30歳 2ヶ月 <6/7>もうすぐ1年、のダメだし

 10年来の近しい人とお別れの打ち上げをして、もうすぐ1年になる。
もう1年経ったのか。あっという間だな。彼女には彼氏ができて今はいない。僕はずっと一人だった。そういう1年がもうすぐ経つ。

 こないだ近しい人がこういった。
「あんた、前からそうだったけど、この1年でさ、女の子度が増してるよね…」
「なんだか違和感あるんだよね。ま、昔から女子っぽかったけどさ、なんかァ、ま、70年代の女子って感じだけど」
「あんた、最近発言がホモっぽいよ」
「話にくくないけど扱いづらいんだよね」

 好き勝手いいやがる。

「だめ出しかい?」と僕が問うと
「ダメだしじゃないよ、感想だよ」という。
「ダメだしだろうが」と僕は思うが、なるほどその感想は真っ当なものだと理解している。

「女の子っぽい」というのがどういうものか僕にはよく分からないけど、
「素直に嬉しがったりとか、素直に傷ついたりとか、その浮き沈みが激しいこと」がその特徴の一つらしい。
いいじゃん。
「いいんだけどォ。なんかァ…」だそうだ。

分かる。

「なんかァ…」の後の「…」には「気持ち悪い」と代入される。
「なんかァ、気持ち悪い」だ。「気持ち悪い」の内訳は、
「あんた気持ち悪い」と「私の中で受け入れがたい感情が生まれて、それが気持ち悪い」の二つだ。主に後者だと思う。

とてもよく分かる。

「ホモっぽいとか、女の子っぽいっていうのはさ、多分、今までの口調にポジティブが加わって、それが発言を濃くしているんだと思うけど」というのが僕の見解だ。
「あ、そうかも」と薄く納得して頂いた。しかし間髪入れず「でもォ、嬉しがってる文章(主にmixi のことだろう)がさ、口元にぐーみたいな感じなんだよね」とまたダメだし、じゃなくて感想。
「まぁね。でもあと半年はこんな感じだと思うよ、悪いけど。年末には落ち着くから我慢して」と僕は提案する。
「あそうなんだ」と近しい人。

 僕の提案の根拠を詳しく書くとかなりこみ入った話になるので今回は書かないけど、そういうものなんです。僕の場合、自分で納得のいく目標に関してはとことん計画的に遂行する。今もその最中なのだ。近しい人の声は社会の声なので、市場の声を聞けると色々と修正も効く。
 こうやって、ちょいちょい僕の人生とか人格のダメだしを言ってくれる近しい人の存在に感謝の念を感じつつも、「たぶん、オレが君に同じようなこと言ったら相当怒るか、凹むよ」と付け加えといた。ここで改行して「でもそんな近しい人が今でも大好きなのだった」とか書くと、70年代の女子になるので書かないのだった。

おしまい

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