上瀧絢也の歩み
天才ボートレーサー上瀧和則御大のご子息として、華々しいデビューをお飾りになられた上瀧絢也選手。
2022年6月1日現在、215走して1着は1回、2着1回、3着5回(節間成績かな?)という驚異的な戦績で、生涯勝率は1.46(防御率なら超優秀)である。
そんな上瀧Jr.の絢爛たる歩みを、私のツイートと一緒に振り返っていきたい。
彼は「どこからでも降着する」という特殊技能を持っていて、他のルーキーとは一線を画している。これには気の毒な背景もあり、勝率1点台の逆スーパールーキーであれば、お膳立てシリーズでもない限りだいたいアウトを走らされるのに、御曹司はその背中にかかる期待が大きいせいで、内枠を頻繁に組まれているのだ。
ここで「上瀧和則御大が選手会長であること」を引き合いに出す人がいる。忖度だとかいう声も聞かれる。無礼な話だ。そんなはずあるわけない。ボートレースはクリーンなスポーツです。発言を撤回しなさい。私が証拠を出します。
御曹司と選手番号3番違いの沼田選手の艇番別成績だ。似たような成績である。それぞれの艇番の出走数を見てほしい。ちなみに似たような成績の選手を探すのに苦労した。 では、御曹司の艇番別成績はどうなっているだろうか。
ほら御覧なさい。絢也坊ちゃまは「極めて正当な斡旋を受けている」のです。振りかざした拳をおさめなさい。
こういう無礼なツイートはいずれ当局から監査を受けて罰せられることでしょう。実家が破産した元ホテヘル従業員さん、お疲れ(ちなみに結果は6着)。
そんな御曹司の特徴のひとつが、フライングの多さだ。
215走で5回のフライング。率にすると2.3%である。伝説のF3優勝を決めた経験のある田頭実先生は、キャリア5,285走で54回だ。これがいかに驚異的な打率か分かるだろうか。いついかなるときも攻める意識を忘れない。先代の遺志を継ぐその走りに、思わず目頭が熱くなる。
なお、御曹司はインからF.13も踏み込んで見事逃げ切った事例もある。勝つためには手段を選ばない。会長からそう教えられて育ったのだろう。彼の前ではルールなど無力だ。
そして、きたる2022年1月3日。歴史は動いた。
ついに御曹司が舟券に絡んだ瞬間である。26,040円の高配当。失礼が過ぎる。1-3-6ですよ? 予想屋ならとれて当たり前です。
ここで「今年の運をすべて使い果たした」とコメントしましたが、その1ヶ月後に更なる衝撃が待っていた。
デビューから1年9ヶ月、170走目にして御曹司待望の水神祭だった。安定板使用の荒れ水面で、本人の「ゴールするまで確信できなかった」というコメントが初々しい。観ているファンも同じ感想だったはずだ。そこには確かな一体感があった。
「なかなか勝てなくてすみません。これからも頑張ります」
御曹司にそんなことを言わせたインタビュアーは、おそらくもうこの世界にはいないだろう。謝らなくていい。頑張っていることは知っている。全国6億人の競艇ファンがこのときを待ち望んでいたのだ。
4号艇堤の外マイを完璧に封じ、他の選手を圧倒するような逃走劇で掴んだ1着である。ここから彼の快進撃が始まった。
次節、徳山。5着1回、6着9回。
次々節、唐津。5着1回、6着7回。
上瀧絢也、26歳。次なる目標はグランプリ制覇である。
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