Blue Ocean Okinawa

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沖縄のITコンサルティング企業、ブルー・オーシャン沖縄です。 防災のデジタル化について、日々思うところを書いています。

最近の記事

振り返らないと見えないもの

平和と防災の共通点 平和と防災には共通点があります。厳密には、それらの概念に共通しているもの、と言えるものです。 それは、平和である状態や、防災と成り得ている状態というものが一切可視化できないという点です。それらは、戦争を振り返った時や災害を振り返ったときに初めて姿が見え、実感するものです。 したがって、今現在が平和である、災害対策が万全であるということは個人の評価や感想に過ぎません。逆に、それを維持するアプローチや手法といった方法論で世の中の意見がぶつかり合っているの

    • 自主防災組織をDXする

      DXから見た防災分野 既にDXとIT化の混同がそのまま世の中に認知されてしまっている昨今ですが、DXとはIT化(デジタル化)を経て生み出される新しい価値そのものを指します。 その概念から考えると、「手間がかかっていた業務の時間が減る」は課題解決型のIT化であり、その空いた時間で生まれる新たな業務やサービスがまさにDXとなります。 DXとIT化は違うのです。 国家レジリエンス(防災・減災)の強化 レジリエンス(Resilience)とは、弾力性などの意味を指し、災害時

      • いま改めて「防災DX」とは? 〜DX推進と防災行政を考える〜

        DX推進における防災行政の特殊性 「DX」は概念的であるがゆえ、様々な意訳をつけることが可能です。 ある面からは「破壊的価値創出」という意訳も成り立ちますが、ここで言われる破壊とは何の破壊を指すのでしょうか? それは意味を成さなかった計画や、効率を鑑みないワークフロー等、いわゆる悪しき習慣を指すと言えます。 そんな中、行政手続きのデジタル化のように国が標準化して進められるDXとは異なり、DX推進における防災行政は特殊な分野と言えるでしょう。 特殊な分野として挙げる理

        • 公助の限界と共助の強化(その2)

          1.地域防災計画の課題 こんにちは、ブルー・オーシャン沖縄です。前回のブログから続きます。 自治体単位で策定される「地域防災計画」はおおむね次のフェーズで計画されています。 1)想定災害と平常時の啓蒙や活動 2)災害発生時及び災害直後 3)避難計画 4)復興計画 確実に遂行するという一般的なイメージの「計画」とは少し異なり、さまざまなケースに対応できるよう、「方針・指針」に近い「計画」になっていることが多いのが地域防災計画の特徴とも言えます。 そして、地域防災計画で

        振り返らないと見えないもの

          公助の限界と共助の強化(その1)

          1.防災担当者の意識の変化 こんにちは、ブルー・オーシャン沖縄です。 当社では、災害時の安否確認をクラウドから一斉に行う「グラスフォンfor防災」というシステムを自社製品として全国に展開しています。 これは、役所・庁舎が被災し、電源が喪失した状況でも、インターネットがつながる場所から数百、数千の安否確認対象者へ電話をかけ、ボタンによる安否確認を集計するもので、スマホやメールを使わないお年寄りでも家庭の固定電話で使えることから、提案先である役所・役場から高い評価をいただい

          公助の限界と共助の強化(その1)