spitfire solo violinのレビュー、使い方メモ

えんぶらー(@bluembler)と申します。

タイトルなし

これを買いました。

ソロ弦音源は、同じくspitfire audioから出ているalternative solo stringsを持っていたのですが

どうやらこちらはキースイッチが不要らしい。

見てくださいよこれ。


この音源、spitfire solo stringsというソロ弦音源集の「violin total performance」というパッチだけをバラ売りしてるみたいです。

兄弟としてspitfire solo celloもあります。


でも僕はソロ弦音源持ってるし、セット買う必要はないかな・・・?
それよりもキースイッチ不要ってどういうこと??
じゃあどうやってアーティキュレーションを変えるの??
ソロ弦音源使うとキースイッチの設定がダメダメで
ずっとうまく鳴らせなかった僕でもうまく鳴らせるの???




ということで、ユーザーマニュアルを読みながら、使った所感を交えてレビューみたいなのをします。
あくまでメモ感覚なので読みにくくても許してください。



使ってみた所感

spitfire solo violinの良い点
・音が良い
・鍵盤で弾くと適当でもそれなりにリアルに聞こえる
・アーティキュレーションの変更が簡単、キースイッチが不要
・比較的安価(バイオリン単体だからってのもある)
・kontaktフリー版でも使える

spitfire solo violinの気になった点
・すごく重い(メモリ500MB使用、マイクポジションによっては1GBにも)
・弾いてから発音までのタイミングが遅い
・一部のアーティキュレーションが鍵盤では直感的に出しにくい
・全部マウスでベタ打ちするとかなり不自然
ロングノーツを引き続けると音に違和感がある(割と致命的)


ざっくりこんな感じです。

ぶっちゃけ気になった点って書いたところも
「鍵盤で弾く」

「マウスで一部をカチカチ調整」

「フェーダーでオートメーションを記録」
ってやれば気になったり気にならなかったりします。


ただしロングノーツの違和感は半端ないです。
多分サンプリングの関係なんでしょうけど……ダイナミクスいじるしかないのかな…?


アーティキュレーションの出し方

鍵盤で弾いた後、マウスで調節して目的のアーティキュレーションを出すためには、法則を覚える必要があります。

アーティキュレーションが決定される上で考慮されるのは(おそらく)次のパラメーターです。

1,ベロシティ
2,直前のノートが重なっているか
3,cc21の値(vibratoゲージ)

順番に見ていきます。


1,ベロシティ

当然、値が大きいほどアタックは強くなります。

レガートやスタッカート、スピッカートなどが対象ですね。

ただし、直前のノートが重なっている場合、ベロシティはアタックではなく
アーティキュレーションの変化をもたらします。

それが次の項になります。



2,直前のノートと重なっているか

タイトルなし2

白く囲われたところは重なってますね。
青く囲われたところは重なっていませんね。

この後ベロシティによってアーティキュレーションが決定されます。

studio oneを使っているのでベロシティが%表記ですが・・・
100%=127だと思ってください。

直前のノートと重なっている場合(白い囲い):

  ベロシティが19以下  → ポルタメント 
  ベロシティが20~84  → スラー
  ベロシティが85以上  → 弓を弾き返す

直前のノートが重なっていない場合(青い囲い):

  普通にレガートが発生、アタックの強さはベロシティ依存


って感じです。



3,cc21の値(vibratoゲージ)

cc21でvibratoゲージを変化させられます。
これによって変化するのはレガートのビブラート具合です。


 cc21が5以下  →トレモロ

 cc21が6~32  →ノンビブラート

 cc21が33~64  →ベロシティ9以下で徐々に
         ベロシティ10以上ですぐにビブラート開始

 cc21が65以上  →モルトビブラート(よりドラマチックらしい)



後述しますが、モルトビブラートはCPUを死ぬほど使うらしいので、設定で無効にすることもできます。


また、ノートが短い場合は

 cc21が5以下  →スタッカート

 cc21が6以上  →スピッカート

と変化します。
正直ノートが短いってどのくらいが基準なのかわかりませんが・・・


これまでのをまとめると大体こんな感じです。

プレゼンテーション1

さらにこの後CC 21の値によってビブラートやトリルのかかり具合が変わります。

本当はrunモードもあるらしいのですが…
マニュアル内のspeedというパラメータが見つからなかったので使ったことがないです。
スピッカートを連続させればrunっぽく聞こえるし…



CCによるオートメーション

spitfire solo violinのオートメーションで頻繁に動かすのは4つだと思います。
その4つを制御するCC番号は

・Dynamics →CC 1(モジュレーションホイール)
・Vibrato  →CC 21
・mute off  →CC 16
・Expression →CC 11

だと思います。
ただ僕は、studio oneの機能でどのパラメータも物理フェーダーで直接制御できるので、CCいじったことがないです。

だから間違ってたらごめんなさい。


その他

タイトルなし3

左側のレンチみたいなマークを押すと上の画像のようになります。

マニュアルに書いてあることだけ翻訳しておきます。


 fp hall trigger:有効時、Dynamicsを急激に下げたときに録音時のアンビエンスも一緒に小さくなる

 Utilise TM:有効時、モルトビブラートが有効
      CPU負荷が気になる人は無効にしよう

 Trillable legato:有効時、2音の鍵盤を素早く弾き続ける(各間隔200ms以下)とトリルになる



最後に

いろいろ書きましたが、この音源は私は非常に好きです。
好きじゃなかったらこんなに書けないと思います。

現に、買ってから作った曲全てに皆勤賞で使っています。

買って非常に満足しています。


spitfire solo celloも欲しくなっちゃいますね。



最後になりますが、この音源を使って
モンスターハンターワールド:アイスボーン内の「前線拠点セリエナのテーマ」をピアノ・フルート・バイオリンのトリオにアレンジしました。ここで書いた奏法がほとんど使われてます。良ければ是非。


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