最初のクルマ

最初に持った車はもらいモノだった。
何年落ちだったか記憶にもない。

冬はアイドリングが10分以上必要だった。

そうしないと、走行中にエンジンが止まってしまうからだ。

止まったときは仲間に車を押してもらいながらセルを回した。

誰もいないときは、ドアを開けて地面を足で蹴りながらそうした。

だいたいそんなことが起こるのは深夜なので、車通りもない。

しかし本人は焦る。

懸命に地面を蹴った記憶がある。

エンジンがかかった瞬間はホッとした。

もう二度とこんなことにならないようにと思った。

また程なくそんなことを繰り返す。

懐かしい学生時代の思い出だ。

#エンジンがかかった瞬間

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