【TOR】ザック・トンプソン獲得は手堅い補強
大分時期が経ってしまいましたが、ブルージェイズはPITからDFAとなっていたザック・トンプソンを獲得し、見返りにチャベス・ヤングを放出しました。ヤングはバハマ出身で走力に優れた外野手。40人ロスターには入っていませんでしたが、走力とそれを活かした守備、加えて選球眼には定評のある選手です。
そのヤングを放出してトンプソンを獲ったブルージェイズですが、その価値は十分にあると言えます。何と言ってもブルージェイズは先発のデプスが手薄でした。マノア、ゴーズマン、ベリオス、バシットは確定で、5番手は菊池が濃厚です。
しかしながらその5番手が有力視されている菊池は2022年シーズンで散々な成績に終始しました。さらに、昨年の夏場に獲ったホワイトも移籍後は不振に苦しみました。マイナー組織もヨスバー・ズルエタやリッキー・ティードマンら有望株がいますが、シーズン序盤からメジャーデビューさせるのは荷が重いのも事実。
ブルージェイズはバックアップが手薄なだけに、オプションがあり、ここ2年でMLBクラスでローテ投手としてプレーしたトンプソンの獲得は大きな意味を持ちます。2022年シーズンは苦しみましたが、2021年シーズンはソリッドな成績を残しており、ローテ5番手としては及第点の成績を残せる可能性が十分にあります。
また、このトランザクションに伴い、ジュリアン・メリーウェザーがDFAとなり、後にCHCにクレームされました。メリーウェザーは長身から100マイルを投げるパワーアームで、少なくともロマノのような終盤を任せられるリリーバーになれると期待していたので、甚だ残念な限りです。何といってもドナルドソンのトレード要員ですから、もう少し期待してあげてもいいだろうと思うのですが、それでDFAされるということはよっぽど球団での評価が低いということなんですかね。度重なる故障でキャリアが低迷したという側面も強いので、移籍後は怪我なくキャリアを送って欲しいなと思うばかりです。
トンプソンの獲得とは直接関係ないですが、ブルージェイズの先発はマノア、ゴーズマン、ベリオス、バシットが向こう3年は固定となります。2023年シーズンにおいては、7月にTJ手術をした柳が復帰を目指すタイミングであり、有望株のズルエタやティードマンが昇格候補となる可能性もあります。
そうなると、現状でローテ5番手の菊池にとっては、今期の前半でしっかり成績を残すことが、今後の彼のキャリアにおいて重要な意味を持つことになります。シーズン前半で不甲斐ないピッチングが続けば、確実にローテ落ちとなります。(下手をすれば24年シーズンの契約が残っているにも関わらずDFAとなるかもしれません) 3年契約の2年目ながら、今期の成績如何ではDFAも十分ありうる状況だけに、菊池投手の捲土重来に期待したいところです。
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