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【不思議な夢】彷徨う者、監視する者2

とある寒い時期に見た複雑で不可解で謎が多い不思議な夢の話の続きと考察。

自分が何者か分からないまま異世界デパートを彷徨っていた私は何とか出口に到達して外に出ることが出来た。
その際に自分の知らないところで多くの者に助けられていたことを理解した。

今まで私を助けようとしてくれた人の恩に報いるために再びデパートの中に入ることになり、今度は協力者(自由タイプ)として行動することになった。
デパートに入ると以前と違い、記憶も感情も鮮明であった。

更には協力者としてやるべきことの新たな情報も頭に入ってくる。
脱出のための条件は3つもあるというのか。
彷徨っていた頃に多くの協力者達が私のためにここまで苦労したことを考えると本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

よし、私も頑張らなければならないな。
決意を新たに探索を始める。

しばらく中を歩いていると、目の前にふら~っと誰かが姿を現した。
半透明だったことで彷徨う者だと分かった。
その人物の顔を確認してみると・・・よく知っている人だった。

なんと、パート先のオカルト仲間のTさんではないか。
彼女に話しかけるが、「あなた誰ですか?」と言われてしまった。
やはり、記憶が消されてしまったのかと落胆する。

ほどなくすると監視する者の姿を確認出来たので、Tさんと距離を取った。
私の顔すら見ることなく監視する者は去っていった。
無事にやり過ごせたようだ。

監視する者は彷徨う者の記憶や感情を操作することが出来るものの、協力者への認識や警戒心がいまひとつ甘い。
だからこそ、私のように自由に動ける協力者は助かっているのだが。

再びTさんの側に行くと、少し怪訝そうな表情で私を見ている。
もう一度声をかけようか迷うが、監視する者がまた来るかもしれないと警戒する。

下手に動くと問題ありと判断されて警備員を呼ばれてしまう。
警備員はとても有能だから、逃げ切れる自信はない。
私が彷徨う者だった頃はぼけ~っと眺めているだけだったが、いざ動ける側になるとそうはいかない。
捕まったら放り出されてまたやり直しになる。

折角知り合いと出会えたのだから、このチャンスを逃してはならない。
だからこそ、うまく誘導して出口に連れていかなければならない。
そのためには私は絶対に警備員に捕まるわけにはいかないのだ。

出口へのキーワードを習得してもらうまでの手間を考えるとやるべきことが多すぎるし仲間が犠牲となってしまう。
私がひとりで全部その役目を負うことが出来ればいいのだが、そうはいかないから頭が痛い。
考えれば考えるほど策は思いつかない、一旦出直すか。
Tさんに背中を向けた瞬間のことだった。


「ブルーさん?ブルーさんだよね?」


Tさんは私のことを思い出してくれたようだ。
記憶が戻ったことでうまく出口に誘導できるかもしれないと考える。
しかし、Tさんの様子が変だ。


「えーっと、あ、あれ・・・おかしいな」


どうも、記憶が定着しにくいようだ。
このままだとまた私のことを忘れてしまうかもしれない。

他の協力者と相談しなければならないと感じたところで目が覚めてしまった。
まさかのオカルト仲間の登場に驚きを隠せなかった。

Tさんは若い頃は霊感があり、予知夢もよく見ていたそうだ。
スピリチュアルに関心があり、神社のことも詳しい。
夢診断も得意で何度か相談に乗ってもらったことがある。

夢に関しては彼女の方が詳しいのだが、異世界デパートの夢では私が救済する立場になるとは思いもしなかったので、現実と夢では立ち位置が変わる可能性はあるのかもしれない。




前回の内容はこちら。
4000文字以上と長めの内容だ。


◆登場人物の説明◆
1.彷徨う者
異世界デパートの中を延々と彷徨い続ける存在。
記憶と感情を封じられており、寝起きのようなぼんやりした状態で移動し続けているが、自分でも何が起きているのか把握出来ない。
デパートの外に出ればすべてを思い出せる。
そのまま逃げるか再び中に入って協力者になるかは選択可能である。

2.監視する者
異世界デパートの中を定期的に巡回している謎の存在。
基本的には彷徨う者には無害だが、少しでも気になることがあれば容赦なく彷徨う者の記憶と感情をリセットしてしまう。
協力者とは敵対関係だが、協力者への認識能力に難があるようで、トラブルが起きて初めて敵だと認識するが、一定時間経つとトラブルが起きたことすら忘れてしまう。
有能な警備員を召喚可能。

3.協力者(自由タイプ)
異世界デパートの中では普通の人のように見えるが、その正体は彷徨う者を出口へ誘導する役目を持っている存在。
自由に動き回ることが出来るが、少しでも目立つ行動をしてしまうと監視する者に目をつけられてしまい、うまく立ち回れなければデパートの外に追い出されることがある。
彷徨う者を半透明の状態でしか確認できないために、油断すると見失ってしまう可能性が高い。
比較的数は多いが犠牲になりやすい面もある。

4.協力者(店員タイプ)
異世界デパートの中に店員として潜入している少し特殊な存在。
基本は店員のふりをして働いているが、監視する者に目をつけられることが一切なく、様々なスキルを駆使して監視する者を足止めしたり撤退させることが出来る。
自由に動ける協力者と連携して彷徨う者を出口に誘導することが目的。
監視する者が呼び出した警備員にすら捕まることがないものの、行動に大きな制限がかかっている。
安全圏にいるためか自由タイプより数が少ない。

5.警備員
監視する者が呼び出すまでは警備員室に待機している異世界デパートの警備係。
一旦呼び出されると一定時間デパートの中を猛スピードで移動して不審者を追い回す脅威の存在。
彼等の標的は自由に動ける協力者のみ。
移動スピードが尋常でないために、一度呼び出されると狙った獲物は逃がすことがない有能さがある。

◆設定◆
定期的に異世界に旅立つ集団がいる。
異世界の中でも少し異質な存在である古いデパートが舞台。
そこに入ると記憶喪失になり、感情もなくなってしまう。
デパートから脱出すると記憶と感情が蘇り、ある程度の設定が頭の中に入って来る。
再びデパートに入ることで協力者になって彷徨う者のサポートが可能となる。

◆店員タイプの様々なスキル◆
店員タイプは普段は自由に動けないが、その代わり様々なスキル有している。
その多くは監視する者を足止めしたり撤退させるものばかりである。
働いているお店によってスキルが変わる。
全員共通して持っているスキルはテレパシー能力。
これは条件を満たした彷徨う者に対してだけ使用可能。

脱出の条件◆
条件1.彷徨う者が1回以上監視する者に記憶操作されていること
条件2.最低でも1回は警備員を呼び出す必要がある
条件3.彷徨う者が出口というキーワードを有している状態で出口の扉を自力で開けて外に出てもらう

条件1と2を満たすとテレパシーで彷徨う者の頭にメッセージが送信可能状態となる。
送信回数は店員タイプ1人につき1回だけと制限付き。
しかし彷徨う者は思うように動いてくれないので店員タイプだけで彷徨う者を出口に誘導するのは不可能に近い。

自由に動ける協力者に出口へ誘導してもらいつつ、監視する者を挑発して警備員を召喚して貰わなければならないために複数の協力者が動かなければならない。

出口というキーワードは鍵のようなもので、忘れてしまうと出口の扉は開かないので時間との勝負である。

何とか出口の扉を開けたとしても最後の罠が発動してしまう。
彷徨う者は今まで感情を封じられていたのに、出口を開けた瞬間に恐怖の感情だけが蘇る、これは脱出させないためだろう。

彷徨う者が入ることを躊躇っている間も扉は徐々に閉まっていく。
完全に閉じられると出口としては機能しなくなり、その扉を再び開けても出口にはならない。

その場合は別の場所に出口が移動するので、協力者は再びそこに誘導しなければならない。
その間に彷徨う者が時間経過及び監視する者の記憶操作でキーワードを忘却してしまう恐れがある。

一歩間違えれば出口付近で多数の犠牲者が出る可能性がある。
出口の目の前で監視する者の手によって警備員を呼び出して協力者が犠牲になる、彷徨う者の記憶操作が行われてしまうことで忘却状態となって出口を開けられなくなるなど。
ただでさえ数の少ない店員タイプがテレパシーの使用回数が0になることで全てが水の泡になる最悪の事態も想定しなければならない。

◆非常にレアなケース◆
彷徨う者と協力者が親しい間柄の場合、低確率だが彷徨う者の記憶が蘇ることがある。
ただし、忘れっぽいので注意が必要。
上手く立ち回れば少ない犠牲で脱出が可能になるかもしれない。
発生条件は不明。


◆その他の情報◆
敵対勢力の中で確認済みは監視する者と警備員だけだが、まだどこかに隠れた存在が居る可能性も否定出来ないので油断はできない。
夢の続きを見れば隠れた敵や味方、もっと詳細が分かるかもしれない。
それぞれの数は不明、もしかしたら店員タイプの協力者はデパートに1人しか居ない可能性もあり?

こんなに細かく覚えているのには何か理由があるのかもしれない。
ただの夢ではなくて、とても強いメッセージが込められているのだろう。

監視する者と警備員の細かいデータが分からないのは経験したことがないからかもしれないが、あまり経験したい立場ではない。

もう少しだけ踏み込んでみる。

異世界の田舎のテーマパークの中に存在している古いデパートとジャングル。
人々はそのどちらかに入っていくが、私はその時にデパートの方がいいのにと感じている。
今の私にとって重要な意味があるのはデパートの方かもしれないが、その人にとって必要な場所は違うのかもしれない。

考察は以下に記しているが見たい人は下をチェックして欲しい。










異世界デパート→並行世界の人間界の可能性

入った瞬間に記憶と感情がリセットされる→人間への転生

記憶がなかなか定着しない→魂の脆さ

彷徨い続ける→並行世界の地球は進化しない世界で転生を繰り返す

出口に向かうように仕向けられている→高次の存在に見守られている

協力者→ガイドスピリット、光の勢力

出口のドアを開けると怖い→脱出されると困る存在が仕掛けた最後の罠

脱出すると全て思い出す→進化する方へ移動した

登場人物の数→私が彷徨う者だった頃に確認出来たのは監視する者1名、警備員2名、自由に動ける協力者の数がそれなりに居たので、味方の数の方が圧倒的に多い場合もある

救済に失敗→協力者は立場を変えて中に入り直すことが出来るが、登場人物の数に変更があれば難易度も大きく変わる

敵対勢力はどこから出てくる?→ジャングルに入った人に別の役目があるとしたら、監視する者や警備員になっていることもありえるし、途中で乱入して妨害してくることもあるだろう

入る場所を選べる→進化するか同じ場所をループするか、全ては自己責任である



ということは、今私達がいるこの世界は進化の可能性が高い、或いはすでに進化している世界であるということかもしれない。

私はよく同じような場所をループする、田舎のような少し寂れた場所に居る夢を見る。
共通するものとしては、流れを変えなければならない、何か大事なものを忘れていることだ。

思い出そうとする、流れを変えようとするとどうしても避けられない状況が出てくる。
失うものもあるし、危険を伴うものもある。
ループから脱出に切り替えるためには思い切った決断が必要だろう。

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