ゴキ腐リって言葉、覚えてますか?

 一時期、某掲示板や某知恵袋などでも散見された「腐女子は自重しろ」という風潮。私個人は、「変にコソコソする必要もないし、必要以上にひけらかすこともない」という立場で、この考えは前のブログの頃から変わっていない。ただ、不要なトラブルや炎上を防ぐためにも、ある程度の「自衛」「棲み分け」は必要かなと思っている。

 ところが腐女子に限らずオタク界隈は、これが理解できない人が一定数いるのが現状で、それも中高生どころか、もういい年した大人から、プロの作家に至るまで「精神的に幼い」人が少なくないように感じる。

腐女子だけが責められる筋合は確かにないけど…

 この手の話になると必ずと言っていいほど出てくるのが、「男のオタクだって」「腐女子だけ悪者にするな」という意見である。この意見は確かに正しい。ただ、私が思うに腐女子(や夢女子界隈)には大きな弱点があって、「自分たちを客観視できない」ことがずっと気になっていた。それが、10年ほど前に「腐女子マナーを考える」ブログを書くきっかけになったわけであるが、とにかく「相手の立場になって考える」ということを、腐女子に限らず、オタク界隈でやってる人は少なく感じる。

腐女子がバッシングされる理由

 SNSが普及する以前から問題視されていたのは、1つ目は「場をわきまえずにBL妄想を垂れ流す」「公共の場でBL同人誌を広げる」というような行為である。腐女子のマナーに熱心な人からは「男から見たら男同士の絡みは気持ち悪いんだから」とか「BLは特殊性癖なんだから」という意見があったんだけど、私はそんな理由で問題視されたわけではないと思う。

 乱暴な言い方をすれば、どんなジャンル(BL、百合、夢等々)であれ、二次創作は人によっては、「原作レイプ」と変わりない。身も蓋もない言い方をすれば、「自分の萌えるシチュエーションが先にあって、そこに既存のキャラを当てはめただけ」みたいなものも多い。だから原作の世界観やキャラの設定なんてガン無視。性格改変や捏造なんて当たり前。そのようなものを原作ファンが見たらどう思うか。熱心なファンほど、嫌悪感を抱くのではないか。「BLだから」以前に、自分の好きなキャラがまるで違う性格に歪められたものを見せられたら・・・そういう視点に立った意見は、残念ながら見たことがない。

 本来、二次創作はあくまで”個人の妄想”に過ぎず、無理矢理押し付けたり、布教するようなものではない。(そもそも著作権的にグレーだから扱いには気を付けるべきもの)好きな人同士で楽しめれば、それで十分なはずである。ところが中には「友達に無理矢理読ませて、腐に引きずり込んだったw」などと自慢げに語る腐女子がいたり、「この作品が人気なのは(二次創作で盛り上げてる)自分たちのおかげ」と思い込んでる傲慢な連中が一定数いるのは事実である。

 自分の地雷には厳しいくせに、キャラ崩壊した二次創作が人によっては超特大地雷かもしれないという発想に至らないのは、他者への配慮を考えず、自分のことしか考えてない証拠じゃないのか。

 検索避けしたり、公式タグを使わないなど、細かい配慮をしている人は多い。しかし、そうした配慮を一部の人が無下にしている。SNSで誰でも手軽に自分の思いを発信できるようになった今こそ、発信先の見えない人への配慮を少しでも意識するのは大事なことだと思うんだけど。

次回に続きます。