私のLonsdaleite記録③福岡編

福岡初日の夜は全く寝付けなくて、絶不調な状態で2日目を迎えた。少しでも調子が良くなればいいとノンカフェインの栄養ドリンクをコンビニで飲んで会場に向かった。

この日の席は会場中央付近2階の1列目。ステージから少し遠くはなるが、前には誰もいないし視界が邪魔されることもなくライブ全体を見渡すのにちょうど良かった。

この日最初にベッキョンを見た時は「オオカミみたいだ」と思った。誰にも染まらず、静かに何かを見据えたような強い小さな光を感じる瞳だった。 
今まで何度も映像や写真で見ていたあの瞳だ… 、またベッキョンの輪郭が濃くなった。
ベッキョンはグループ、ソロ、様々なコンテンツによって見せる表情が全然違う。コンサートで彼を追うごとに自分が見ていたベッキョンの様々な姿を確信し、それが思っていた以上に色濃く残っていく過程は嬉しくもあり余計好きになってしまう苦しさもあった。

ベッキョンが登場した時の歓声が今まで見た中でいちばん大きく、会場からの熱気を感じた。今日もきっと良い夜になるに違いないと序盤から思った。

「Cry For Love」を歌う前に必ず「次の曲は皆さんの覚悟が必要です」と前振りがある。ベッドに座り女性の髪を触る仕草がセンシティブだから?触れないように触るフリだけにしますと説明していて大変だなーと思った。では次の曲、どうぞ!とおどけてみせた直後に一気にシリアスな表情で歌の世界に入り込める集中力には息を呑んでしまう。
「Cry For Love」のベッドに身を投げたベッキョンの姿にカメラが寄るシーンが大好きだ。出来ればもうちょっと長めで見たい。身を投げてすぐに身体を起こし、声がブレることなくあのボーカルが保てるのは凄いことだと思う。腹筋の強さもだが、声にも力が入りそうなのに全く違和感無く歌を届けることが出来る。ベッキョンの高音の良さには前から気付いていたはずだが、低音から一気に頂上まで駆け登り、また急降下していく音階でも踏み外すことなくしっかりと芯のある声を聞かせる歌い手の姿に圧倒された。この声の凄さは音源や動画では体感出来なかった。恋人と過ごした天にも昇るような日々が過ぎ去り、一気に突き落とされるー…そんな歌の主人公の心情を見事に表現していた。

この日の「Bambi」ではベッキョンの表現する姿にただ引き込まれてしまい、ベッキョンが暗転と共に奈落へ落ちていく姿を見届けた後も暫し茫然としてしまった。メインステージで歌うベッキョンだけを灯す光。このまま深く深く夜に堕ちていくひとつの光。照明を最低限に抑えた演出も素晴らしかった。「Bambi」は兵役後にベッキョンが披露したかったパフォーマンスのひとつでもあったと思う。なるべくその姿を焼き付けておきたくて、「Bambi」の時はペンラを握りしめてただパフォーマンスに集中するようにしていた。
(掛け声の動画もあがっていたのにごめんなさい)

凄い人を好きになってしまったものだー…
ベッキョンの歌の力をまた深く感じた。

そして、次は毎回お楽しみの衣装チェンジタイム。
ベッキョンがどんな可愛い姿を見せてくれるのか、
その日にしか分からない最高な時間である。


あの、、、ベッキョンが出てきた瞬間あまりの可愛さに悲鳴が出ました。。本当です。。。
既にSNSに上がっているからそこでご確認いただけたらと思いますけど、フワフワのニット帽にポチャッコのピンを着けて鼻の頭にポチャッコの絆創膏を着けてそれはそれはキラッキラの状態になって出てきた。
さっきまでの孤独と闘っていた男はどこ行った??
可愛すぎて泣きそうになるの初めてなんですけど…??この時頭に浮かんだのは「尊」の一言だった。フワフワのニット帽の紐を手にして首を傾げた時の顔が可愛すぎてキラキラしていてまた悲鳴をあげてしまった。しかも何度もやるし。
(この時既に気付いていたが、ベッキョンは客席の反応が良いと何回も同じことする)

福岡のご飯には何がありますか?とベッキョンが聞くと、客席からは様々な福岡名物が飛び交う(福岡は名物多いもんね)。
「ラーメン?水炊き?」
この日も客席の声を全て聞き取ろうとして、センステより前までベッキョンが降りてくるというハプニングもあった。明太子の語尾がうまく聞き取れず
何度も確認するベッキョン。最初はピンときていなかったようだが、明太子のシルエットを両手で作り、あああれか・・という表情を見せていた。
明太子が認識出来たのか、突然「明太子♡」と首を傾げて明太子ポーズを
取り始めたベッキョン。ここでまた場内から悲鳴。あまりにも可愛くて
悲鳴が出る。困るから可愛すぎるのもいい加減にして・・と思うくらい可愛かった。そして明太子♡ポーズも反応が良いことに気付いたのか何度もやっていた。

今日のベッキョンは本当に凄い、こんなにたくさん浴びていいものか・・。

この日披露された「Candy」が、私の掛け声に対する苦手意識を変えてくれた。イントロに合わせて大きなCandyコールが響き渡る。自分の声が嫌いでKPOPの掛け声文化に体育会系の圧を感じていてあまり良く思ってはいなかったのだが、一体となって届けるこの大きな声が、私たちに出来るステージを盛り上げる為の最高の演出になることに気付いた。
みんなで「ベッキョーニ!」と声を届ける時間は本当に幸せだった。

「今日は雰囲気が本当にいいですね」とこの日のベッキョンは何度も言っていたように思う。

「空中庭園」で手を大きく動かしたり、小さく振ってみたりしながらペンライト遊びをするベッキョンの笑顔はとっても眩しくキラキラしていた。
全身からもベッキョンの周りにも光の粒が舞っているみたいに眩しかった。
目の前にこんなにキラキラした人が居て、その手の動きに合わせて一緒に遊べるだなんてこんな幸せがあるのだろうか・・。
一旦手を引っ込めてペンライトを隠し、ベッキョンの歌声に合わせて徐々に天までペンライトの光が昇っていく時のベッキョンの表情、ストーリーでもシェアしてくれていたけど、あの瞬間の愛おしさを思い返すと今でも涙が出てくる(そしてこの文章を打ちながら涙を浮かべている)。
本当に幸せだった。幸せすぎてこれ以上は無いかもしれないから私のキュンコンはここで締めてもいいかもしれないと感じた程だった。


「今日は皆さんと素敵な時間を過ごせて嬉しかった。何かプレゼントをあげたい」というベッキョンの心遣いで、フォトタイムが設けられた。
私の距離感では解像度もガビガビなものしか撮ることは出来なかったが、それでもシルエットから一目でベッキョンだと分かる姿が撮れたので嬉しかった。撮影タイムが嬉しいよりもベッキョンが一緒に過ごした時間を楽しかったと思ってくれたことのほうが私は嬉しかったよ。

「私たちにはお互いしか知らない顔がありますよね。皆さんは家族以上に愛おしい顔で僕を見てくれるし、日常ではやらないことも僕に言われたらやってくれる。僕も家族の前ではこんなに愛嬌を振りまいたりしません」

これも自分の記憶の中にあるベッキョンの言葉なので少し違っているかもしれないがその言葉を聞いたことにより、アイドルとファンとの間にはそこでしか成立しない特別な関係が築かれているのだとハッとさせられた。

これは私たちしか知らない特別な関係。ベッキョンがそう教えてくれたことで、「Privacy」が恋人同士の歌からベッキョンとエリの歌に聞こえるようになってしまった。

エンディングでも明太子♡ポーズを取り、最後の最後までベッキョンは可愛かった。

ベッキョンは光の子。この日はベッキョンからたくさんの光を浴びた。
それも眩いだけではなく、暗闇で静かに何かを見据えていたり、ズルい顔で微笑んでみたり、夜の孤独に打ちのめされたり、歌によって光が多彩に染まっていく。そこで見せる光には静かに寄り添ってくれる優しさがある。

この日は全てが愛おしすぎて、終わってから暫く涙が止まらなかった。
あと3公演が勿論楽しみではあったが、これ以上があるのか考えられないくらい幸せな気持ちをベッキョンから貰えた。