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Episode0 ほんま・かいな、初インタビュー 「両親に一度も褒められたことがないんです」

THE BANANA MONKEYS。横浜アリーナに立つことを目標とし、時には炎上をし、時にはTikTokやYouTubeでバズりまくり合計フォロワー数は50万人以上。しかし、その目標は道半ばに閉ざされてしまった。涙を飲みながら、新グループで新しいメンバーを加え、再び横浜アリーナを埋める目標に向かって走り始める4人。THE BANANA MONKEYSの呪縛から解き放たれ、世の中を席巻することができるのか?さあ、ここからスタートだ。『まだ何者でもない』のBLUEGOATSのドキュメンタリーが、今ここに始まる!

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(写真:ヒサノモトヒロ)

ーかいなさんは、幼少期や学生時代はどんな子だったんですか?

ほんまかいな()ずっと流されて生きてきたんですよね。ピアノとかバレエ、水泳、野球とか、小学校のときに習いごとをすごくいっぱいやってたんですけど、全部友達に誘われて始めてるんです。で、その友達が辞めたら自分も辞める、みたいな。そのあと中学受験して中高一貫の女子校に入るんですけど、それも親に勧められて言われるがままに、近所のお姉ちゃんが通ってる学校に受けて入ったんです。

ーあまり夢中になれることもなかったと。

部活もやってなかったし、すごくめんどくさがりで、すぐ飽きちゃう。勉強とかも、本当にがんばったと言えることがひとつもなくて。なにかをがんばりたいなと思ってはいたんですけど、自分のやりたいことが見つからない。そんなときに、テレビでアイドルを見たんですけど、自分のやりたいことを一生懸命がんばってて、多くの人に応援してもらえて、すごくうらやましいと思ったんです。

ー感動とかじゃなくて、うらやましいと感じたんですね。

承認欲求があったんでしょうね。そのときに見たのは=LOVEだったんですけど、すごく若くてかわいいんですよ。それで端的にいうと、自分もちやほやされたい、みたいな感じで、アイドルになりたいと思いました。

ー認められたいという気持ちも、ずっとあったのでしょうか。

根底にはあったと思うんですけど、それまでは自分の承認欲求にあまり気づいてなかった気がします。アイドルを見て、初めて認められたい自分に気づいた。

ーそれまであまり褒められたりする機会はなかった?

マジでみんなの想像以上にがんばったことがないからだと思うんですけど、両親に一度も褒められたことがないんです。すごく厳しくて「お前は本当にダメだな」ってよく言われてました。たまにテストで良い点をとっても、「でもここは間違えたんだね」って言われたり。大人に褒めてもらえたことがなかったから、その気持ちが外に向かっていっちゃったのかな。

ーアイドルになりたいと思ってから、どんなアクションを起こしたんですか?

正直、自分はそっち側にはいけないと思っていたんですよ。でも、オーディションサイトを見たりして、地下アイドルという存在を知ってからは、これだったら私もなれるのかなって思って。

ーそれで晴れてバナモンに加入して、2019年4月2日の下北沢WAVER公演が初ライブでした。

この日はメンバーが誰か抜けるかもしれないみたいなライブで、お客さんがすごく入ってたんですよ。ステージに出たときにもすごく人がいて、そこでかなり満たされちゃいました。新メンバーお披露目のことはみんな知らなかったので、私たちを見に来たわけじゃないんですけどね(笑)。それからは、ただただライブをするのが楽しかったですね。

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ーその年の12月にはZepp Tokyoでもワンマンをやりましたもんね。

初めて大きいステージに立って、こんなに楽しいんだって思って、もっと売れたいと思いましたね。

ーでは余計に、いま新型コロナでライブが思うようにできないのは歯がゆいですよね。

ライブができないのは私たちにはどうしようもないので、YouTubeとかをがんばるようになりました。それで多くの人に知ってもらえて、みんなが見てくれたり広めてくれたりするのはありがたいですし。YouTubeがきっかけで、アイドルのライブに初めて来たっていうお客さんも増えたので、がんばって良かったと思いますね。

ーがんばってる実感があるのは大きな変化ですね。

これまで本当に全部流されてきて、その中で唯一バナモンは流されずに自分の意思で入ったので、だから続けられているんだと思います。今、人生で初めてやりたいことをがんばれているので、全部がめちゃくちゃ楽しいんですよ。

ーそれだとなおさら活動休止はつらかったんじゃないですか?

悔しいし、悲しいですね。この前のライブで「休止します」って言ったときに、終わっちゃうんだなって改めて実感して。私がバナモンに入ってからは、炎上系みたいな企画はあまりやらなかったですし、胸を張って「私はバナモンのメンバーだ」って言うことが一度もできなかった気がするので、心残りはありますね。

ーそういう思いも新グループにぶつけていくことになると思うのですが、これからどんなことをファンの方に伝えていきたいですか?

私は本当になんにもなかったんですけど、実際そういう人の方が多いと思んですよ。何かやりたいことがある人の方が少ないというか。でも何もなくても働かなきゃいけないし、勉強もしなきゃいけないじゃないですか。みんながやりたいことをできるわけじゃないし、やらなきゃいけないからやってる人の方が多いと思うんです。

私はバナモンに入って、そんな自分のままでも良かったんだって初めて思えたんですよ。なにもないとしても、自分は自分でいいんだって思ってほしい。私はステージに立ってはいるけど、みんなと一緒だったんだよって。

ーそのままの自分でもいいと思えるようになった理由は、なんだったんでしょう。

褒められたことがなかったと先ほど言ったと思うんですけど、バナモンに入って人生で初めて自分のことを褒めてもらえたんですよ。それが歌だったんです。三川さん(プロデューサー)にもそうだし、みんなにも言ってもらえた。それはお世辞だとしても、めっちゃ嬉しかったんです。みんなが褒めてくれたから、それでがんばりたいって思えた。だから新しいグループでは、その恩返しができるように、もっとがんばっていきたいですね。

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(インタビュー:前田純三| 写真:すずき大すけ )


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