一市民として

俺が子供の頃、母親が友人と飯を食っていた時の事として聞かされた話。俺の通っていた小学校の”元”校長がその店に入って来たというので母親もPTAなどで知らない人もでなく一応近づき挨拶をしたところ、元校長は公共の場での有名人扱いがよほど嬉しかったのかにこやかに「今日は一市民として参りました!」と割とでかめの声でそう返したのだというが、元々割と出たがりで地域のイベントにも何度となく「元校長」としてゲスト出演していた田舎の悲しい有名人に「お前は元から一市民やろがい」と母親が帰宅後、家でその話をしながら悪態をついていたのを聞いて子供ながらにダセえジジイだなあと思ったものである。

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