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よはひ/いしいしんじ 読書徒然vol.14

2017.5.15
ピッピという男の子からはじまる
様々な人、ものの「よはひ」の「おはなし」
「よはひ」とは齢(よわい)のこと


読み進めていけばいくほど
どれが「ほんとう」・「いま」で
どれが「おはなし」なのか
のみ込まれてゆく、わからなくなる
だけど全てが繋がりがあるのだと感じる
ふしぎで、哀しく、あたたかい

個人的お気に入りは 
『三千三百ページのノート』
ノートの齢が描かれた物語
ノートからの視点の描写が凄まじく、
自分がノートになったかのように感じながら
読み進めていけるのが衝撃的で
ラストがものすごく心あったかくなって好き

いしいしんじさんの紡ぐ文章
特にこの小説は平仮名がとても、よく似合う
ストンと入ってくる
ただ単に文字だけではなく
文字の音・響き・色があるように
小説に触れる度感じて
いしいしんじさんの小説の世界に
のみ込まれてゆく感覚が、毎回心地好い

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