見出し画像

Episode0 ダイナマイト・マリン、初インタビュー 「3年間オーディションを受けて書類すら通らなかった」

THE BANANA MONKEYS。横浜アリーナに立つことを目標とし、時には炎上をし、時にはTikTokやYouTubeでバズりまくり合計フォロワー数は50万人以上。しかし、その目標は道半ばに閉ざされてしまった。涙を飲みながら、新グループで新しいメンバーを加え、再び横浜アリーナを埋める目標に向かって走り始める4人。THE BANANA MONKEYSの呪縛から解き放たれ、世の中を席巻することができるのか?さあ、ここからスタートだ。『まだ何者でもない』のBLUEGOATSのドキュメンタリーが、今ここに始まる!

画像1

(写真:ヒサノモトヒロ)

ーマリンさんがアイドルになりたいと思ったきっかけを教えてください。

小さな頃から見ていたAKB48さんがきっかけで、アイドルに興味を持ち始めました。ただ、そのときはまだ(メンバーが)自分よりもかなりお姉ちゃんだったので、オーディションに応募してみようとは思ってなかったです。でも高校生の時にモーニング娘。さんを見て、同い年くらいの普段は私と同じようにおとなしい子が、ライブになるとすごく強く輝いて見えたんですよね。それで、自分もこういうふうになってみたいなと思うようになりました。

ー学校などで普段はあまり自分を出せないようなタイプだったんですか?

そうだと思います。目立つことも苦手で、端の方で仲のいい子としゃべってるみたいな感じでした。学校もあまり好きではなくて、休んじゃうこともあったし。勉強とかも得意じゃないし、かといって他に特技があるわけでもないし。

ー習い事などはやっていましたか?

ピアノや空手とかをやっていましたね。特技があることに憧れて体験しに行ってみたりはするんですけど、どれも続かなくて、違うと思ってすぐに辞めちゃいました。

画像2

ーじゃあ自分からやりたいと思えたのは、アイドルが初めてだった。

そうですね。他にやりたいことが見つからなかったし、アイドルになりたいってすごく強く思いました。でも、内に秘めていた期間も長かったですね。自分にはまだ早いかなって思っていたし、仲いい子たちにも言ってなかったです。オーディションを受けるようになってからも、ずっと誰にも言わないで、隠しながら応募していましたね。

ーどんなオーディションを受けたのでしょうか。

モーニング娘。さんと、ハロー!プロジェクト全体のオーディションだけをずっと応募していました。でも3年間くらいずっと受けて、書類も通らなかったです…。

ー受けていたのは高校生くらいですか?

そうです。受からないまま、ちょうど周りが進路を考える3年生になって、進学するか悩んだんですけど、アイドルになりたいって気持ちがやっぱり抜けなかったんです。それでオーディションの対象年齢が18歳以下だったので、受けられるうちにあと1年だけ受けてみようと思って、とりあえず就職しました。

ー地元の工場に就職したんでしたっけ?

他にやりたいこともないし、友だちも工場に就職してたから、とりあえず私もそこでいいかと思って。それで働きながら1年間がんばってオーディションを受けたんですけど、結局受かりませんでしたね。そのときに周りの子たちは大学生活をすごい楽しんでたりとかしていて、自分は何をやってるんだろうって…。

ーそこからどのようにバナモンにたどり着いたのでしょうか。

やっぱり諦めなくないなと思って、オーディションサイトを眺めていたら、バナモンを見つけたんです。

ーハロプロのグループとはかなり毛色が違うと思うのですが、抵抗はなかったんですか?

地下アイドルにあんまり詳しくなかったんですけど、バナモンは他のアイドルとちょっと雰囲気が違うなと思って調べてみたんですよ。そしたらライブの動画とかを見て、お客さんもすごく楽しそうだし、これはやってみたいなと思いました。

ー実際メンバーになって、いかがでしたか?

アイドルってみんな完璧みたいに見えていて、自分もアイドルになったらそういうふうになれるんじゃないかと思っていたんですよ。でも当たり前なんですけど、入ってみたらなかなかうまくいかなくて。それで結構、悩んだりはしました。

ーその悩みは今も続いている?

そうですね。でもファンの人は、うまくいかないなりにがんばってる姿を見て応援してくれたりしていて、それがすごく力になっているというか。まだまだ自分の中では完璧ではないけど、そういう人がいるからがんばれるんだと思います。

ー結果が出るまでオーディションを受け続けたりと、マリンさんは内に強い思いを秘めているというか、負けず嫌いな面もありそうですよね。

ちっちゃい頃から結構、負けず嫌いでしたね。モーニング娘。さんみたいな完璧なアイドルを目指しているけど、なれないから余計に悔しくて。

画像3

ーバナモンでは、その思いを果たせないまま活動休止に入ってしまいました。

やっぱり自分の中でバナモンは大切だったので、終わってしまうのはすごく悔しかったです。でも今は前を向いてるかな。(バナモンは)意味のある終わり方だったと思えるようにしたいですし、新しいグループで夢を叶えるという形で、その思いを昇華させたいなと思っています。

ー新しいグループで伝えたいことや、思い描いているイメージはありますか?

ファンの方に救われてここまでがんばってこれたので、同じように救いになれるような存在になりたいです。やっぱり私と同じように、あんまりうまくいってない人もいると思うんですよ。そういう人に寄り添ってあげられるような、ライブとかがしたいなって思いますね。

ーそれはこれまで悔しい思いをしてきたマリンさんだからこそ、できることかもしれないですよね。

私は普段は弱いかもしれないけど、ステージの上だけでは、ちょっと強い自分でいたいんです。これまでファンの人に助けられることがすごく多かったので、私も助けられたらなという気持ちがすごくあるんですよ。そのためにも売れなきゃいけないと思うし、一番最高な形で、ファンの人に恩返しできたらいいなって思っています。

(インタビュー:前田純三| 写真:すずき大すけ )

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?