それはそれとして、非常に。

私は、カレーうどんを食べました。ここに来るまでの過程を少しお話ししようと思います。

最近、私は自分が未熟であると思う機会が非常に多いです。誰かに叱られるとか、別の誰かを見ていたたまれなくなるとか、そういう件がいくつもありました。誰かに私の今の姿を見てほしいわけでも、慰めてほしいわけでもないのですが(私の不徳の致すところであるので当たり前だ)、私は書かないと死んでしまいます。
私は叱られることが得意ではありません。それが比較的良い子に育ったからか、単に私の精神が貧弱なのかはわかりませんが、叱られた時にどういう顔をすればいいのか毎度混乱しロクなことにならないのです。生きてきて誰かが叱られる場面なんていくらでも見てきているはずなのに、自分ばかりが未熟で何度も叱られているような錯覚を起こし、自分のことを信じられなくなります。終末予言でもあったのかというほど沈み込みます。私が大人に一番教えてほしいことは、叱られる方法かもしれません。
叱られて楽しくなる人なんていないとは思いますが、「ちょっと息抜きしよう」という行為が許されないような気がしてしまうのです。私が悪いからこの状況になっている、つまり自業自得であるのに、自分からその気持ちを軽くしようとするのは大罪であるかのような気がしてしまうのです。しかし、そのままだと今日のように何もしないまま午後になっていたりするので、自分が唯一自分を否定できない部分で記録をして時間をつぶそうと思った次第です。とっても長い前置きでした。


何とか立ち上がって、後で読み合わせもあるしなぁどうしようなぁと考えて、冷凍庫からカレーうどんを出しました。カレーうどんはあまり好きではありませんが、早く消費したいし別にいいだろうと思いました。
沸騰するとお水はどれだけ減るだろうか…計量カップで測って…めんどくせぇ、適当に入れました。ぐつぐつ泡が踊り始めて麺とルーを出して、自分でもわかるほど顔にしわが寄りました。私がカレーうどんを食べないのは、ネギが天敵であることをやっと思い出したからです。
しばらく鍋を眺めていましたが、麺を菜箸で揺らすのに飽きて器に盛りました。麺を一本一本慎重によそい、後から恐る恐るスープを注ぎました。机にお茶と椀を置いて、いざ食べようと覗き込むとネギがひとつ堂々と一番上にありました。泣きたくなりました。

麺をとって、口に含みました。思った以上に辛い。コシがあってつるんとすすれば気持ちよさそうなのに、ぴりぴりと舌が痺れて進まない。また泣きたくなりましたが、服を汚さないように、そっと一本ずつすすっていきました。
このカレーを選んだのは私です。孤食は何度もやってきたのに、これほど静かな昼食もなかなかないだろうな、と思いながら黙って麺を減らしていきました。


食べ終わってから考えましたが、結局カレーうどんに対して私は美味いも不味いも判断をつけられませんでした。そもそもここで優劣を選ぶものではないのかもしれない。
何をすればよいのかは何となくわかっていますが、少しだけ、丸まって大人しくしている方がいいかもしれません。私はこのあと大人の役を読まなければならない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?