右目の能力

右目だけ視力が0.1以下である。左は0.5ぐらい。
小学4年ぐらいから右目だけ急に視力が悪くなり長い間左右の見え方に差が大きく多少苦労した記憶がある。メガネもコンタクトレンズも左右差に縛られ妥協スペックでここまで来ており、右目はレンズを入れて矯正したとてぼんやり見えている。両目で見ないとなかなか日常生活はしんどい。
視力の悪い右目は不便なことが大半だが、例えば僕はビビりなので怖い映画などを観る時にはヤバそうな場面に差し掛かるとサッと左目を閉じ右目だけで見ると全体がぼやけて見えて怖さを緩和するという使い方が出来る。完全に目を閉じると怖がっているとバレるのでこれはとても便利である。
またオッサンながら虫が段々苦手になっていく中で、父の務めとして子供に家に虫が出たから退治してと言われれば「力を使うか」とばかりにメガネを外しサッと左目を閉じるとこの世は更に解像度の悪い粗いドットの世界へ。裸眼の右目の世界では虫は粗いグリッドの中に存在する1つの四角い点と化す為、何の躊躇もなくこれをティッシュなどで掴み外に捨てることもできる。「おとうさんありがとう」と寄ってくる輪郭のぼやけた謎の生命体にお礼を言われながらワシの生きている世界は全部まぼろしではないかという不安から逃れるためにまたメガネをかけ日常生活に戻るのである。

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