春場所 is over.

まだ書くことあるよ。


千秋楽


日曜日。荒れまくった春場所は、尊富士の新入幕優勝という110年ぶりの快挙で千秋楽を終えた。
そんなこんなで、千秋楽は地元なのにアウェーのような取り組みだった豪ノ山、あらためてお疲れ様でした。

翌日以降


いつもなら、場所が終わってしまうと、明日から楽しみが無くなるなあ、という悲しみに暮れるところである。これを大相撲ロスと呼ぶ。
しかし今回は荒れに荒れたため、楽しかったんだけど、やっと終わった。。。というような気持ちに。いつもの大相撲ロスとやや違っていた。
実際に翌月曜日は、今日から結果をチェックしなくていいんだ、という妙な安堵感があったのだ。

とにかく毎日貴景勝の心配をしていたのだから。常人ならまず立ち上がれないほどの痛みを抱えて、そしてそれ以上に負けられないという重圧も抱えて。土俵へ体ひとつで上がり続ける。そこへさらにのしかかるのが、長年つとめてきた大関という役目の重さ。

そこへ持ってきて、わたしにとっては贔屓の剣翔が休場。霧島も不調で心配。
終盤戦は琴ノ若と豊昇龍へ番付の重みを示してくれることを期待しつつ、豪ノ山、大の里、尊富士など楽しみな新勢力が台頭するという展開へ。みんな誇らしい。みんな負けてほしくない。
ちなみにですが、豪ノ山、大の里、尊富士。みなさん本名に「輝」の文字が入っているのは偶然だろうか。

話を戻して、大の里が三賞受賞インタビューで15日間が長かったと語っていたように、見ている側も同じ気持ちで、毎日がハラハラの連続だった。こんなに心臓に悪い場所は今までにあっただろうか。いやいや、それぐらい面白かったのだ。

そんなこれまでだらだらと長文を書き連ねて来て。それでもまだ書けなかったことがいくつかあり、まずは何よりも勇輝さん。今場所限りで引退。千秋楽が終わってから知ったのだ。それを思うと千秋楽で霧島が勝ったことも、横綱の休場で弓取式が聡ノ富士さんから勇輝さんに代わったことも全部つながっていたのかなあ。
あと引退というと照強。阪神淡路大震災のまさにあの日に淡路島の出身ということで、兵庫県民ならおのずと応援してしまう力士。震災発生の1月17日はたいてい初場所中だったので、なおさら忘れることが無かった。照強というと豪快な塩まきが有名だった。その塩撒きを受け継いだ天空海は、なんと今場所は塩少々だった。
(なんで聡ノ富士さんと勇輝さんは、さん付けなんだろう?)
あとはベテランちゃんこ長さんが引退する部屋もあるが、ちゃんこの味は引き継がれていくんだろうか。

14日目


あの流れで書きたいけれど書けなかったのが、現地観戦した14日目の宇良と平戸海。その日のメイン・朝乃山と尊富士の直前の一番である。
ご当所の人気者・宇良が勝って会場が歓喜に包まれた直後での物言いに、会場は一転して大ブーイング。妙な一体感が生まれた館内。あの独特の空気からの朝乃山と尊富士の伝説の一番。そして大の里と阿炎。貴景勝の休場で霧島の不戦勝。結びの琴ノ若と豊昇龍への流れが目まぐるしくて。目の前で起こるすべてがもう、夢みたいで。嘘やろ?嘘やろ?みたいなことの連続だった。

そうだわたしこの日はリンチのTHE FATAL HOUR HAS COMEのパーカー着てたんだ。リンチといえば初期の代表曲のADOREである。「そうこれから起こる現実が全て」この歌詞だ。現実だったんだ。
それからこれも初期代表曲のdazzle「お前らの望む景色ならそう俺らが観せてやる」大相撲とリンチが、わたしを見たことのない景色へ連れて行ってくれた。(この曲、途中から全英語歌詞になったん?)

思い出すほどに、14日目の景色がリンチの曲とリンクしてくる。Gallowsが頭の中で響く。葉月(リンチのボーカル)のシャウト「Are you ready?」が聞こえる。目の前で繰り広げられる真剣な取り組みを思い出せば「志半ば腐るために生きてるんじゃないだろう」というメッセージを感じる。

さらにLIGHTNING「明日を変えたけりゃ今しかないよ夜明けは待つものじゃない」いろんなリンチのフレーズが頭の中を駆け抜る。その一瞬一瞬に懸ける力士の真剣な表情を彩っていく。
リンチというバンド名が物騒に聞こえるのが気がかりだが、大相撲をリンチの曲と共に振り返っている。

おまけ
九州場所にて勇輝さん

ハグワと!


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