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第三話 『ミント!!!』 :note×ジャンプ+原作大賞用

アオイ
「!!?くーちゃん!
 しっかりしろ、くーちゃん!!」

レン
「早く手当てをしないと、まずいわね……」

——ザッ!!

???
「なんだ、どんな輩かと思えばお前らか」

全員
「!!?」

レン
「チッ、お前か!アルバ!!」

アルバ少佐
※以下少佐
「困るんだよなぁ~勝手なことされると、
 おかげで寝不足だぜ……。
 お前らがそのガキを助けるって事は、
 つまり……ワケアリだな?」

レン
「……あなたには関係ないわ。
 邪魔するなら、覚悟しなさい!」
(勘づかれてるわね……)

少佐
「おー怖ッ!脅すのは慣れてるが、
 脅されるのは慣れてないんでね」

アオイ
「お前か、お前がやったのか!!?」

少佐
「なんだ、ガキ?」
ギロリ

アオイ
「うっ!?」

少佐
「俺はなぁ、
 こんな真夜中に呼び出されて
 超イラついてんの。
 睡眠は最高の瞑想だっていうだろ?
 十分に寝ないと、
 心が落ち着かないタイプなのよ」

少佐
「むしゃくしゃして、
 本当は殺してやりたいところだが……
 
——『ミント』!」
瓦礫を拾って、新しい剣を具現化する

レン
「……」

少佐
「なんか、お前ら怪しいからな。
 今回のミッションは捕獲に変更する。
 俺の苦手分野だから
 逃げられるかもしれない、ぞッ!!」

——ズバッ!!

レン
「クッ!太刀筋が早い……!!!」
(殺す気ないとか嘘でしょ……?)
横に避ける

少佐
「まぁ、俺の攻撃食らって
 生きてられたらだけどな!ハハッ!!」

レン
「やっぱりね」

少佐
——UT「突然の悪夢」ユーティリティ「サドゥンナイトメア」』」

ぞわっ!!?
全員寒気がする

少佐
「……ずりゃあぁぁッ!!」
下から上に剣を振り上げて、
見えない斬撃をティエンに飛ばす

ティエン
「!!?」
ティエンの当たる直前

アオイ
くーちゃんを抱えながら、
ティエンを横から体で押して助ける
——グッ!!」
足を軽く切られる

ティエン
「!?お前……」

少佐
「!!?」
(……普通は、見えないはずだが!?)

アオイ
「いってぇぇ!!」

レン
(!?透過性の斬撃波……
 かなり高度な能力を、
 ネオNFTに書き込んでいるのね。
 厄介だわ……!!)

少佐
「……偶然か?——うりゃ!!」

アオイ
避ける、コンクリが割れる
「!!?くそ!!
 切れ味ヤバすぎだろ!」

少佐
(やっぱり見えてるな、何故だ?)

ティエン
「うぐっ……レン、もう活動限界だ!!」

レン
(……最悪のタイミングだわ)
「アオイ、大丈夫!?
 ティエンをもう戻すわ!!」

ティエン
「……すまない、レンを頼んだ!」

アオイ
「え、ぼくが!?」
(助けに来てくれたんじゃ……)

レン
——『アンロード』!!」

緑の幾何学模様が舞い
ティエンが瓦礫に戻る

——カツン
チップが地面に落ちる

アオイ
「!?消えた!?」

レン
「アオイお願い、チップを拾って!」

アオイ
「!!?」

——パシッ

アオイがキャッチしポケットに入れる

少佐
斬撃を飛ばす
「もう一撃!!」

——ガキンッ!!

少佐
「!!?」

レン
「アオイは渡さないわよ」
斬撃波を分銅鎖で弾く

少佐
「ふん、見えない代わりに
 "道" を読んできたか。
 ……これならどうだ!!」

レン
「何度でも防ぐわ!」

——スカッ

レン
「!!?」
斬撃波がレンをすり抜ける

アオイ
「ぐあぁぁっ!!」

レン
「アオイ!!」

少佐
「透過もできるんだぜ?」
レン後方のアオイに気を取られている間に
高速でレンに近づく。
耳元でささやき、お腹に一発パンチ。

レン
「がっは!!?」
少佐はアオイに向かって駆け抜ける

少佐
——ドガッ!
アオイの怪我した腹を膝で蹴り上げる
そして、背中を殴り叩きつける

——ダン!!

さらに、
アオイを足で踏みつける

少佐
「ふぅ~寝る前のストレッチはな、
 睡眠効果が高くなるって
 データがあんだってよ。
 お前らに感謝する、ぜッ!」

アオイ
「うあぁぁぁぁああ!!!」

レン
「やめてッ!!!」

——ガブっ!!!
足にくーちゃんが噛み付く

少佐
「いっでぇぇ!!」

くーちゃん
「アオイは、大事な家族なんだ!
 アオイが死んだら、
 ご飯が……美味しくないんだ。
 家族で一緒に、笑いながら食べるから
 ご飯は美味しいんだ……」

少佐
(!?コイツ言葉を……あの鳥と同じか?)

少佐
「……こんな時にメシの話かよ。
 死にかけで食い意地とか、本気か?
 残念だが、このガキは生捕りなんでな。
 お前に用はないんだわ」

アオイ
「くーちゃん、いい!放せ!!」

少佐
「……いい夢見ろよ」

——ズバン!!

くーちゃん
「!!!!!」

アオイ
「!?くーちゃん、くーちゃん!!」

——ドサッ

アオイ
「ねぇ、起きてよ……」

くーちゃん
「……」

アオイ
「う、ううぅ……うぐ!!!」

少佐
「おいおい、たかが犬一匹だろ?
 そのくらいで、泣いてんじゃねぇよ。
 いいか、守れなかったのは
 お前が弱いからだ」

アオイ
「ぐっうぅぅ」

少佐
「この世はな、力!力!!力!!!
 ……力が全てだ!!
 力さえあれば金も食いモンも寝床も……
 何も困らない。そうだろ?
 力が無いから、皆死ぬ。
 恨むなら、自分の無力さを恨むんだな」

アオイ
「……たかが、犬一匹だと?」
感情が高ぶり、身体が少し放電

少佐
「あぁ、そうだ。
 犬の命なんて、今の日本じゃ "無価値" だ」

少佐
——ゴッ!!
くーちゃんを蹴る

アオイ
「おい!!」
身体の放電が強くなる

少佐
気にせず、続けてゴツゴツ蹴る

アオイ
「くーちゃんを、
 ゴミみたいに蹴ってんじゃねぇ
 ーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
周囲のNFTが弾け飛ぶ

全員
「!!?」
装備武器がショート

レン
「もう限界か!!」

少佐
「な、なんだ!!?」

アオイの雄叫び
「うぉぉおおおおおおお!!!」

——プチュン!
突然、ブラックアウト


場面転換
海の中に似たアオイの精神世界

アオイ
「な、なんだ、ここは?
 海の中?……船?」

???
「……君は "希望" 」←男児声A

アオイ
「だ、誰だ!?」

???
「——だけど "悪魔" にもなる。
 だから、気をつけないとね。
 ふふっ」←女児声B

"アオイ
「……あくま?何のことだ?」
(何人か、いる?)

???
「君は、なんで力が欲しいの?」←男児声C

アオイ
「!?くーちゃんを救いたいんだ、
 家族を守る……力が!!!」

???
「——家族……」←女児声B

急に扉が現れる、サイバーな感じ
——ブゥン!!

???
「少しだけ、ぼくたちの力を貸そう」←男児声C

アオイ
——シュウウン
扉を開けて光の中に入る

???
「この力は君を導き、かつ君を翻弄する。
 全ては君次第だ。
 ぼくたちの運命……いや、この国も……」←男児声A
強い光が差し込み、その中に進む
アオイ目覚める←ホワイトアウト

——バチーーーーーン
目覚めた瞬間
全員電撃ではじけ飛ばされる

少佐
「ま、まさか……この力は!?」
(何かおかしいとは思ったが……)

レン
(!!?このタイミングで……!)

アオイ
(ぐちゃぐちゃしてた感覚が、
 一つになった気がする……!)

アオイ
(今なら……!!)

少佐
(もし本当に "例のアレ" だとしたら……
 銀髪が救出しにきたのも納得できる
 ……ここで確実に捕える!!)

「——『ミント』!」
地面から新しい剣を具現化
ジャキンと構える

兵士
「少佐、危険です!一旦下がりましょう」

少佐
「ウルセェ、邪魔だ!!」
——ズバン!
邪魔な兵士を切り倒す

アオイ
「!!?仲間を……!!」

少佐
「ハッ!雑魚の命なんて、どうでもいいだろ?
 そんな事より、事情が変わった。
 悪いが、殺すつもりで行くぜ?」

「ハァァァアアア!!!」
脚に力を溜めて、
グンッ!!地面がバコン!!
猛ダッシュでアオイに突撃、居合切り

アオイ
(……出来るか!?
 リーダー、くーちゃん
 ……力を、貸してくれ!!)

——『ミント』!!!!」

手を瓦礫に触れコマンドを唱える
凄まじい電撃がバリバリと音を立て
幾何学模様がアオイの右手と口元を包み込む

右手右腕に鬼の拳が、
口元に鬼のマスクが装備される

少佐
(鬼ッ!!!?
 そしてこのエネルギー!!
 偶然じゃない……"確定" だな。
 だが!!!!)

少佐
「殺った!!!」
その瞬間

——ガキン!!

レンが分銅鎖の先を投げて、
剣を絡めて止める

レン
「ねぇ……今、いいとこなの」

少佐
(な!?……!!!)

アオイ
「ウォォォオオ!!!!」
一瞬で振りかぶり、ぶん殴る
腹を思い切り殴られ鎧が壊れる

——ドゴォォオオン!!

レン
「!!?」

少佐
「!?……ぐは!!!!」

アオイ
「二度とクーをいじめるな……!!
 たとえ、お前がどんなに謝ろうが、
 ぼくの心が許さない!!」

レン
(なんてデタラメな威力……
 これが、アオイの力……!!)

少佐
(ぐふっ!!動け、ねぇ……
 負けだな……これも運命か)

少佐
「親父……先に逝くぜ」

アオイ
「!!?」

レン
「——『ミント』」
中国っぽい処刑刀を具現化

アオイ
「!?待って、何するの?」

レン
「今のうちに殺すのよ」

アオイ
「だめだ!!」

少佐
「!!?」

レン
「あなたも殺されるところだったのよ?」

アオイ
「だって……こいつにも、家族がいるんだ!」

レン
「今の……シン日本帝国に、
 そんな甘い事言ってられないわよ……!?」

アオイ
「ぼくだって、コイツを許したわけじゃない!
 もちろん、くーちゃんを傷つけたのは
 絶対に許さない、許したくない!!
 だけど……それでも、殺すのはだめだ!!」

少佐
「甘いな……お前いつか死ぬぞ」

アオイ
「うるせぇ!……ぼくは、死なない!!!」

レン
「〜〜!!!根拠がなさ過ぎるわ……でも」

レン
「それが、アオイの決断なら……従うわ」

アオイ
「へへ……」

アオイ
——フラッ
「くーちゃんを……はや、く……」

——パリィン!!
ギリギリの意識
ミントした装備は砕ける

レン
「アオイ!!」
——ガシッ

レン
ホッとした顔で膝枕

少佐
(殺すな……か。
 奪い合うのが当たり前の世の中、
 まだそんな事言える奴がいるとはな……)

少佐
「ぐっ……そのガキ、まだ意識あるか?」

レン
「あるわよ、だから何?」

少佐
「おいガキ、聞け……いい事を教えてやる」

アオイ
「……な、んだよ?」

少佐
「お前が "俺たちシン日本軍に狙われる理由" についてだ」

アオイ
「!!?」

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