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鈴仙って何のキャラクターなの?

 どうも、Stenplerです。

 突然ですが、私の推しキャラクターについてのお話をしたく存じます。今まで人に余り詳細を語った事が無いのでどうかご容赦を。

 さて、私の現在の大きな趣味は3つ。鉄道・ポケモン・東方Projectです。随分偏りのある趣味構成ですね…。
今回はその中の一つ、東方Projectに登場するキャラクターである鈴仙・優曇華院・イナバをご紹介します。「無駄に長っげえ名前だな」と思われましたか?そうですよね、それにはちゃんと理由があります。では、まず概要から語ってまいります。

1.鈴仙・優曇華院・イナバとは

 2004年に発表された同人シューティングゲーム「東方永夜抄」。現実世界とは物理的隔たりのある理想郷であり、妖怪や妖精などの人外も幅広く暮らす幻想郷。その幻想郷を舞台に、夜が延々と明けないという怪事件を主人公である巫女や魔法使いを操作して解決に導くという内容です。
 その5面ボスとして登場するのが鈴仙・優曇華院・イナバです。事件の首謀者である月の都出身の賢者・八意永琳の弟子であり、同時に月の兎「玉兎(ぎょくと)」という妖怪でもあります。妖怪とは言っても人間の少女の姿を取っており、2000年代の萌え作品に多く見られる長いウサ耳とロングヘアー、そして鮮やかな赤い瞳が特徴的です。服装は黒いブレザーにピンクのスカート、白ブラウスに青スカート等いくつかのバリエーションが存在し、服装は作品によって異なります。性格は極めて臆病であり、かつて月の都で地上人との戦争が起こるという話を耳にした時に、戦闘から逃れる為にわざわざ地上に逃げて来たという過去を持っています。

2.鈴仙の戦闘能力

 玉兎には大きな特徴があり、それは長い耳と「波長を操る力を持つ」ことです。東方Project内の解釈では、波とは生命体が必ず持っている固有のものであり、その波長は性格や経験によって大きく左右されます。玉兎にはその相手の波長を読み取り、そして変化させる力を持っており、鈴仙は他の個体より自在に波長を変化させる力を持っていたと考えられます。その為、ゲーム内において彼女の能力は「狂気を操る程度の能力」とされています。波長を操ることが出来るということは、すなわち相手の理性・感情も操る事が出来るという事でもあり、優秀な鈴仙はその扱いが上手いのであろうと推察されます。そして、永夜抄では鈴仙の技に狂気をテーマにしたものが多いことから、波長を操る力の中に「狂気を操る程度の能力」も含まれていると考えられます。ちなみに、波長は玉兎の持つ長い耳から感じ取っており、玉兎同士では能力を応用してテレパシーを使い、交信している描写も見られます。

3.なぜこんなに長い名前なのか

 タイトルに興味を持ちお越しいただいた読者の皆様、お待たせしました。ここからは彼女の家族構成に触れながら、なぜ名前が長いのかについて解き明かします。
結論を先に言ってしまうと「鈴仙が元の名前の部分であり、優曇華院とイナバは2人の主人、八意永琳と蓬莱山輝夜に付けられた名前」です。優曇華院は永琳が与えた名で植物の優曇華を由来とし、イナバは輝夜が与えた名で、兎であるという事を表しています。何故そのような複雑な事になったのでしょうか。

4.鈴仙の歩んだ足跡

 月に暮らしていた当時、鈴仙は「レイセン」という呼び名であり、月の要人である綿月姉妹という人物の従者兼ペットでした。戦闘能力は極めて優秀で、同族の玉兎よりも優れた能力を持っていたと考えられます。しかし、先程述べたように鈴仙は臆病者だったため、戦争の噂を聞いて逃げ出してしまい、月を飛び出して地上に逃げこみました。当時、地上世界である幻想郷の人里離れた竹林には、1000年以上前に月の都を離れた八意永琳とその主人・蓬莱山輝夜が潜伏していました。二人と鈴仙には縁が有りませんでしたが、互いに月の出身ということもあり輝夜と永琳は鈴仙を匿う事になりました。この出来事は現実世界の基準から考えると1969年〜1977年の間に起こったものだと推察されています。そして逃げ込んだ際、地上で暮らすためにレイセンという名に対して鈴仙という字を当て、二人がそれぞれ優曇華院・イナバの名を付けました。以後、人の目を避けて暮らしていた永琳や鈴仙達ですが、永夜抄事件の解決後は里の人間や他の妖怪とも交流を持っています。永琳は薬師であるため、現在では幻想郷で診療所を営んでいます。鈴仙はその弟子を務める傍ら、里で永琳の作成した薬を販売する行商人もこなしています。2015年に発売された、月の都への襲撃事件をテーマとした東方Project作品「東方紺珠伝」では主人公の一人として抜擢され、月の兎時代の人脈や経験を活かして大車輪の活躍を見せました。

5.二次創作における歴史

 東方Projectに見られる二次創作は、非常に独特な文化となっています。何故なら「原作者が一人かつ、その原作者がルール内での二次創作を全て容認している」からです。これは東方Projectの原作者であるZUN氏の厚意によるものであり、他の版権作品では見られない自由な創作が可能です。では、鈴仙はどのような扱いだったのでしょうか。
 2004年に永夜抄が発売された頃、急激に東方プレイヤーの人口が増加していました。紅魔郷・妖々夢とクオリティーの高い作品が立て続けに発表され、同人業界内で東方Projectの注目度が急激に上昇していたのです。そして鈴仙のデザインは当時の萌え文化のトレンドに近いものであり、立ち絵の可愛らしさも相まって新規ファンの人気を集めました。その結果つけられたあだ名は「新参ホイホイ」でした。蔑称とされる事が多いですが、このあだ名について、東方Projectのファンと公言しているYoutuberのもこう氏や大田区議会議員のおぎの稔氏も言及しているほか、有名ボーカル曲「チルノのパーフェクトさんすう教室」の歌詞にも登場することから、当時の鈴仙人気の勢いを物語っているとも言えます。そして2008年に有名同人サークルのIOSYSから「患部に止まってすぐ溶ける 〜狂気の優曇華院」というボーカル曲が発表されました。この曲は鈴仙の原作におけるテーマ曲「狂気の瞳 〜invisible full moon」のアレンジで、この曲は当時のニコニコ動画で空前の急上昇を見せ、数多くの音madが制作されました。現在でも音madは制作されており、有名なインターネットミームとして定着しています。
他にも鈴仙は人気キャラクターであるために大量の同人誌が有志によって制作されており、原作には見られない、各サークル独自の鈴仙を楽しむことが出来ます。

6.おわりに

 いかがでしたでしょうか。簡潔に纏めるつもりがやや熱を帯びてしまいましたが、鈴仙というキャラクターの基本的な部分に関しては網羅出来ているかと思います。本記事はほぼ自己満に近いもので文章構成も整えられていませんが、最後まで読んでいただいた皆様に最大限の感謝を。お付き合いありがとうございました。


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