VdBL俳句を作ろう 7日め/2月12日夜 定型を信じる(推敲)
マトリクスから俳句になんないよ!と思って躓いてしまったが、自分なりにどこでつまずいたのかと、そこからリトライするための方法について考えて、推敲するところまでを今日のノルマとしたい。
彼氏もいないのに今年のバレンタインがいちばん応援してもらっている気がするよ。ありがとうございます。
躓いた石:私に17音の型がない。
17音にはいろいろなパターンがあるのに、ことばのイメージを型に流し込めなくて難しく感じる。これは、句集をたくさん読んでいろいろな型に触れてみればましになると思う。しかしバレンタインまでには時間が足りないので、季語を決めたら、その季語を詠んでいる俳句をできる限り型を意識して読む。これでどうかなあ。
躓いた石:ことばの連想力への意識が足りない。
はんぺんさんのマトリクスが詠みやすいのは、たぶん連想力の強い、イメージの喚起力が強いことばが並んでいるからだ。「エリザベスカラー」からは、イギリス、女王、海賊、へだたり、傷、治療、癒し、扇なんかがぶわって浮かぶので、飛びやすいし、詠みやすい。
だから、季語を中心においたときにいっしょに選ぶことばの選び方は、
★距離感が気持ちいい。
★音・かたち・概念などが手ごろで扱いやすい(上級者は無茶をしてもなぜかまとまる)。
★連想力(イメージの喚起力)が強い。
この条件をぜんぶ満たせばかなり詠みやすいのでは?と仮説を立ててみたよ。人生はトライアンドエラーの繰り返し……。すくなくとも私はこれで多少楽になったような気がする。はんぺんさんズマトリクスで、「墓荒らし」「吸血鬼」なんかはこの全部を満たしているよね。「エリザベスカラー」は音数でだめでした。「毒茸」はがんばればいけるかも……!
もうひとつ、俳人の皆さまの私の句の改作例を見ていて、なんかこうすっとしみる感じがあって、それはたぶん音のせいじゃないかと……リズムがいいし、読んだときの雑味が少ない感じがする。逆に自分の俳句は、読んでいてなんか雑味があるというか、あさりを食べたら砂が入ってたみたいな感じがするんだよ。それは定型になおすことでましになるのではないかと思うんだけど。5435、5345、を意識して……推敲!かつ感覚でいいから、〇、△、×をつける。
春の星欲しがる妹へレモン(5453) △レモンは切って良い。
改作例:妹が欲しがる春の星の味(5435) ×
いもうとは食べられません春の星(575) △
ともる目をはやく消さなきゃ春の星(5345)△
改作例:君の目の灯りを消して春の星(5435)×
春の星猫舌の上に乗せてキス(5535) △字余り!キスを切る。
改作例:猫舌を絡めれば春星(しゅんせい)苦し(5543) ×気に食わん
春の星噛まずに溶かす舌の上(5345) ×ぐぬぬぬぬ
封蝋をして投函せず春の星(5255) ×苦し気~!投函は切って良い。
改作例:春の星封じる蝋がさめるまで(5435) △ぐぬぬぬぬぬ
春の星が墓荒らしの夢を見守る(6634) ××字余り~~~!切るなら夢
改作例:墓荒らしも疲れて眠る春の星(6435) ×
海図なき旅路の果てに春星墜つ(5436) ×これは音もだけど、つきすぎ
改作例:海図なき旅路の果てに春の星(5435) △
推敲が難しいな、でもこうしてみると音もだけど、なんか全体にとっちらかってる。盛りすぎ。で、要素を減らしてものたりなく感じるならもうすこし取り合わせることばを離してみたらいいかなあ。
今日の俳句:
雪割草再会までの日々とほし
愛の日も愛なき日にも排泄す
身食いする蛸の手当てをしてあげる