見出し画像

「隠れミール」じゃなくなった日

ミールロシア語研究所、というところでロシア語の勉強をしていた。

ミール(МИР)というのはロシア語で、世界とか、平和とか、そういう意味である。

もう5年ぐらい前の話だ。

OL時代、研究社の『露和辞典』ををいれて、

そうしたら1時間以上の通勤には重すぎるので、

リュックサックで会社に通っていた。

リュックサックで会社に来るOLなんてその会社でわたしぐらいのものだった。

辞書もロシア語の教科書も、会社の人に、みられたくなかった。


ロシア語の授業には、OLの仕事後、週に2回、通っていた。

ロシア語の授業の予習も、会社近くに始業より早めにいって、近くのロッテリアで、こっそり勉強した。

こういうわたしに、ロシア語の仲間は、

「隠れキリシタン」ならぬ、「隠れミール」だね。

といった。


あるとき、会社の数人の仲間に、

実はロシア語を勉強して居まして。

といったのだけれど、

「会社員なのに外国語をべんきょうしてなんになるの?」

無垢なひと、悪気がない人ほど、そういった。


ここから先は

342字 / 1画像
この記事のみ ¥ 300
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

Спасибо Вам большое:)♡!!! ありがとうございます:)♡!!!