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修行を経て遂にJGC Premier獲得

飛行機に多く乗るようになると必ず感じるのが「航空会社ほどヒエラルキーを痛感させられることはないな」ということ。世の中には富裕層にしか適用されないサービスなども多くあるのでしょうが、飛行機はまあ誰でも利用できるある種の(公共)交通機関とも言えるもの。でもそんな世界にも関わらず乗れば乗るほどヒエラルキーを痛感させられるのです。

なぜか?

例えば国際線に一度でも乗ったことがある方は、チェックインカウンターの長蛇の列を体験されたことがあるのではないでしょうか。登場時間2時間ほど前になるとエコノミークラスのカウンターにはぐるぐると渦を巻くように並ばされた多くの搭乗客を目にしたことがあるでしょうし、その中にご自身も並ばれるのではないでしょうか。更に、やっとの思いでチェックインを完了すると次に待っているのが保安検査場。先ほどとは比にならないほどの長蛇の列に再び並ぶという現実。

でも、航空会社のヒエラルキー社会の上位に君臨する人々は、優先チェックインカウンター、更には優先保安検査場という特別に用意された場所を利用することができるため、比較するとかなり短い時間でストレスなく出国手続きが完了してしまいます。

そして更にいいのが各種航空会社が用意しているラウンジです。一般旅客はゲート前のベンチに座って登場開始時間を待つことになりますが、ヒエラルキー上位に君臨する人々は航空会社が用意したラウンジで無料の食事と無料のお酒を楽しみながら時間を待つのです。そして登場時間になると優先搭乗によって混雑を経験することなく機内へ向かい、まだ誰も使っていないラゲージスペースを好きなように使えるという恩恵にも預かれます。

まだ若い頃年会費が安いゴールドカードを作って飛行場にあるラウンジに入ったときには「僕もここまで来たか」なんてひとりごちたものですが、この保安検査場「」の施設は前述のラウンジではなく、保安検査「」のラウンジこそが航空会社が用意する本物のラウンジなのです。初めてここに連れて行っていただいた時には「僕もここまで来たか」とひとりごちた自分を自分で張り倒してどこか山奥の穴に埋めてしまいたいと感じたものです。

まあとにかく、こういう現実を知ってしまうと俄然ヒエラルキー上位に君臨するメンバーの仲間入りをしたいと思うじゃないですか。

僕は仕事柄、国内海外問わず飛行機を使う機会が多かったため、このような仕組みを知ったときに必死になって資格取得を目指しました。そして13年前にANA(スターアライアンス)のフリークエントフライヤープログラムであるSuper Flyer資格を取得することに成功。当時はエコノミークラスチケットでもほぼ確実にプレエコ(場合によってはビジネスクラス)にアップグレードしていただけたりと、とても助けられていました。しかし今年(2019年)後半からこういったサービスに終止符が打たれ、座席のアップグレードは原則マイレージを適用(もしくは必要な費用を支払う)ということになってしまいました。
 
現在は仕事柄イギリスに飛ぶ機会が多いのですが、ANAは1日1フライトのみ。スターアライアンス系の直行便はなく経由便(ルフトハンザのフランクフルト経由かANAのブリュッセル経由)になってしまうのです。その点、JAL(ワンワールド)はBA便(British Airways)を含めて東京(羽田と成田)から1日4便が飛んでいるの選択肢が豊富です。
 
僕が現在勤務している会社は、基本全社員(ペーペーからCEOまで)最も安いエコノミークラスチケットを購入するというグローバルルールがあります。よってフライトの選択肢が少なくなるということは大問題。直行便が1日1便というANAはチケット代が高止まりしている傾向にあり、なかなか購入しづらい状況。気軽にアップグレードもしてもらえなくなるし、フライト数が多いワンワールド系は比較的チケットも安価になる傾向があるので、ここは一念発起してワンワールドのステータス(つまりはJALが用意しているのGlobal Club Membership:#JGC)を獲得しようということで今年1月の英国出張からJALのフライトを選択するようにしました。

事前準備として2018年末の段階でJALカードに入会。カードの付帯特典を見比べるとゴールドカードじゃなくてもClub-Aカードにショッピングマイル・プレミアム(有料)を別途追加した方がお得だと判断し、特典はほぼ同じで年会費は数千円お得になるClub-Aカードを申し込みました。

JALの場合、搭乗回数に応じてレベルがクリスタル〜サファイヤ〜ダイヤモンドとランクアップしていきます。ANAのスーパーフライヤーズにあたるJALグローバルクラブへの入会は、その中間レベルであるサファイヤの段階で申込みが可能です。よって狙うべきは下記条件となります。
 
"1. 毎年の1月~12月の12ヵ月間(暦年)で50,000 FLY ON ポイント(うちJALグループ便25,000 FLY ON ポイント)以上
2. または50回(うちJALグループ便25回)以上かつ15,000 FLY ON ポイント以上"

 
このFLY ONポイントというのはマイレージとは異なる基準で付与されるポイントです。

国際線に比べると国内線は2倍のFLY ONポイントが付くのでお得。でも距離(マイレージ)は国際線のほうが圧倒的に多いのでもともとのポイントが高い。なんかうまい具合にできてます。上記2つの条件から考えると、ここ最近の傾向から考えると年間搭乗回数50回は不可能。ということで50,000 FLY ONポイントを貯めることが至上命題となりました。明確なターゲットがあるっていうのはイイもんです。

目標だったJGCに入会:

今年1月からの海外フライト実績は以下の通り。

1月イギリス
2月ドイツ・イギリス(ただしイギリス便はスターアライアンス)
5月フランス
8月イギリス

この間に福岡2往復の国内フライト。このフライト状況で8月のイギリス出張往路便にて50,000 FLY ONポイントを達成することができました。サファイヤ到達の一報をメールで確認した直後、ウェブサイトでJALグローバルクラブへの入会を申請。おかげさまですぐに手持ちのClub-AカードにもJGCのロゴが入りました。これでJGCのJALカードの年会費を支払っている限り、ずっと優先的なサービスを享受できるようになりました。昨年末に一念発起して設定した目標を達成することができて嬉しいです。頑張って仕事に邁進した甲斐がありました。

ちなみにウェブサイトでマイレージヒストリーを確認してみたところ、JALカードを事前に作ったことがよかったということが分かりました。「JALカード初回搭乗FLY ON」で付与された5,000 FLY ONポイント。これ、実際にフライトで付与されたポイントと比較してみると、羽田ーロンドン便のFLY ONポイント(プレエコ搭乗で6,641 FLY ON)程度あるんですよね。このポイント付与は大きいと思います。

前述のとおりですが、羽田ー福岡便のFLY ONが履歴によると1,250 FLY ONポイント、同じワンワールドのキャセイ便だったというのもあると思いますが、羽田ー香港便のFLY ONポイントが1,276と、こうしてみてもやっぱり国内フライトはお得にFLY ONポイントが貯められるんですね。
 
ネットサーフィンをしていると、如何にして陸マイラーがマイレージを貯めるのか的な記事を多数見かけますが、ステータスを獲得するためにはマイレージは無関係。よってちゃんとフライトに応じたFLY ONポイントが必要になりますのでその点ご注意を。

遂にJGC Premierに:

JGC入会後も順調にフライトを重ねました。

9月 イギリス
10月 香港(マカオ)

この2回の海外渡航によって遂に念願だったJGC Premierになることができました!これで当面の間、海外出張時にFast Class Loungeというさらなる高みを体験することができるのです。出張族になって20年。飛行機に多く乗るようになってから13年。航空ヒエラルキー社会におけるある種の最高峰に初めて到達することができた瞬間です。

まとめ:

おかげさまでANA(スターアライアンス)、JAL(ワンワールド)両陣営のフリークエントフライヤー資格を取得できたので、今後の空の旅がかなり快適になりそうです。前述の通り、海外フライトは1回で獲得できるFLY ONポイントが高いものの、その登場時間や費用に比べると効果は薄め。ROIを考えると国内便を多く使う方の方が効率的なんじゃないかなと思います。思い出してみると僕が初めてANAの資格を取った時は海外は1〜2回程度で、それ以外は羽田ー伊丹と羽田ー松山のフライトでした。海外に行く機会はあまりないという方も諦めずに国内便でどんどんFLY ONポイントの獲得を目指してください。

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