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MAMAMOOへの情熱が止まらない

はじめに


ママムへの情熱が止まらないので早急にママムについて書きたい……」とつぶやいてから、かなり時間が経ってしまった。でもまだまだ止まらないので以前から書き溜めていたメモを元に、MAMAMOO(以下、ママム)への情熱を文章にしてみた。

1.ママ厶とは


ママムは2014年にRBWという事務所からデビューした韓国のガールズグループ。メンバーは、Solar(ソラ)、Moon Byul(ムンビョル)、Whee In(フィイン)、Hwa sa(ファサ)の4人で、圧倒的な歌唱力とパフォーマンスで多くの人を魅了している。もう少し詳しいメンバーの紹介についてはぜひ以下の素晴らしい布教ツイートをご覧いただきたい。ママムの歌唱力の高さが分かる動画もぜひ。


2.「Glee」との出会い

ママムに出会う直前まで私はアメリカのミュージカルコメディドラマ「Glee」を見ていた。この「Glee」との出会いは、私の中で世界の見方が変わるような大きな出来事だったのだが、この出会いがなかったらママムが目に留まることはなかった。登場人物たちの渾身のパフォーマンス、そして彼らが自分のアイデンティティに悩みながらもそれを乗り越えていく姿、他人との違いを受け入れ、尊重する姿には胸を打たれた。私は情熱のあまり、「Glee」を見終えた2020年夏、これからどうやって生きていけばいいんだろう…という気持ちになっていた。そんな中あるツイートが目に留まった。

3.ママムとの出会い

Twitterでママムを目にしたことは何回かあって、名前は忘れてもなんとなくその存在を知っていた。2020年の秋、ママムのフィインとファサの動画をTwitterで見かけた。その動画がなぜか強烈に気になって調べてみたところ、彼女らは以前からたまに見かけていたママムのメンバーだと分かった。そして2人が中学生のころに出会い、ともにアイドルを目指して努力を続け、同じグループでデビューしたというエピソードも知った。私は人の関係性について深く考えたり感動したりしてしまう人間なのでこのエピソードが深く刺さって、この人たちの音楽を聴いてみたいと思った。

まず有名な「HIP」を聴いてみた。サビが頭から離れなくなってMVを見たところ、パフォーマンスのレベルの高さに驚いた。この曲の「自分の価値は自分で決める」というコンセプトにもしびれた。「私」と「あなた」は違っていて、そしてそれぞれが尊くて美しいと言ってくれているような気がして、とても救われた。

当時一番新しかった、「WANNA BE MYSELF」は、個人的に好きなハウスやディスコっぽいレトロな曲調に、タイトルである「自分になりたい」というメッセージが乗せられていることにとても感動した。当時はなんとなくセルフラブの重要性が分かり始めた頃で、それをアイドルが歌っているということは自分の中で割と驚きだった。音楽番組で歌われたことはたぶんなかったと思うが、個人的にとても好きでよく聴く曲。MVはパステルカラーを基調にしたシンプルな背景で、一人一人の魅力がとても伝わってきた。

その後に見た「HIP」のpractice動画では、MVでバチバチにキメていた4人が、楽しそうに大騒ぎしながら歌って踊っていた。4人のエネルギッシュな姿には元気をもらったし、なんだか友人と騒ぎまくっている自分の姿を見ているような気もして、親近感が湧いた。

その後も様々なコンテンツを見ることで(K-POPのコンテンツの豊富さには日々驚かされるばかり)、私はムム(ママムのファン)としてこの世に改めて爆誕することになった。

4.ムンビョルについて

最後にムンビョルについて語りたい。ムンビョルは男性っぽいとされる格好をすることもあるが、「男装」という感じにならず、あくまで「ムンビョル」でしかない。男性らしさや女性らしさといった、既存の何かに寄らず「その人」にしかならないムンビョルの在り方にはとてもあこがれる。「自分」になりたいと思いつつも、どうしたらいいか分からなかった私は、ムンビョルからたくさんのことを教わった。特に「Eclipse」には大きな影響を受けた。


そして最近リリースされた「Shutdown」には並々ならぬ情熱を抱いてしまう。1月に発売されるムンビョルの3rdミニアルバム「6equeence」のプレリリースとして発表された曲で、Seoriをコラボの相手に迎えた至高のR&B。

リリースされる前のTeaserから女性と女性の恋愛の曲なのではないかとうすうす感じていたものの、実際はどうなんだろう…と思っていた。
ムンビョルはふだん性別を特定するような歌詞を書かないようにしているそうなのだが、今回はっきりと"She said"と歌詞にある(歌詞は前掲動画の字幕参照)。そしてその後出た記事に女性間の恋愛を表現した曲であると書かれていた。



これまでは明確に言われていなくとも、歌詞から女性間の恋愛であると解釈できるような曲はあったかもしれない(ムンビョルの曲が、ということではなく一般的に)。でもこの曲はやはり女性と女性の愛の曲として作られていると思われ、とても感動した。歌詞は大人な雰囲気が漂いながらも生々しさは一切ない。とても文学的で美しく、情景描写に長けたムンビョルの真骨頂といえる。今まで歌詞に性別をあえて書いてこなかったことで、"She said" がものすごく重みのある言葉として響いてくる。

そしていわゆるセクシュアルマイノリティは、世間に好奇の目にさらされ、エンターテイメントにおいて娯楽として消費されることが多いように思うが、この曲ではそのようなまなざしは感じられない。MVではありふれた生活の風景が描かれているし、歌詞を読み解いていくと相手を大切に思う気持ちを歌った愛の歌だと思えた。歌詞やMVに関しては深遠な世界が広がっていて、噛めば噛むほど味がする名曲といえる。ムンビョルがこの曲で行ったことはとても大きな意味をもつことだと思うし、救われる人が多くいるはず。制作にあたって、たくさんの苦労があったと察するが、本当に私は彼女を誇りに思うし、このことが評価されてほしいと切に願う。

(追記:上記について、さもムンビョルがすべての歌詞を担当したかのような書き方にしてしまいましたが、実際のところは数人で作詞をしていて、その中にムンビョルも含まれているといった感じのようです。ただ、ムンビョルはファンに一定数クィアな人たちがいるとおそらく認識しているので、この歌詞に彼女の意向がかなり反映されてるのではないかと思ったりしました。)


ムンビョルだけでなく、他の3人も曲を通して様々なメッセージを発信している。表舞台に立ち、常に世間の目にさらされているアイドルが、自分の意見を発信していくことの怖さは尋常ではないと思う。楽曲やそのほかのコンテンツを通して自分の意見を表明している彼女らが本当にまぶしくて、誇らしい。

ママムの4人を見ていいなと思うのは、やりたいようにやっている、といってもやりたい放題なのではなく、ファンが喜ぶこと、流行っているものをきちんと咀嚼した上で、自分たちのやりたいことを発信しているというところ。そして何より4人が音楽を心から愛していて、音楽を楽しんでいることが伝わってくるから、私たちも楽しめるんだなと思う。

おわりに

「Glee」との出会いは世界の見方が変わる出来事だったが、さらにママムを知ってからは世界や自分に対する解像度が上がった感じがする。より人生を豊かにしてくれたママムとそしてムムという愛あるファンダムとの出会いに感謝して、これからもママムの4人を応援していきたいと思う。

※加筆修正あり

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