世界が終わる時に

RAYに「世界の終わりは君とふたりで」というタイトルの曲がある。

歌詞も好きであるが、何よりこのタイトルがぼくは好きだ。あなたを好きになってからこの言葉の意味を考えるようになった。

ぼくにとっての世界の終わり。それはあなたと会えなくなること。あなたがいるから世界は輝いているし、あなたがいない世界など存在する意味は無い。

まだお互いが好きになりかけの時の特典会で「死ぬ時は一緒に死のうね」ってあなたが言ってくれた時があった。たしか昨年の夏頃に仕事でかなりメンタル的に参っていた時だったと思う。

衝動的に全てを終わらせたくなること。以前よりはかなり減ったがこの衝動がなくなることはないと思う。ぼくはこの世界の苦しみから逃れる方法をこのひとつしか知らない。

あなたとぼくは似たもの同士だ。人間が完全に分かり合えるなんてできないことは知っているけど、あなたとぼくなら完全に忘れ分かり合えるかもしれない。そう思わせてくれるくらい考え方が似ていると思う。

あなたはぼくの苦しみを一番忠実に理解してくれている。そしてそれに自分のことのように向き合ってくれる。

ぼくもあなたの苦しみを誰よりも理解していると思っている。だからこそ全てを終わらせたいという気持ちが痛いほどわかる。

全てを終わらせたくなった時にぼくはその「全て」に入っていたくない。「全て」が嫌になってもぼくだけはあなたの唯一の希望でいたい。ぼくにとってのあなたの存在がそうであるから。

あなたがいる世界である限り世界が終わってほしくない。もしあなたがほんとに世界を終わらせたくなったらぼくの世界も終わらせてほしい。その時はふたりでいたい。美しい記憶で終わらせたいから。

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