シゲじい

数年前、祖父のお通夜の日に書いた日記

自由で可愛くて最高におもろいシゲじい。
私もかくありたい。

私は長いことばあちゃんが離婚してるのを知らず、
シゲじいはずっと前に亡くなってると思ってた。

シゲじいに会えたのは生後半年の頃、
「『孫』って曲を歌うから、孫を見にきた!」と
突然家にやってきた時と、
20年経って、認知症が進んでからの数回だけ。

ちゃんと生きてたシゲじいは、
予想以上にふわふわしていて可愛らしい人だった。
確か20年越しの再会を果たした時は
「こんなに美味しい飲み物は初めてだ;;」って、
なっちゃんのオレンジジュースをちみちみ飲んでた。

シゲじいの中では、私は3歳位のままなようで
お母さんが手伝いに行っても
「俺のことはいいから早く帰ってあげて!小さい子を1人にしたら可哀想だ;;」っていつも気にかけてくれていたらしい。

他にも何十年も前の写真を見て、自分の容姿の変化に驚いて病院に行こうとしてたり、無責任なアドバイスを沢山してくれたり、雀の上司に見張られてたり、楽しい事件が山ほどあった。
総じて平和で楽しいシゲじいが私は好きだ。

今日明日で会えるのは最後、
私はもう21ですよ、あなたの孫で誇らしいですよって気持ちで式に参加してこようと思います。

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