勝てない相撲も今は糧とし

間違っていたらごめんなさい。たしか豊真将だったと記憶している。

10年以上前のことなのでほとんど覚えてないのだが、おそらく豊真将が14連敗した場所。本文タイトルの「勝てない相撲も今は糧とし」という言葉を知った。ニュアンスでしか覚えてないので、もしかしたら違っているかもしれない。
その場所は豊真将はどれだけ負けても、最後に丁寧に深々と礼をして土俵を降りていた。その姿が印象的で、当時はそれほど相撲を真剣に見ていなかったにも関わらず、その言葉と豊真将という力士を覚えた。
わたしは素人ながらに、所作の美しさは相撲を知る物を圧倒し、相撲を知らない者も魅了するのだと思った。彼こそが現在の立田川親方である。

ちなみにこの言葉を目にしたのはあまり大きな声では言いたくないが、当時の2ちゃんねる相撲板。豊真将スレッドのタイトルだったと記憶している。
苦戦している豊真将には悪いが、良い言葉だな、と思ったが、もしも違う力士だったら本当にごめんなさい。

なかなか勝てなくても、一日一番に集中すると次へ繋がるんだという根性と希望が持てる言葉だったと思うので、
以後、贔屓の力士がなかなか勝てない時など、この言葉を胸に今も応援しているのである。

このような素晴らしい力士を育てたのが、先日亡くなられた錣山親方(寺尾)である。

わたしは周りに相撲好きな人がおらず、貴景勝の優勝も剣翔の勝ち越しも豪ノ山の三賞受賞も琴ノ若の昇進も、誰とも喜びを分かつことができない。
しかしそれは自分一人で好きでやっていることだから、それに関しては別に不満は無い。
しかし、訃報や追悼はなるべく多くの人と分かちたいと思う。そのほうが送られる側も淋しくないと思うから。
その功績はすでに諸媒体で語られているので、今さらわたしが何か言うでもないし、もはや寺尾がかっこよかったということは、相撲ファンじゃなくても周知の事実。ただ一言もしも届くなら、数々の名勝負・名場面をありがとうございました。天国でご家族と再会されてゆっくりしてください。お疲れさまでした。





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