手のひらを返す準備はできている


ただの雑記です。


別に私のことを言っているのではないだろう。

でも、なんだか裏切られたような気がした。怒りが沸いてきて、悲しみが襲った。もういいや……と無気力になったりもした。恋をしているような気分だった。

なんとかして、覚悟を決めてその人のスペースを再生した。

多分ナーバスになっている。私はきっともう二度とこれを再生できないだろうと思っていたから。彼は多分、彼のそういう発言を掘り起こされるのも嫌がるだろうし、申し訳ない感情もあるのだろうけど、私自身もう一度彼の発言に向き合わなくてはこういう言葉は綴れないと思ったからだ。


「お前はこの発言が推しだったら許していただろう」とか言われるかもしれないけれど、

きっと私はこれが誰でも憤っていたと思う、怒っていたと思う。「君はそういうやつだったんだな」と心底軽蔑するであろう。だからある意味、これが、私の好きな人でなくてよかったなと安心してすらいる。


あの時よりだいぶ落ち着いた怒りと悲しみが交互に襲ってきた。

申し訳なさも一緒に襲ってきた。


彼が「言うべきでないな」と言ったこと、本当に話すべきではなかったと思う。

それはずっと、同じスタンスでいる。もし、本当に話したいのであれば、もっと言葉を選ぶべきだったと思う。


彼の発言を要約したり、中略したりすると、彼の発言ではない印象を与えてしまうかもしれないのでここでは言及しないのだけど、


別にスタンスを応援したくてファンをやっているわけじゃない。

演技が見たくて、良いものが見たいというファンが大前提なことを忘れてはいけないと思う。そりゃ、長く続けていれば、この人のこういう芝居が好き、こういう人間性が、この団体のこういうメッセージ性が好きなんてファンもいるだろうけれど、決してそんな人ばかりではない。

主に客演で客足を稼ぐような団体なら初見さん一見さんも多い。そんな団体が「自分たちのスタンスを応援してくれている人に向かって公演をしている」なんて思ってやられては、こっちがどうも……困惑する。

内輪向けの演劇をやっていたからよくわかる。そのスタンスでいてくれるファンはとっても楽だし、何も言わなくてもわかってくれるから。でも、君らが、いや貴方がやっているのは「商業」の分野なのだから、「俺らのスタンス」なんて言われても、そんなの知らない人が殆どだよ。「自分たちのためにやっている」は別にいいんだけど、それで金取っている(しかも少なくないお金と時間を)のだから、その「スタンス」とやらが理解できない(つまり、そのスタンスを理解できず吐露するような)客は客じゃないとでも言うような「発言」はどうかなと思った。


やりたいことをあれこれやる中で口を出すのは客なのだから当たり前だというか、その中でやりたいことと客の求めるものを理解しながらその折衷を行くのが商業だと思うし、そうしたくないのなら、口を出されたことは右から左でやりたいことを貫いてほしいと思う。もしそれができないのであれば、それは自分の限界なのではないかと思うし、客に夢を見せるエンタメの業界の端っこでもこういう発言で夢を壊すのは、エンターテイメント業界に属するものとしてどうなんだろうっていう疑問すら湧くよ。


彼は「怖い」といった。多分、それは「批判されるのが怖い」という表現者の話なのだろう。なんとなく想像はつく。だけど、彼に一言エールを送るとするならば、その「怖い」がいつか貴方の創作の糧となればいいなと思う。その怖いを克服してほしいなと思う。お前が何をて話かもしれないけど、だってそれが仕事だと私は思っているから。


僕のことを嫌いな人が見ていることがわかっていると彼は言っていたけれど、それはファンネルを飛ばすだけの行為で、それは本当にネットを使った悪質な嫌がらせに発展する可能性があるのだからやめた方がいいと思うとアドバイスもしておく。自分が傷つけられています、その人が見ていますと発信することは、自分のファンにその人を攻撃してくださいと同意義なのだから。

私はその発言ができる彼がすごく怖い。だって私、今回の件で彼のことがすごく怖くなった、悲しくなった、泣いてしまった。私の発言が彼を傷つけていないかとか、彼に嫌われているんだなとか疑ったし、ああ私は彼の作品を見ない方がいいんだなって思ってしまったから。良かれと思って発信していたわけではないよ、本当の本心からの感想が彼をそんなにも怖がらせたんだな、私はダメな人間だなと思ったし、「そんなつもりはない」が通用しないとはわかっているよ、でもね、すごく怖かったんだ。

まるで彼自身から「見られたくない存在」と心底思われているみたいで、自分の権利を奪われたみたいで、自分自身を疑ったことが悲しかった。それを発信する立場の彼が言ったことが怖かった。そうしてこれを聞いていた界隈では論争も起こったし、私はめでたく鍵をかけることにしたし、誰一人として救われない結果になった。


これは貴方の望んだ結果なのだろうか?

ストレスで毎晩泣いたし、うなされて、体重が2キロ落ちた。

ただの被害者ヅラかもしれない、それはごめんね。でも、だからやっぱりいうべきでなかったし、その人を知っているのなら、今までもそうしたように牽制をするに止めるとか、公の場でいうならもっと淡々とした喋り口調や文書で起こすべき内容だったよ。とても悲しい。関係ない人とか職場の人に大丈夫?って言われるくらい落ち込んだ一週間だった。やつれた。


もしも、彼がこういった発言を軽い気持ちで喋ったのなら、もう一度見返してほしいとも思った。自分の発言(表現)には責任を持つのが表現者の仕事だと思う。私もこれを責任をもって書いている。多分彼には顔も素性もバレている中でこれを書くのは勇気がいる。でも、伝えたいことがあるから書いている。めちゃくちゃ言葉選んでいるし、私と実際にこの話題で話したことのある人からすれば優しい言葉の羅列だと思われるかもしれない。


さっきまでは悲しい話、でもそういう感情とは別に怒りだってある。

プロなんだから批判されて当たり前だろ、だってその金で生活しているんだから。サッカー選手がサッカー下手だったら、「下手くそ」「プロやめろ」って(文脈によるけど)言われるだろ。別にプライベートがどうこうって話じゃなくて、板の上に限った話をしているから。好きな役者でも噛んだら「かわいい」とか思わないよ「稽古不足」とか「ミス」の烙印を押すし、好きな作家がつまんねえ本書いたら「つまんねえ」って真っ向から否定するよ!!!!「才能の枯渇か?」って疑うよ。好きだったら心配はするけど!


申し訳なく思うなら、作品で見返してくれ。精一杯は当たり前で、そうじゃないなら金を取るなよとしか言えないんだ。だって適当に作って高い金とるって、客側を舐めているとしか思えない。


彼のナーバスな人間性が嫌いとか、彼の作風が恨むほど嫌いとかそういうことではないし、むしろ私は彼のこの作風が好きだなと思うし、むしろ成長過程にまだあると思って、まだいい作品が出てくると思って見ているのだけど、それを指摘しないでほしいと言われれば、そうだな、それはとても悲しい。

あえて成長に繋がるとか思っているわけじゃなくて、ただ本当に思ったから書いている人間が殆どだと思うし、貴方の憶測で話す言葉がどれだけの人を傷つけるかを少し考えるべきだったかな。真意がつかめなくて私はとっても右往左往した。何が起こったか知らない人が殆どの中で、「伝わらないか」ってそりゃ伝わらんわ!みんな疑心暗鬼になって犯人探し始まるよ!(なんかあったんでしょうけど、それがわからない中であれをやることはめちゃくちゃ危険だった何度も言っとくね。本当に危険です)

話のネタにされちゃうって言われたけど、あの後私は普通に話しながら泣きました。笑いのネタにもしてないって言っときますね。


あと普通に「自分の話ではない」みたいな口ぶりだって、他の人はそうではないかもしれないんだから、あくまでも自分の話ですよ〜〜〜にとどめておいてほしいなぁってちょっと思った。


私はとても怒っていたよ、もう収まってはいるけど。

やりたいことを否定されても続けるのなら、何を言われてもやり続けてほしい、書き続けてほしい。そうであるという業界人の意地を見せてほしい。覚悟を見せてほしい。どうあがいても、見られている側で、聞かれる側、評価される側、お金を払われる側、選ばれる側。そして、「選ばれた側」「(自分も、彼も)選んだ側」なんだから。

だから「厳しく」見るよ、これからも。


彼に一つエールを送るなら、力を送るなら、手のひらを返す準備はあるから。


私が好きだと思えば手のひらを返すよ。そりゃくるっくるよ!調子の良いやつと言われたっていいよ。それを批判されたって、毒マロを入れられたっていいよ、晒されたっていいし、楽屋裏でネタにされたっていいよ。手のひらを返して、「すごい作品だ!」って言うよ。私はそういう準備と覚悟をして舞台を見に行っているよ。少なくない休みと時間とすり減らす精神をかけて。だからどうかお願いだ、私の手のひらを返させてくれないか。


これを読んだ人は多分、この彼が誰とか、この事件がなんだとか知っていると思うんですけど、彼や彼を好きな人に(この記事の要約・感想、もしくは記事のリンクを載せた)DMを送る行為や、これで事件を知って彼を誹謗中傷とかしないでほしい。あと関係のない人(劇団員、私の推し、ほかの役者さんなど)を巻き込むような行為は一切やめてください。それは私の意図するものではありません。

もし、私に何か言いたいことがあるのなら、DMやマシュマロで返信します(現在鍵垢なのでNoteでの返信という形にはなります)ので、送ってきてください。自分なりの意見を持って返信します。


演劇は自由です。彼も、私も、きっと皆さんも。

私はだから悔しくて、怖くて、悲しくて、呆れてしまったんだと思います。

私は演劇が好きです。だから私はこれからも私の見識と見地で感想を述べていきたいと思います。それは私の自由であり、正当に持っている権利だと思います。それを批判するのもまた権利です。





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