見出し画像

ぼくらの家の漫画事情 めぞん一刻

皆さんこんにちは、古川です。

新型コロナウィルスの影響で不要不急の外出を自粛するようになったことで家にいる時間が大きく増える事となりました。そうなると家の中における娯楽をより充実させたいという気持ちが皆の中になんとなく芽生え始めたのか、「漫画類の充実」に向けた動きが家の中に生まれつつあります。

その動きの始まりはどこだったのか僕も把握してはいないのですが、ぐんぴぃさんが元々前の家から持ち込んできていた「全15巻の内13巻と14巻だけが紛失によって抜けているめぞん一刻セット」に奈良田がどこからか手に入れて来た13巻と14巻を補填して「完全なめぞん一刻セット」を完成させたのはかなり印象的な出来事でした。

リビングに置かれた漫画類は誰が読んでもいい共有物という感じになんとなくなっているのですが、奈良田は最終巻前2巻という肝と言ってもよい部分が失われた状態で持ち込まれためぞん一刻に手を出してしまったのです。言わずと知れた高橋留美子先生の代表作の1つであるめぞん一刻は奈良田の心を魅了するのに十分な傑作ラブコメでした。

しかし、13巻と14巻は抜けています。奈良田は15巻の最終巻にたどり着く事はできません。ぐんぴぃさん曰くめぞん一刻は今でも非常に人気な作品で、古本屋では全巻セットで売られている事はあるけれどバラの13巻と14巻だけ売られている事はまずあり得ない、と言っていました。

そんなにレアな作品なのかと驚きましたが、実際入手は困難なようでした。奈良田は既に12巻まで来てしまい、飛ばして15巻に行くことはもちろん今更引き返す事すら出来ないめぞん一刻のどん詰まりに追い込まれ「12巻を繰り返し繰り返し読んでいますよ。」と虚ろな眼をしてつぶやいていました。

奈良田はめぞん一刻の12巻永遠ループに取り込まれてしまったのです。僕はもう奈良田は戻ってはこれないだろうと思いました。永遠に最終話にたどり着く事なく、12巻の中で暮らしていくのだろうと思いました。

ところがある日、リビングに行くと奈良田がめぞん一刻の15巻を読んでいるのを発見しました。僕は目を疑いました。奈良田は永遠に12巻で暮らすことになったはず...。まさか、12巻から13,14を抜かして15巻へ飛び込むという無謀なダイブに挑戦したのか...?!

しかしよく見ると奈良田の傍らにはめぞん一刻の13巻と14巻が置かれていました。めぞん一刻の13巻と14巻...?!めぞん一刻を持ち込んだ本人のぐんぴぃさんが「バラで売られている事はまずあり得ない」と言って諦めていた13巻と14巻が奈良田の傍らにはっきりと存在していたのです。

「な、奈良田、その13巻と14巻...。」と僕が聞くと奈良田は顔をあげて、「ああ、なんか...あったんで買ってきました。」と事もなげに言ってのけたのです。

かくして、晴れて完全なめぞん一刻セットがぼくらの家で読めるようになりました。どこで、どのように13,14巻を入手したかについて奈良田は多くを語りませんでしたが、ぐんぴぃさんを始め、この奈良田の行動は賞賛の嵐を受けることとなりました。

この奈良田の行動を皮切りに、僕らの家の漫画類を協力して充実していこうという動きが生まれ始めたように思います。

めぞん一刻は僕も読んだ事がありますがとても面白かった記憶があります。皆さんも是非読んでみてはいかがでしょうか。

お付き合いありがとうございました。次回は4/12更新予定です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?