八年前の俺を思い出す。深夜。

何故そんな事になったのかは最早思い出せないが、唐突に自分のYouTube再生履歴を振り返っていた。大体2016年頃からのものだ。これが面白いくらいに統一性が無くて、大笑いをしていた。

ゲーム実況や文房具について、はたまた精神医学の解説動画の履歴もあったが、殊音楽というものは不思議なもので、履歴を巡っては少しばかりタイムスリップの様な心地になった。
ある曲を聴いた時の、あの梅雨の茹だる様な湿度を感じ、また別の曲では、その時に齧っていた金平糖の甘さが蘇った。本当に不思議なものである。

そんな訳で、懐かしい音楽を巡って、こんな時間まで夜更かしをしている。久し振りに「自分」を見つけられた気がして、離れられずにいる。
前述の通り、再生履歴は笑ってしまうくらい統一性が無い。しかし、間違いなく自分が観ていたものだと自覚がある。
そして俺はそんな自分が好きだ。統一性はなくとも、どれも俺が好きなもの。どれも好きな俺が、俺は好きだ。もっと正確に書くと、“当時の幼かった自分”も、可愛らしいと思える、と言った所だろうか。「俺らしくない」みたいなものが無い。「ああ、こんなのも観てたなあ、懐かしいなあ。あの頃は必死やったなあ」と振り返っている。

未熟で、必死な過去の自分を愛おしむ深夜。

追伸:これを読んだうちの人へ。お前らは絶対に俺の履歴を覗くな。途中からバカデカ(昆)虫動画リレーが始まります。

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