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太陽と月、シロクマとサボテンの話~かがやく場所はきっとある~

何処の国の物語かはわからないけれど、素敵だなと思ったので、シェアさせてほしい。太陽と月の姉妹の話だ。

天の宮殿に住んでいた2人のかがやく娘たち。ある日、お父さんが姉の太陽を読んで言いました。「太陽よ、これからは夜明けとともに空高く昇りなさい」太陽が地上を明るく照らしたので、田んぼには黄金色の稲が一面に広がりました。妹の月は、姉の太陽がうらやましくてたまりません。そんな月を見てお父さんは言いました。「月よ、人々が夜も稲を刈れるよう、太陽が沈んでから空へ昇りなさい」月は喜んで飛び出し、太陽に負けないぐらいギラギラと夜の世界を照らしました。しかし、人々は稲を刈るどころか暑くて仕事ができません。そこでお母さんは、月を呼んでアドバイスをしました。次の日、月がお母さんの言った通りにかがやくと、喜んで稲刈りをはじめる人々。それを見た月は初めて、人の役に立つうれしさを知りました。月はいまもお母さんの言葉を思い出しながら、やわらかな月を届けています。「あなたのいいところは”明るさ”じゃない。”優しさ”よ」-『夜空と月の物語』より

憧れは自分を成長させる原動力になるから素敵なことだと思う。けれど、そこにばかり目を向けすぎると、自分の持っている大切なものを見落としてしまうこともある。だけど……もしも見失ってしまったとしても、きっと周りの人が教えてくれる。教えてもらえたのなら、それをこれまで以上に大切に育てていけばいいと思う。

もう一つ。これは私の大好きな本の台詞から。周囲に上手くなじめなくて生きづらさを感じる主人公が大好きなおばあちゃん(魔女)に言われた言葉である。

「自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからと言って、だれがシロクマを責めますか」-『西の魔女が死んだ』梨木 香歩(著)より

この言葉の力はすごいと思う。「楽に生きられる場所」を求めるって何だかずるいように感じてしまい、肯定しにくい。「後ろめたく」思ってしまう。

だけど、本心はそっちに進みたくて、でもそれでいいのかわからなくて、誰に責められているわけでなくとも、自分で自分を責めてしまうことがある。「自分、ちゃんとしろ」って思ってしまう。でも、「ちゃんと」って何なんでしょう。「楽」って別に「怠惰」とか「手抜き」とかそう言うわけではないはずなのに。むしろ、力を抜いたとき、本来の力が発揮できるような気がするんだけどな。

そうは言っても、力を入れるのは楽だけど、「力の抜き方」って結構、難しいんだよなあ……大人になればなるほど、かもしれない。

何が言いたいって……

あなたのかがやく場所は、きっとある。
だから、大丈夫だってこと。

お付き合いいただきありがとうございました。

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