見出し画像

あたしの痕跡を残そうと、ふと考えることになった きっかけ その1

いや、色々なことが起こりますね。
6か月ぶりくらいの更新になります。

あたしが、どこで生まれて、どんなところで育って、何を考えていたのか、何を感じていたのか、あたしが、どんなやつで、どう生きてきたか。
そんなことを残しておきたいなと。ふと感じたきっかけです。

4月。実家がある名古屋へ行ってきました。
理由は、母が末期がんステージ4。緩和治療を受けながら、なんとか自宅での生活は出来ているけれど、いつどうなってもおかしくない状況とのこと。
医師は、緩和病院への入院を勧めているらしいが、本人は出来るだけ自宅でと。
3年前は、父が肺がんで亡くなったなぁなどと、ぼんやりと思い起こす。

今のご時世、入院して、もう余命いくばくもない状況になっても、面会なんてさせてもらえないだろうなぁと考え、元気に暮らせているうちに、顔を合わせて色々と話をしたいなと感じて、家を後にする。
今回は、時間があまりなかったので、夜行バスで行くことにした。
午後のフェリーで、松江市七類港へ。

松江駅22:45の夜行バス出発まで、3時間ほど余裕があるので、駅近くの繫華街、伊勢宮町にある、馴染みの「和楽庵 酒井」さんのところへ。
オーナーシェフとお話しながら、美味しいお酒とお料理。
『早紀ちゃん、なんとなく湿っぽいね』と鋭い印象を伝えてくる( ̄▽ ̄;)
『それに、ココに一人で来るって珍しいよね。いつものお友達は?』

夜行バスに乗って、実家の名古屋へ行くから、今夜はひとりなのです。
ちょっと気分転換したかったこともあるしと (´^ω^`)ヘラヘラした様子で話す。
『実家へ帰る。。。ちょっと意味深っていうか、親さん関係のことかな』 (゚o゚;;ギク! シェフさすが!
夜行バスの中で、ゴーゴーとイビキをかかない程度だけど、いつの間にバスに乗ったのか記憶がないほどに日本酒をいただきました(;´Д`)

色気のない画像だあ。。。。。

翌朝6:05名駅に到着。近くにある、夜行バス乗客用に、シャワールーム・パウダールームを提供しているお店で身だしなみを整える。
さすがに、女性用のシャワールームを利用するのは宜しくないので、共用のフローを希望。
でもパウダールームは、何も言わなくても女性用を提供していただきました。

3年ぶりの、名駅。出勤時間帯を避けたのは良かったけれど、さすがに人が多い(´ε`;) 若かりし頃の身のさばきを身体はしっかりと覚えており、フットワークよく、名鉄乗り場へ。

ピンポーン♫ 「ただいま!」とカメラ付きのインターホンにピースマークで声を掛ける。
玄関ドアが開かれ、母が『おかえり!』と迎えてくれる。

第一印象は「お!♡声に張りがある」でした。
意外と大丈夫そうではないか!と、僅かにキャとほほ笑みがこぼれる。

『今日は、訪問看護ステーションの看護師さんが来るもんで、もうくる時間だわ』とのこと。
意外と元気そうなので驚いたし、安心したと話すと、
『当たり前だぎゃ!』と笑う。

『えっと。。。息子さんが帰ってきて、今日居るって言ってましたよね』と訪問看護師さんが話しながら、あたしと、母の顔を行ったり来たりして見ている。
『あれがそうだがね!男か女かわからんような格好して。。。本当にねェ』
『えーーー!普通に女性じゃないですか!?』
母が困惑した表情で俯いている。
この時、決心(カミングアウト)するあたし。

痛みの出現やその強弱、薬の服用状況や、日常生活のことなど、一週間の様子を、やり取りしているのをフムフムと聴くあたし。
『晩酌は、美味しく楽しく出来ていますか?』???????
『出来とるよ♡ それくらいしか楽しみあれせんもん♡』むむむむむ
「ちょっと!あんた、今もお酒飲んどるの!」
『当たり前だがね!この先いつ死ぬかわからんのに、好きなもの食べて、好きなことして、もちろん呑めなくなるまで、お酒も呑むわさ!』
『息子さんも呑まれるんですか?』
「あたしと同じで、呑み助だがね。」
『よかったじゃないですか!息子さんがいるあいだは、楽しい晩酌になりますね』
いや、もう涙が出るほど嬉しかったですよ。そこにいるのは、間違いなくあたしの母。
高校生のあたしを、行きつけのスナックに連れ出し、一緒にお酒を酌み交わし、カラオケを歌っていた。。。一緒に暮らしているときは、毎晩晩酌をしながら、あーでもないこーでもないと与太話に花を咲かせていた。。。

この母。若い時は、結構イケイケでして、あたしはゴットマザーと思っています。かなりの修羅場を歩んできているからか、とても肝が据わっております。
そして、女手ひとつで、あたしと、今は亡き弟を必死で育ててくれた母です。

コロナワクチンの接種が始まった頃、絶対に接種して欲しくなかったので、撃沈覚悟で電話したとき
『コロナワクチン?あんなわけがわからんもの、体に入れたらいかんがね!コロナは、おそがい(名古屋弁で怖い)けど、ワクチンは嫌だわ!気持ち悪い!』と一蹴していました。

その2へ続きます。

母とお買い物。まだ歩けると言いながら。。。足をひきずって。骨へも転移している。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?