忘れられない味

わたしには、忘れられない味が2つある。

ひとつめは中国料理の愛蓮門戸店「イカのレモンソース」
正式名称ではないかもしれないがこんな名前。
神戸女学院に通ってた人は、必ず何かの折に行くのが愛蓮。コロナ禍に閉店したようだ。
わたしはそこの「鯛サラダ(ナッツ入り)」「牛ひき肉レタス包み(揚げ春雨入り)」それからこの「イカレモン(甘くてふわふわ)」がいたく気に入っていた…。

ふたつめは本題の「レッドリバーのオムライス」である。
これは北新地というか西梅田にあった喫茶店。
セルフスタイルなのでレジで注文と支払いを済ませて着席スタイル。
飲み物はその時に受け取り、料理はできたら運ばれてくる。食後は下げ台に返す。
ここのオムライスがめちゃくちゃ美味しかったし、その上とても安かった。
あの味は忘れられない。
場所柄、わたしはライブハウスに行く前に立ち寄っていた。ライブ前にここでオムライスとビール。戦闘態勢を整えるロリィタ(笑)
今や当時の面影など微塵も残っていないわたしにとっては、
そんな懐かしい記憶とともに、味も舌に脳裏に焼き付いている。

このオムライスの卵はふわとろではなく薄焼きでぴっしりライスに巻かれている。
わたしはこのタイプが好みだ。
ライスは炒めご飯系ではなく、スープで炊き込んだ感じ。トマトスープだったのかもしれない。重たさがなく、ひとつぶひとつぶに味を吸いこんだ赤いご飯の食感と味付けが、他のどこにもないものだった。
上にかかっているのはオレンジ色の甘いケチャップ。添えられているのは赤い福神漬。
ケチャップの甘さと福神漬の酸味とライスの旨味のハーモニーたるや。
嗚呼。もう一度食べたい。そんな思い出の味。

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