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2023年のふりかえり

武德です。
正直、この1年は大収穫な1年でした。
ムサビ通信の存在に気づいてしまったときは「やっぱり自分はもとの性別に戻る運命なんだな」と思い、複雑な気持ちでした。

おおよそ想像通りにことが進んでいきました。
ムサビ通信に入学してから記憶が途切れる直前の大学時代の記憶が戻り、元の自分に戻ってくることができました。特にイメージ力の戻りがよかったです。
15年ぶりくらいに自分の感覚が戻ってきて、とても嬉しい気持ちになりました。
(話すと長くなるのですが、20代のときに自身が性別不合に気づかないまま女性で就職し、記憶の8割くらい消失しています。)

それはよかったんですが、相変わらず世の中の人の多くは、性同一性障害は心の問題と誤解しているし、説明するのがいろいろ面倒なので、元の性別である男性の方には戻ろうと思いませんでした。
でも女の子の自分に自分を任せるのはやっぱり不安だし、男の自分と、女の子の自分の「二人体制」でもやれないこともないかなと考えるようになりました。

そもそもなんで女の子の方の「茉莉」がまた出てくるようになったのか?

2016年に実は性同一性障害だったんか!に気づいたときは、当然、本来の性別の男性の自分でいることが多かったです。だって気づいてしまったらもう、「無理に女性として振る舞う必要」はないのですから。
しかし、2018年に男性ホルモン不足で倒れる前あたりから、女の子の出現頻度が増えてきました。

男性ホルモン注射はじめてからも女の子の方の出現頻度はあまり減りませんでしたし、いつも自分は女の子の方の後ろにいて、女性の方の自分が主役という時期が数年間続きました。

このまま女の子として生きていくのだと思っていたら、人生は予想外な方向に進むものです。
昨年、2022年にちょっと女の子の方が出てこられなくなるようなやや精神的に辛い経験をしたため、女の子が出てくることがほとんどなくなりました。
今は自分の後ろに女の子がいるような感じです。

女の子の方の自分が出てこなくなってから、自分の記憶が途切れなくなった

いちばん感じた変化はやっぱり「記憶が途切れなくなった」です。
何かを見ても一回で覚えられる。頭の中が常に整理されているような感覚があります。基本的に、女の子のほうがいないほうが私としては助かるのです。

自分のやりたいことを諦めずに済んだのがいちばんよかった

相変わらず女の子の方は、自分が心から愛せる人以外には興味はありません。その人たった一人のために結婚や恋愛をやめてしまったいいのかと思いました。
でも、結局は「自分が心から望まないことをして何になる」というところに落ち着きます。女の子のほうが心から望んでいない人と付き合うのも、そのために私が自分のやりたいことや、もの作りをやめてしまうのも、まったく意味がないのだと思います。

ただ今が楽しい。
女の子の方は、自分磨きを頑張っていて、男性からとてもモテるようになり、男女問わず仲の良い友だちがたくさんいます。
でも、結局「自分のいちばん好きな人を好きでい続けること」がしたいので、男性から付き合ってほしいと言われても迷うことなく断っています。
私もそれでいいんじゃね?と思っています。

一方、私は女の子の方と二人で自立した生活を送ることができるように、仕事やスキルアップを頑張っていこうと思います。

来年からは少し新しい仕事を始める予定です。
ムサビ通信は2年目になります。来年もたくさんの素敵な出会いがあると思います。今からとても楽しみです。


28歳の時「ゴメン、本当の性別女じゃなくて男だった」を食らった性別不合の当事者です。日常的に男女の性別使い分けを強いられそのまま根付いてしまった奇妙な人生。サポートや紹介していただけるメディアさんも募集しています。