吐夢語り。好きなところと感想(大ネタバレ注意)


ヤンデレですよね、彼。ちがいますか?まだ映画2回見ただけなのに本当に彼にずぶずぶ溺れていってるわけですが、わたしとしては鬱漫画好きでなにがっていうと読了後の暗くて重くてどうしようもないなーーーって感じの余韻にしばらく思考が支配されるのが好きで、吐夢によってそれが再現されたのよねわたしの中で。
鬱漫画ほどの暗い重たーいって感じではないけど、吐夢で一色になる感じ!吐夢のことしか考えられない感じ!!吐夢に思考を支配された瞬間!
鬱漫画の後と通ずるものがあって最後映画終わったときは放心してた。エンドロールの記憶があんまりない。吐夢のことばっかりで頭がいっぱいになったので。あーー、これはすごいものを見たって、そんな感じだった。

というわけで、わたしが好きになった吐夢をここで聞いてほしいのですが、基本的に吐夢を癒しかわいい善人よりの人間と思ってる視点の感想です。病んでて不穏で悪人よりだと感じる場面での感想はまた別途書き綴ろうかなと思います。最後に大ネタバレあるので注意。

吐夢を語る上ではわたしは最初の吐夢の登場シーンを絶対に絶対に話したくてわたしはさっくん目当てだし大好きフィルターがあるからね、見れた。
フィルターついててもお、おお…ってなったのでフィルターなしで見たときの最初のなんじゃコイツ感はすごいだろーなと思う。会社に映画同好会的なものがあって、新作を何本か見てると思うので声かけたら案の定見てた(SnowManの前情報一切ない)吐夢のファーストインプレッションについては怖くて聞けていない。

まあまず初日遅れてきて?!海底フロアで!?待ち合わせ?!現地集合にもほどがあるじゃん!?!?映画じゃなければ問答無用で帰るだろうな!?一般的な感覚だとこんな感じでしょうか。だけどまあそれだとお話が進まないので、長靴で吐夢が現れてさ、輪花めっちゃ嫌な顔してるのにさ、さらには初対面でめちゃくちゃ距離あんのに輪花に向かって運命語るから親子連れに避けられちゃってさ…不審すぎるよ…
でも海底フロアの青暗さ、吐夢のぱやぱやの金髪とでふわっと吐夢が浮き上がっているような映像だったからか不思議と吐夢の登場シーンは全然不穏ではなかった。
吐夢は病んでるけど黒くて重たいものを抱え込んでいるというよりも、なんにもなくってふわふわ空っぽって感じで、だからそれが受け止めやすかったのかも。すんなりと自然に吐夢というキャラクターがストーリーに入ってきたなって感じがすごい心地よかった。
フィルターついてるからかな?さっくんの初めての映画主演だってことにドキドキしていて、どんな掴みかな?って緊張して見ていた分、すっごく自然に物語に溶け込んできたのが、ホッとした。変な言い方かもしれないけど、SnowManを通して見るさっくんからは想像できない役だったし、わたしは違和感があったらどうしようって、吐夢が出てくるまで不安だったから。ファン側の視点かも。
それと考察系の話って、なにか裏があるんじゃないかな?って考えながら見るから、吐夢のように表も裏も裏って感じだととくに頭使わなくていいっていうのがあっておかしな人がおかしなことするのは当然か〜って考察の対象から外れるし、心構えがいらないし、最初っから人が死んでて、次誰が死ぬんだろ、誰が悪いんだろってハラハラしていてじわじわ精神蝕む系だな、と思うところに吐夢の持つ間が休憩になった。フィルターの向こう側の人間だからでしょうか。吐夢の口調、テンポ、声のトーン。変に力の入った体がからなにかがぬけていく気がした。
ここでSnowManのさっくん、という概念がなくなった。この登場シーンじゃなかったら、映画の鑑賞後の気持ちがすごく辛いものになっていたかも。それぐらい私の中では大好きで大事な登場シーン。

で。その登場シーンと同じぐらい好きなのが刑事が吐夢のとこにきてさ、聞き込みするところ。今思うと吐夢が特殊清掃の現場で働いているってとこも吐夢を考える上では重要なことでそっちがメインなのかな。って感じるけど。
ずっこけそうになったよ。1回目の視聴ではストーリーを追おうと必死になってたからちぐはぐな感じをスルーしていたけど、2回目視聴になるとユーモアかな?ぐらいに思える余裕があった。
聞き込み中は吐夢がふわっふわしてて、で刑事さんが2人ともすっごい真面目な人で、吐夢をわりとちゃんとした人だと思って話聞いてる感じなんよね。輪花ほど吐夢のことを変な人だと思ってないというか。
吐夢は別にふざけてるわけじゃないけど浮世離れしていて、社会性とはかけ離れたような人物だから、スーツバシッと着てピリっとしている人たちと吐夢のふわふわパーマと薄ら笑みと心ここに在らずな対峙がアンバランスすぎて…現実で大舞台にたったら緊張感に耐えきれず笑っちゃう人いると思うけどあのシーンはわたしそれになってた。大舞台に立ってはなかったけど。
ほんまにこんな感じの人いてわたしが刑事やったらちょーい待て待ていって手刀入りそう。あの聞き込み終わってから引いていく画……衝撃だった…。ええ!?おおお終わり?みたいな。関西人は大体頭の中で突っ込まずにはいられなかったのでは。
前述したわたしが吐夢に癒やされた間、というものを一際体感できるワンシーンだと思う。
吐夢は刑事の話を聞きながら輪花さんに会いたいな〜みたいなことでも考えてるんかな?ふわふわしすぎじゃない?だとしたらはいかわいい。愛しい。輪花の写真を見て、いましたね、の吐夢の細くなった目と左右にのびて薄くなった唇…ずっと頭から離れないよ。

あともうひとつ言うとやっぱり輪花のお見舞いのシーンかな。かわいいすぎて叫びたい。輪花さん、望みなさそうだし。の吐夢〜〜、お前は〜〜ってこの頭撫で回したくなる感じ、いままでの吐夢とは明らかにちがう人間味の帯びた会話。そう、会話が、、、通じてるんだよな!!!!上滑りしてた吐夢の返事がさ、地に足ついててさ〜苦楽を共にしてきたよね、わたしたち。やっと終わりだよねって、スクリーン通してさ、視聴者とふたりと共感し合えるところ。いい!!プレゼントも洒落がきいてて監督〜!!ってなった。スノ担みんなそうだったでしょう!!
あそこは全ストーリーを通してぶわあっと浮き上がるところだと思っててハッピーエンドきた!みたいな心が高鳴る、ハッピーに向かって期待値あがるあの浮遊感、、、まじでずっと浸っていたかった〜〜。
安寧の世界がこいっておもってたもん。2人を救ってくれって、間違いなく誰よりもわたしが願ってたからね。マッチング2があるとしたらやっぱり2人の掛け合いが見たいな〜。と思わされるコンビ感出た瞬間よ。あの刑事たちにも負けてなかったからさ。輪花にふっきれるものがあって、ほぼ人格変わってる感じだったから、それに対してたじたじになる吐夢も見たいな〜なんて平和なことも考えられていたあのシーンとってもよかった。どのシーンもそうだけど吐夢が持つ独特の間にやっぱり気が抜ける。

吐夢を善人だと思って見た時に思い出すのはさ、なんか吐夢自身がすごく明るく見えるの。病院のシーンもだけど。金髪だしかな?清掃のときもさ、白い防護服で周りは暗いのに吐夢だけがふわーって輝いて光ってる。さっくんが色白なのもあるかも。家にいる描写がない分、吐夢は外にいてるシーンが多くて輪花の庭先で忠告するシーンとか、団地から逃げてくるところも、屋上で冗談(?)言ってみたり、最後母親のもとに輪花をつれていくときだったり、吐夢は周りのごちゃっとした風景と同化せずに明るく浮かび上がってる。ずっと吐夢を目で追っていたせいでもありますが、赤いドレス着てるせつこさんと血のつながりを感じた。吐夢はずっと黒い服きてるのに不思議だなって思ったり。
終盤の水族館のシーンは明るい色の服着てるのに逆にぼやっとしてて溶け込んでた。ひっくり返す前の静の部分だったのかな。
真っ黒な服も長靴もいらない。表情だけ。……痺れたよね。脳が。なにもかもが持っていかれたよ。もしかしたら恋に落ちるってこういうことかも!!!

最後、これはわたしの希望的観測なんだけど吐夢は輪花の未来なのかなって思った。輪花のなる未来ではなくて、輪花の未来のための人。
吐夢に出会う前の輪花は過去に戻りがちで、あまり未来が見えていないように感じたけど吐夢と出会ったことによって、輪花の時間がよくも悪くも前に進んだと思う。
吐夢とマッチングをしない世界線だったとしても輪花に起こることはそんなに大差ないし、たぶん死んでいたんじゃないかな…吐夢とマッチングしたことによって輪花は救われたんだよね。そうであってほしい。
吐夢は輪花さんが光なんですのようなことを言ってたけどわたしが見た輪花の物語では、吐夢が光だよって言いたい。光であれ〜〜って!!!願いたいな。

終わり
読んで下さりありがとうございます☺️


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