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違いは個性のはじまり、という考え方

2021年9月。
ようやっと、自分が書きたかったことを二冊の小冊子にまとめました。

構想から、約1年ほど。

自費出版を思い立ったのが、2018年の11月。
その間にずっと、頭の片隅にこびりついて離れなかったのは

「それ、誰得なの?」

というセルフ突っ込み小人の冷ややかな声でした。

承認欲求をどう使うのか

「目立ちたくはないが、人目を引かなければ、読んではもらえない」

これは、表現をする人全員が一度はハマるジレンマの沼です。
え?そんなこと考えたことない?
うらやましいことです。

私は結構長い事、このジレンマ沼にあご先ぐらいまでどっぷり浸かっておりました。

文章を書くことは得意だし、言いたいこと、伝えたいこともある。
けれども、悪目立ちはしたくない。

この相反する葛藤が、数年間、いろんな場面で私の出鼻をくじいてきました。

決定的だったのは、2020年3月末に企画した自費出版のクラウドファンディングでした。

世の中が混乱しているときに協力してという勇気

2020年3月末といえば、ちょうど初めての緊急事態宣言が施行される直前でした。
クラウドファンディングもこの直後から、産地支援や生産者支援などで一気に社会活動として認知が高まりました。

自分で「これをやりたいから、支援してください」という経験をしてみて、改めて思い知らされたのは、自己肯定感の低さから来る「他人に頼れない自分」でした。

個人のSNSでは、細々と告知はしたものの、世の中がどういう風に家事を取っていくのかが全く見えない混乱の最中に、

「自分の本を出版したい」

というかなり個人的な理由でクラウドファンディングを行ったことは、結構な重荷になっていたなと今は言えます。

もし、あの時、自分の承認欲求を上手に使えていたのなら。
誰かのためになることをしたいという形で、承認欲求を使えていたのなら。

もっと堂々と、「こういう本を書きたいから、応援して欲しい」と言えたかもしれません。

「違いは個性そのものだと伝えたい」

まんじりとしないまま、どう伝えていきたいのか、
そして、結論

「何を伝えたくて、本という形で世に出したいのか?」

イマイチまとまりきらない状況で、クラウドファンディングの期間が過ぎ、途方に暮れていた私が決めたことは、ただ一つ。

「支援してくれた人が納得して、最後まで読み切れる文章を書こう」

ただそれだけでした。

今の自分の文章力は、ソコには至らない。どうするか?
それが、ずっと迷っていた天狼院ライティングゼミへの参加でした。

2020年5月末からのライティングゼミ。

毎週16回の2000字提出で、本当に痛感したのは

自分の文章力が人並みより多少マシ。

という事実でした。此れでよく、自費出版しようなんて大それたことを考えてたもんだなと、恥ずかしくなる半面、

書きたいことについて、自分の中で練りこんで文章の設計図を書く。

その習慣をなんとなく、身に付けました。

明けて2021年は元日から5000字を2回書くという7日間を過ごして、最終日にやはり総評で「途中から、主題がすり替わっている」と指摘され、撃沈。

その後、6月から半年ほど、出されたテーマに沿って毎週5000字を書くことを続けた結果、2020年よりは、数段まともな「最後まで読み切れる文章」を書けるようになりました。

そこまでして、私が伝えたいことは、やはりここに尽きるのです。

「違いは個性である」

だから、小冊子を書こうとしたときに、タイトルはこれしか浮かびませんでした。

「違いは個性のはじまり」

10歳の私に向けた、小冊子

「違いは個性のはじまり」は、10歳の私に向けた、あの頃の私が欲しかった言葉たちです。

6歳の時から、自分は身体の特徴からも、性格や気質からも「女らしさ」とは少し違うなと感じることが、年々多くなりました。

「女らしさ」だけではなく、「みんなと同じ」とは思えない部分が、小学校という6年間でいろいろと見えてきました。

「どうして、皆と同じことをしなければならないのだろう?」
「授業を聞いてれば、毎回のテストはすぐに解けるものじゃないのか?」
「図書室で本を読むより、外で遊べと言われるのは何故だろう?」

中学生高校生の頃には、他人から陰で言われることで周りとの感覚の違いにも気づかされ、その度に何故そう言われなければならないのか、謎でしかありませんでした。

今となってみれば、いろんな部分でマイノリティ、つまり「みんなと違う」部分が多かったのです。

そんな10代の私と同じ感覚を持つ人に届けたいなと思いながら書いたのが、「違いは個性のはじまり」です。

書店においてもらえるという貴重な特典

2021年4月から始めた2つの学び。

一つは、情報発信について1年間で学ぶ講座。
もう一つは、書籍を創ることについての3か月講座。

そのうちの3か月講座の特典が、

「仕上げた書籍を書店の店頭へ委託販売できる」

というものでした。

実際に、出版企画書を何度も提出した上で、何が書けるだろうかと脳内企画会議をする反面、別のジレンマが現れました。

それは「情報公害」という考え方です。

1年間の情報発信講座で、一番最初に突き付けられた現実は、SNSで氾濫しまくっている個人の発信は、情報洪水をはるかに超えて、知らなくてもいいことまで他人に知らしめる「公害」レベルにまで到達している。

そこに目線を向けたときに、脳内のツッコミ小人が冷めた声で言うのです。

「お前の発信も、公害になってんじゃねーの?」

そこに反論できない自分の状況を鑑みて、こう決めたのです。

「この1年は最低限の情報発信にとどめよう」

メルマガも、ブログも、noteの記事もまずは、一度お休み。
そのうえで、2000字や5000字を最後まで飽きずに読ませられる文章力と、
相手目線での情報発信とは何かを体得することを最優先に身に付けよう。

実際に自分も納得いく仕上がりで、セミプロとしても及第点な記事が書けるようになったのが、2021年8月。
そして、ちょうど、別件で他人の音声コンテンツを文字起こしして、書籍化する制作チームとして活動してきたことも重なって、

「めっちゃ、書きたい!」

というモチベーションが爆上がりしたのが2021年8月中頃。
書籍ゼミの特典についての納品期限は9月末までに仕上がり品の着荷。
友人の印刷屋さんに、印刷スケジュールを確認したのが8月末。

「9月末納品なら、9/15までには入稿して欲しい」

そして、実質書き始めたのは、9/9。
20時間ほどで書き上げた、粗さや勢いが目立つ部分もありますが、自分の書きたいことが物質として仕上がったことは、かけがえのない経験です。

行動したことで得られたもの

超集中状態で書きながら、

保健室においてもらえたら嬉しいな

と思いながらなんとか形に仕上げた小冊子が、ご縁あって、小学校の養護教員をされている人の手に渡りました。

「今の子にも、親御さんにも役に立つと思います」

そうご感想をうかがった時、

伝えたいことが伝えたい人に届けられて、本当に良かった!

心から、そう思いました。

ツッコミ小人の冷めた声は聞こえるけれども、それは私の弱い心が作り出す非現実の言葉。誰かに直接言われた訳ではない。

でも、目の前にいる小冊子を読んでくれた人の声は、現実のもの。
その人にとっての事実が読んで伝えてくれた感想。

それが、自分の望むかそうじゃないかは抜きにしても、

わざわざ時間を割いて読んでくれている

そのことだけでもありがたいのです。

店頭での委託販売でも、ほんの数冊ではありますが、手に取ってお買い上げくださったというご報告も書店さんからあり、

小冊子を書き上げたことで、今まで繋がりの無かった人達と考え方を共有できる幸せを味わえたこと。
とても素晴らしいありがたい経験になりました。

もし、ここまで読んで「小冊子読みたい!」と思われたならば。

転載を予定しておりますので、しばしお待ちいただくか、
メッセージいただければ、販売も致します。

私の書いたもので、どなたかの心が解放されればいいなと
結構真面目に思っております。

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