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初めての染め直し


先日、初めて自分のお気に入りのポーチを藍染めしてみた。今までは工房でもらった生地などに柄をつけて染めていたけれど、自分の持ち物を染めてみたのは今回が初めて。
雑貨屋さんで買った小さなポーチはもともと白い色をしていて、口紅や目薬、リップクリームなどを入れるのに使っていた。けれど、所々にシミができていたり、毛羽立っていたりして、人に見せるはちょっと恥ずかしいような状態になっていたのだった。

どんな濃さに染めようかな〜と考え、今回は鳥のデザインが目立つようにしたいなと思ったので、水色に近い淡い藍色に染めよう!と思った。それに淡い色なら、飽きたらまた今度濃い色に染められる。
染め液の状態によって一回だけでも染まったり薄かったり違いがあるので、とりあえず最初は1分染めてみることに。
液の中でポーチを揉み込み、液が染み込ませる。液から上がったポーチは緑色がかった色をしていて、水の中に入れて再び揉み込んでいく。

1回目


水から引き揚げたポーチは淡い水色をしていた。今まで見慣れていたポーチが見慣れぬ色に変わり、しかも元から青色だったかのようにしっくりと自然な仕上がりだったのでハッとする。
一回で想像していたような色合いが出たので、これで終わりでもいいかなとも思ったのだけれど、乾燥したら薄くなるだろうと思い、もう一度染めることにした。
濃くなりすぎるのが心配なので今度は刻んで30秒。そうすると先ほどよりも絶妙に深い色合いになり、気に入った。

2回目

染めたことで生地についていた茶色いシミも見えなくなり、生地の毛羽立ちも目立たなくなった。見慣れていたものが、新しいものに生まれ変わったような新鮮な気分。

新しい生地を一から染めることも楽しいけれど、こんなふうに自分の身の回りにあるものを染めてみるのも面白い。くたびれた靴下や洋服などが目に入って「あれも染められるのでは?」と思ったりする。
私は昔からネイビーや青色が好きで、自然とそういうものに目が吸い寄せられたり、手にとったりするから、好きなものを好きな色で、しかも自分の手で染められるのはとても楽しい。

ボロくなった持ち物を見て、今までだったら「気に入っていたけれど、汚れてしまったし仕方ないな。。」などと思いながら処分してしまっていたと思う。けれど、藍染めを知って、自分の手持ちのものも染められる、ということを知ってからは、ものに対する見方が変わった。

「ボロくなったし、今度染めよう」という、新しい選択肢が増えたのだった。色が変われば、なんとなく新しいものを買ったような新たな気分になるし、自分の手で染めることでものに対する愛着も増す。

染めて使い続ける楽しみを
もっと暮らしの中で実践していきたい。

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