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【TOR】ベルト獲得

もう13日と大分遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年も当ブログにお付き合い頂ければ大変嬉しいものです。

ブルージェイズはオフの懸案事項だった先発投手の補強(バシット獲得)、ブルペンの補強(スワンソン獲得)、過剰気味の捕手(バーショ獲得)を一通り済ませました。贅沢税ラインを超えることもあり、もう補強は終えるだろうと見ていました。
しかし、私は殿様商売で渋ちんオーナーのロジャースを少し見くびっていたのかもしれません。ブルージェイズはFAのブランドン・ベルトを獲得しました。契約は1年で9.3M。ベルトの獲得により、ブルージェイズは贅沢税ラインを大きく超過することになりました。

当ブログを閲覧して頂いている読者の方には説明不要ですが、ベルトはこれまでSF一筋の一塁手。リングを2度手にしたポストシーズンの経験豊富な選手で、今年で34歳になります。
通算出塁率.356であり、選球眼とシュアな打撃が持ち味の選手。20年から21年にかけてはOPS.988と高い長打力も見せていました。一方で、22年シーズンは故障に苦しみキャリアワーストの打率.213 OPS.676に留まりました。外野を最後に守ったのは19年シーズンで、守備位置は実質的に1BかDHになります。

ブルージェイズの1Bはゲレーロがレギュラーであるものの、1Bも守れたグリエルのトレードもあり、他の1B候補としてはビジオがいる程度。また、DH候補としては、捕手のカークまたはジャンセンが交互に起用されることが想定されますが、故障の多さが目立つジャンセンだけに、手薄になりうるポジションです。

その1B/DHにベルトが加入することは大きなプラスとなります。昨年ブルージェイズはジャンセンがIL入りしたこともあり、ザック・コリンズがDHで13試合プレーしました。コリンズは捕手としては悪くない打撃でありますが、DHとしては低打率で物足りない感がありました。
また、ブルージェイズは三遊間の層が薄く、チャップマンまたはビシェットが故障した場合は二塁手のエスピナルがそのポジションを守ることが想定されます。そうなると二塁手はビジオかメリフィールドが候補となり、1Bも守れるビジオですが、三遊間がIL入りした場合はビジオが1Bを守る余裕がなくなりそうです。そのような状況下においてベルトを獲ることはデプスの強化という観点で大きな意味を持ちます。

また、ベルトは9月の膝の手術以降状態が改善されている旨を話しており、バウンスバックにも期待したいところです。テオスカー、グリエルの移籍でやや打撃面で物足りなさが出てくるかもしれないブルージェイズ打線ですが、ベルトの復活次第では今年も強力打線を維持できそうです。オフにはキアマイヤー、バーショ、そしてベルトを獲得したことにより、打線の左右のバランスもだいぶ整ってきました。加えて、フリースインガーが多いブルージェイズ打線において、出塁率の高いベルトが加入することも、打線にアクセントになることが期待されます。

必ずしも常時スタメン選手とならないベルトの獲得は地区優勝になる可能性を大きく高める補強でないですが、少なくともワイルドカードでポストシーズンに進出するという意味で意義のある補強であると考えられます。

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