見出し画像

[NJSM]4ケタ番台旋風と残された課題~第4節Aサーキット結果より

"4ケタ番台"旋風?

クラシック明けの第4節から登場した登録番号1000番台、2000番台の選手たちが巻き起こしたちょっとした旋風はファンの間でも大きな話題になりましたね。
特に予備予選ではいわゆる"0番台"の選手たちを次々と退け、メディアでも「黒船」のように扱われました。個人的な感覚では予備予選ながら前節のクラシック以上の盛り上がりを見せたようにも思えます。

いま調べてみたところ、第4節の予備予選に参戦したのは計94選手で、そのうち41選手が通過しているのですが、その数を登録番号別にみると、

  • "0番台" 
    54選手参戦⇒通過9選手

  • "4ケタ番台" 
    40選手参戦⇒通過32選手

とまさに"4ケタ番台"選手が"0番台"選手を掃討したと言えるでしょう。

気の早いファンたちの間では「もはや"0番台"の時代は終わった」だの「57・松岡や85・源は"4ケタ番台"に太刀打ちできるのか?」だのと論争になりました。
これは極端だとしても、"4ケタ番台"の実力は既存の上位ランカーと互角程度にはあり、"4ケタ番台"初優勝は第4節にも起こりうる、と考えていたファンも多かったのではないでしょうか(かく言うわたしもそのひとりです)。

こういった雰囲気の中で予選が開幕した第4節前半のAサーキットですが、"0
番台"からの参戦は年間シード持ちが10人、さらに開幕2連勝を決めポイントランキング2位の102・神尾と前節初優勝のベテラン5・高野も参戦と、かなりハイレベルなメンバーがそろいました。
(一部ニュースサイトなどでは「世代闘争」的に報じられましたが、前節までシンデレラプレイヤー扱いだった102・神尾が旧世代側に分類されたのがなんだか新鮮でした)

勝負を分けたのは「パワー」

こうして迎えた予選でしたが、意外や意外、このフィーバーに水を差すように"0番台"の上位ランカーたちが次々と勝利をおさめる、いわば「いつもの」戦況が繰り広げられました。
予選終わって、通過した"4ケタ番台"はわずかに5選手。そのいずれもが準優勝戦で姿を消し、"0番台"6選手による対戦となった優勝戦を制したのは一昨年の年間2位、81・高田と、まさに見慣れた結果となりました。

この結果について、評論家やファンは、経験からくる勝負勘やテクニックで差が出たと考えているようですが、わたしが観察した限りでは、"4ケタ番台"選手の多くはそもそものパワーで"0番台"選手たちに劣っていたのではないかと考えています。

まあ優勝したのが怪物級パワープレイヤーの81・高田ですので、そんなの当たり前だろうとお思いになった方もいらっしゃるかもしれませんが、わたしが言いたいのはそういうことではありません。
たとえば、今回参戦した"0番台"の上位ランカーで言うと、3・冬木や92・川島は世間的に決してパワープレイヤーであるとは見做されていません。どちらかと言えばテクニックやインサイドワークでパワープレイヤーたちをいなしながら勝利を奪うタイプの選手だと言えますが、今回、"4ケタ番台"の選手の多くは両名含むこのタイプの選手に力負けしていたような印象を受けます。
ランキング上位に名を連ねるためには、非パワープレイヤーにも最低限のパワーが求められますが、"4ケタ番台"の選手の多くはその基準に達していないのかもしれません。

"4ケタ番台"選手たちの課題

予備予選の時点で"4ケタ番台"にはアジリティで勝負するタイプの選手が多いと評されていました。
今回、"4ケタ番台"最上位の結果を残した1004・本橋や同じく予選通過した1011・瀬戸などはまさにそういうタイプのような気がしますし、これらプレイヤーのアジリティのレベルは、確かに既存の上位ランカーを一部しのいでいるようにも思えます。
ただ、それだけでは優勝できない、上位ランカーに太刀打ちできない。今回の結果はそのことを明らかにしたと言えるのかもしれませんね。

(そしてもうひとつ、ファンからパワーに乏しいと評されがちな既存選手たちが意外にパワフルに戦えるということも発見できましたね!)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?