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マクロ経済に逆風が吹き続ける原油市場だが、今週の中央銀行の動きによって、センチメントは明らかに弱気に転じている。

イングランド銀行が0.5ppの利上げに踏み切り市場を驚かせたため、欧州の景気後退が米国と同様に現実味を帯びてきたとの懸念が高まった。ノルウェーとスイスが同じ日に利上げを実施したことで、マクロ経済への逆風がブレント先物を1バレルあたり73ドルに押し上げ、WTIは68ドルに下落した。

ペトロブラス、左派政策への懸念後退で上昇ペトロブラス(NYSE:PBR)の株価は今年50%以上上昇し、ゴールドマン・サックス(NYSE:GS)やJPモルガン(NYSE:JPM)などの大手投資銀行は、ルーラ政権の左派傾向が同社への影響を限定的なものにとどめたとして、目標株価を引き上げた。

エクイノール、サビーン・パスLNGと契約米LNG開発会社シェニエール・エナジー(NYSEAMERICAN:LNG)は、ノルウェーのエクイノール(NYSE:EQNR)と、サビーン・パスLNG拡張工事から年間175万トンのLNGを供給する15年間の定期供給契約を締結した。

ガイアナ、更なる沖合鉱区の開拓を目指すガイアナ政府は、エクソンモービル(NYSE:XOM)との間で、2016年に締結された当初の生産契約では、約20%の鉱区が未開発のままであるとして、エクソンモービルが支配する鉱区の未開発海域を取り戻すための協議を行っている。

米国の新たなバイオ燃料義務化、トウモロコシ生産者を失望させる米国環境保護庁が2023年のバイオ燃料混合量を209億4,000万ガロンに最終決定するという噂が浮上する中、農業生産者からはエタノール義務化の停滞に対する不満の声が上がっている。

エクアドル、アマゾンの石油なしでの将来を検討エクアドルのエネルギー相によると、アマゾンのヤスニ地区での石油生産を禁止する法案が8月の住民投票で可決されれば、ラテンアメリカの同国は年間12億ドルの石油収入を失うことになる。

ガスプロムを追い落とそうとするロシア企業ロシアのLNG生産会社ノバテック(MCX:NVTK)は、同国の主要輸出会社ガスプロムに打撃を与えるため、2027年操業開始予定のムルマンスクLNGプラント(20.4百万トン/年)の建設開始を可能にする法改正を求めてロビー活動を行っている。

キプロスは地中海のLNGハブになろうとしている。キプロスは、イタリアまで1,250マイルのEastMed海底パイプラインを敷設する以前の計画を後退させ、現在、イスラエルの沖合油田を自国領内に建設される陸上液化ターミナルにつなぎ、島国からLNGを輸出することを提案している。

ノルウェーは深海採掘の合法化を目指している。世界的な深海採掘協定の進展がほとんどない中、ノルウェーは今週、領海内の海底を金属採掘に開放する計画の概要を明らかにした。

ナイジェリア、船主に多額の罰金を科すナイジェリアの新政権は、2010年から2019年にかけての法人税未納の疑いで、複数の船会社に数百万ドルの罰金を科し、一部の船主は、納付通知が撤回されない限りナイジェリアをボイコットする意向を示した。

米国のクッシング在庫が2年ぶりの高水準に急増。BP(NYSE:BP)のトレド製油所とフィリップス66(NYSE:PSX) のボルガー製油所の操業停止により、米国中西部のダウンストリームの稼働が妨げられ、クッシングの貯蔵ハブの原油在庫は4,210万バレルに増加し、2021年6月以来の高水準となった。

EU、世界的な炭素価格の引き上げを推進欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は、EU域内の炭素価格が再び1トン当たり95ユーロを上回ったことを受け、世界的な炭素価格の導入を求めた。

中国企業がタンザニアの海洋資源に注目タンザニア当局によると、中国の国有探鉱会社CNOOC(HKG:0883)は、タンザニアLNGプロジェクトに隣接する深海鉱区で地震調査やその他の探鉱作業を実施するため、アフリカ諸国との契約に近づいている。

米エネルギー省は、レイクチャールズLNGプロジェク トの2回目の延長を求める中流事業者エナジー・トランスファー (NYSE:ET)の要請を再審理しないと発表。

サウジアラビアの浮体式LNGの積み増しが解消に向かうサウジアラムコが貯蔵不足に陥っているとの憶測が飛び交う中、エジプトのアイン・スクナ港沖に停泊していたサウジアラビアのVLCC10隻、合計2,000万バレルを超える超大型タンカーが、ようやく解消に向かい始めた。

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