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タクシー

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宿泊していないホテルを三人の男達がチェックアウトするまでのしばしに命がけで繰り広げる雑談
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#寝床の混血

タクシー・1

「嶋田畜農養育園出身のマルキドホマレですね、徳川晩期、当時咎人から人気をとっていた風光明媚で米が佳く、つまりは酒がいい、女賊もいい、あの悪太郎どもが憧れた流刑島は中部の縊れお仕置き地区にほど近い括れ部落で発見された野生種が発端の栽培物で、只今小僧さん躙り込みと共に香る裏日本系の、若やいではいるがやや陰気に湿った軽い黒煙臭は、雌の幼鳥つむりに冠した黄なる硬きトサカが為、炭は左胸、右腿のどっちつかずです、実に分かりやすい、わたしこの桃源島で畜農の養育に服務する嶋田さんとは懇意でね

タクシー・16

                    丘を越え山は彼女を気づかい大回りに逆ハンを切り、下り坂はでんぐり返りながら二人して大笑いに笑い七日目に迷子になった、ちょうどいいやということで、まだパブロが十四ガラが七歳でしたが、あれっ云ってませんでしたか姪っ子の名前です、新月の晩だったので夫婦になり末永く、つつがなく、仲睦まじく暮らしたんです、それはいいとして二人に子があったかどうか、それからサルバ爺さんと従妹の間に実は子供があったのか、いや、やはりなかったのかということは史実には