最強すぎる!? 史上最強のガノン使い 伝説的スマブラプレイヤー『ぐんぐにる』の人気の秘訣を徹底解説!
「――そこでしょ?」
これはとあるスマブラの動画配信。
穏やかなトーンの声とともに、対戦相手のキャラクターに対して撃墜演出が出る。その蓄積はなんと50%台。
ガノンドロフの空後の破壊音とともに、相手は成すすべもなく敗北してしまう。大多数の視聴者は『何が起こっているのかわからないが、何か凄いことだけが起きている』ことを理解する。
彼にとって、このイカレた光景こそが日常なのである。
そう――スマブラプレイヤー「ぐんぐにる」は大乱闘スマッシュブラザーズSPにおいて世界最強と評されているガノンドロフプレイヤーなのだ。
・スマブラDXから魔に取りつかれ、Xで加速した伝説の男。
彼がガノンドロフに取りつかれたのは、ガノンドロフが初登場したスマブラDXからだった。
そして、スマブラXという圧倒的に壊れたゲームバランス下で、強敵相手に本格的にスマブラの修練をはじめる。当時は、そこまでぐんぐにるという男に知名度はなかったように感じられる。しかし、当時3弱と言われていたガノンドロフを黙々と使い続けたのだ。
戦う相手は専ら(というか、当時遊んでいた誰しもが経験することだが)スマブラ史上トップクラスに壊れているメタナイトとかアイスクライマーとかだったわけだ。ぐんぐにるという男の狂気的な忍耐力やキャラ性能にめげないメンタリズムはこの辺りが源流な気がする。(事実、スマブラXから始めたガノンドロフプレイヤーは総じて忍耐力が異常に高くキャラネガなど一切しない傾向にある)
・スマブラforで頭角を現し始める
彼が頭角を現し始めたのはスマブラXの中後期からスマブラforの頃だ。既に――少なくとも3DSスマメイトが初めて開設された日には最強クラスのガノンドロフプレイヤーとして君臨していたことを筆者は記憶している。当時から困った時のぐんぐにると言われており、たった数時間でスマメイトのレート2000に到達するなどの壊れた連勝伝説はこの頃から既に打ち立てられていたように記憶している。
ソニックVSガノンという8:2の壊れたダイヤグラムが語られようとも、ベヨネッタが登場して環境が破壊された時も、彼は一切動じることなく淡々と淡々とひたすら戦い続けたのである。
・スマブラSPになって『youtube配信』という環境が、彼を一躍スターダムにのし上げた。
そして、その忍耐力がスマブラSPの発売とスマブラ界隈の拡大と共に一気に評価されるようになる。スマブラSPでガノンドロフの得た圧倒的なパワーを真っ先に動画で主張し、彼の元からあった名声がその着火剤となったのだ。
今は、彼のyoutubeチャンネルである『ぐんぐにるチャンネル』はスマブラ界隈の中で圧倒的な超人気チャンネルとなっている。
登録者数はなんと約15万人! プロではない日本アマチュアプレイヤーの中で最多の登録者数を誇っている!(トップは日本最強と言われるザクレイの19.7万人、しかし彼は世界規模で活躍するプロのプレイヤーだ)
今や、ライブ配信には3000人~多いと一万人近いプレイヤーがぐんぐにるのプレイを見たいと日本中から――世界中から集まってくるのだ。
彼が人気者になれた理由とは?
・何よりも『わかりやすい』ハイパワーキャラクター、ガノンドロフ。
彼の人気が出た理由はずばり『わかりやすさ』だったと筆者は考えている。わかりやすいガノンドロフというキャラクターの破壊力と爽快感、低ランクキャラと言われているが故の盛り上げ力と本人の実力。そして、彼が作るゆっくり霊夢、魔理沙による『わかりやすい展開とわかりやすいお笑い』を主体にした動画解説はスマブラユーザーの中高生=いわゆるyoutubeの大衆向けモデルと見事に合致したのだ。
実際にスマブラを一定ラインまで遊んでいるプレイヤーからすれば、あれはあくまで大衆向けに迎合した動画であることがわかるだろう。
ガノンドロフの横スマッシュは実戦値が低く、本気モードの覚醒ぐんぐにるは決して横スマなどぶんぶん振ったりはしない。
要は魅せるための技であって率先して振れる技ではないのだ。
しかし、ぐんぐにるはあえて横スマをアピールし、わかりやすい動画を作っていくことで幅広い層に人気を得ることに成功したのである。
・実力に裏打ちされたキャラクター対策と人読み
また、彼の真似をすることができない理由として長年の経験に基づくキャラ対策と、人読みのレベルの高さが挙げられる。ぐんぐにるはどこまで行ってもぐんぐにるで、決して他人に真似することができないほどの圧倒的な境地に達しているのである。結果、『わかりやすく、そしてわけわからん現象』が発生して視聴者は盛り上がるのだ。
・最後に、個人的に筆者が望む、ぐんぐにるという男の今後
ずばり、ガノンドロフというキャラクターで限界に挑戦してほしい。
もちろんそんな意図はないだろうが、大衆向けのわかりやすさに終始した結果、表舞台にいつまでも出ておらず『ぐんぐにるというブランドが保護されてしまっている』ように筆者は感じるのだ。
(格闘漫画、刃牙でのワンシーン。武道界で“達人”と呼ばれる人々が、実際には表にいつまでも出ず、技を披露する機会のないまま実力以上に神格化されているんじゃないの?…という意味合いでの皮肉としてこの言葉が叫ばれた)
実際、ぐんぐにる氏はどれだけ上にプレイヤーがいようとも、いつもレート2000付近でスマメイト配信を止めてしまう。
また、ガノンの限界に挑むVIP連勝企画などもなかなかしてくれないし、スマブラSPになってから、オフ大会やタミスマなどのオン大会になかなか出ようとしてくれないのだ。
・本人が、ガノンドロフに限界を感じている?
そんなことは断じてない! 決してない!
彼は敗北を恐れて逃げているわけではないのだ! 勘違いしないでいただきたい!
こうなってしまう理由の一つとして、収益の関係で動画の編集に時間をかけすぎてしまっているという点が一番大きい。
再生数が得られる=一番収益を得られる大衆向けのゆっくり動画の編集に手間がかかっているということは、ライブの頻度と凝った編集がされている動画投稿のペースを考えれば一目瞭然だろう。
つまり、限界に挑戦したくてもメインコンテンツで一番求められている動画編集が忙しすぎて表舞台に出れないのである。
しかしだ、今のぐんぐにる氏の動画制作に忙殺されて表舞台に出てこれないというポジションは、『ガノンドロフというキャラクターで限界を目指そうとしていない』という風に誤解されかねないのだ。
確かにガノンドロフで限界に挑み、大会を勝ち上がるのはとても大変だろう。
しかし、一度や二度の敗北でぐんぐにるというブランドに傷がつくことは絶対にないと筆者は思っている。
なので、ぐんぐにる氏にはガノンドロフというキャラクターの限界に挑戦してほしい。
そして、プロプレイヤー、上位プレイヤーの顔面をガノンドロフのパワーで崩壊させる日が来ることを願っているし。それが、大きな話題となって魔王が世界大会を支配する日が来ることを願っている。
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