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日本の課題と新しい姿 #1-3

ブルー・マーリン・パートナーズ株式会社は、人々のあたらしい暮らしを支える産業と社会システムを創造する事業創造ファームです。本マガジンでは、「つながりと物語をはぐくむ地域のつくりかた」に焦点を当て、知見をお届けいたします。

地域開発にあたり、日本の課題と新しい姿について整理しておきたい。中央が弱体化の結果として各地域に対し財源の自立を迫り、社会的コストと生産機会の損失をもたらす孤独孤立の克服が求められている。
この課題に対応するべく、日本の新しい姿として、「USJ構想:United states of Japan」を提案する。

財源の自立

今後日本の各地域は分権化が進みおよび中央政府の後ろ盾を失うことによって各自治体の経済的自立が求められていく。それは目下の地方分権政策の流れからも見て取れる。90年代以降、第一次分権改革を皮切りに日本政府は戦後の経済復興を支えた中央集権体制からの転換を志向するようになった。その後も第二次分権改革、提案募集方式の施行と運用・・・と議論や法整備は着実に進んでおり、地方の権限拡充と財源の独立化は、今後も必至の流れであろう。

孤独と孤立の克服

暮らしに関する変化として、「孤独と孤立」の課題が深刻化している。ひと昔前には1世帯あたり3〜4人で暮らしているのが一般的だったが、2040年には世帯構成人数が2.08人まで減少する予測がある。おひとりさま世帯及びグループが増加傾向にあるのだ。

世帯構成人数が減少して地域の繋がりが弱まっている中、孤独を感じる人たちが増えており、社会的コストが問題になっている。実際、人々の健康寄与するのは、タバコでも運動量よりも、友人の数だという研究結果も出て来ている。社会から取り残されているとか孤独であるとか、話し相手がいないと感じている高齢者は、これらを感じない人に比べて入浴や身づくろい、食事の準備といった日常の活動をする能力が低下し、死亡率が上昇することが6年にわたる調査により明らかとなっている。

また、イギリスで報告された孤独の社会的コストを日本の人口に割り戻して試算すると、約9.6兆円の費用となる。個人の健康を害するだけでなく、社会的損失も看過できない規模なのだ。

イギリスでは、孤独担当大臣が配置され、孤独に対する政策が加速している。日本においてもイギリスに次いで、孤独・孤立対策担当大臣が設置された。地域においても、人口が減少する中でも社会的な繋がりを強め孤独と孤立を解消することが求められている。

日本の新しい姿(USJ構想:United states of Japan)

日本全体の中央政府の力が弱まり、孤立と孤独が進行する中、日本は次に、どのような姿に変わっていけば良いのだろうか。日本全体で統合的にブランディングするのではなく、地理特性に合わせて8つに分類した上で、それぞれが独自の制度・産業・街を有する地域へと進化していく方が良いと考えている。

例えば北海道は、アジア御用達の保養地になってゆくだろう。
東北は、アジアの北欧として、手厚い福祉や教育制度の整った地域になる。北陸は、精密業・漁業・伝統工芸が盛んになってゆく。
T O K Y Oは、シンガポールやニューヨークに並ぶ国際都市化してゆくだろう。
近畿は、京都を古都として観光立国へ。
中部・四国の瀬戸内海領域は、地中海領域のように、地域ごとに特産品を有する、リゾート地になっていくだろう。
九州は、朝貢貿易のように韓国・中国との貿易がますます盛んになる。
沖縄は、日本の島国文化を色濃く残す最後の楽園として、アジア圏の人たちのリゾートとなる。

まだ自身が地域開発に主体的に関与する土地が見つかっていない場合には、自身が直感的に惹かれるエリアに焦点を絞り、豊かさを感じる土地を探すところから始めるのもいいだろう。

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