魅惑のジャンボタニシ農法

2月末にX(旧twitter)の農家などでジャンボタニシが話題となり炎上、複数のマスコミが記事で取り上げた。  
要は有害なジャンボタニシは防除しよう、未生息地に絶対に放つなという内容である。

特に未生息地に放つという行為に対しては、周辺の農家や生態系に悪影響があるので農家を中心に怒りの声が聞かれた。

私は農家ではないが、どんな人がその様な行為に及んでいるのか興味が湧いたのでブログなどを検索してみた。

事例1 参政党関係者
炎上、記事になるきっかけになったインスタの投稿の一つ。ジャンボタニシを田んぼに撒いている画像に「生きている除草剤を撒く」とコメントされ「#始めての田んぼ」というハッシュタグが添えられていた(現在は投稿を削除)。
周辺にジャンボタニシが生息しているのかは不明であるが、これらから未生息地に撒いているのでは?という声が上がった。
後に参政党の市議選の公認予定者だと判明した。

事例2 ブログ 菌ちゃんの弟子
「僕の借りている田んぼは耕作放棄地でタニシが全くいない場所であり、外からタニシを入れたところでタニシの数が少なく、草の生える勢いが圧倒的に勝ってしまいました。」

周辺の状況は分からないが、師匠に何を教わったのか。というか凄い文章…

事例3 Facebook DMBCバイオ農法の人
「ジャンボタニシをたくさんもらい田んぼに放流しました。」

除草目的で他所から持ち込んだようだ。

事例4 ブログ 自然栽培でお米づくりをしている人
「標高が高くタニシがいないところで自然栽培のお米作りをされている方が、わざわざもらいにいらっしゃるようです。」

高地なので気温が低くジャンボタニシが越冬出来ないということなのか分からないが、下流にある農家は迷惑でしかない。

事例5 ブログ 田縁プロジェクトの人
「今年から初めてお米を作るので、他の田んぼのようにジャンボタニシがいませんでした。そこで、ジャンボタニシを他の田んぼから拾ってきて撒いておきましたが・・・」

周辺の田んぼが既に生息地になっているようだが、わざわざ拾って撒いている。これは国の防除の方針に反するし、ジャンボタニシに依存した農法を行っていることが伺える。

事例6 ブログ 無農薬栽培の人
「ジャンボタニシは、自然に増えるのを待つと時間がかかるので、我が家の水田で捕獲したのを、これまで3回…投入しています。」

周辺の状況は分からないが、やはりわざわざ捕獲してきて投入している。

事例7 ブログ 30aの無農薬・無除草の実験田の人
「ジャンボタニシが寒さのためか絶滅したらしい・・・一応はこの近在のジャンボタニシを水田に放したら。卵は産み付けている。」

周辺は生息地になっているようだが、やはりわざわざ捕獲して水田に放している。

まとめ
無農薬、自然栽培の人たちが田んぼにジャンボタニシを投入していることが確認できた。除草のためである。

通常無農薬だと除草作業が大変でその分の労力が必要であり、収量も減るとされるので、それがコストに反映されて無農薬のお米は慣行農法米の2〜3倍の価格で販売されている。だが除草の手間が大きく削除できるというジャンボタニシ農法ならどうだろうか。水の管理は大変らしく稲が食害されるリスクもある。だが成功すれば少ない労力で高値で販売できる。魅惑のジャンボタニシ農法である。

以上