Chiron&Venus cycle 2022~愛とは何ですか
10月10日の牡羊座満月について書いていたら例のごとく長くなってしまったので、一部別記事にしました。
10日の満月では、月とカイロンがコンジャンクションになり、太陽、金星とオポジションになっていることに、個人的に眼目しています。
カイロンとは?
カイロン(キロン)は、土星と天王星の間を巡る軌道にあります。1977年、パロマ天文台でチャールズ・トーマス・コワルによって発見され、ギリシア神話に登場するケンタウロスの一人、ケイローンにちなんで命名されました。
※余談ですが、発見者のコワル氏について、私は別の意味で興味を持っていました。その話は、別の機会があればまた。
当初は小惑星と判断され、「2060ケイロン」という名称で小惑星としてのみ分類されていましたが、1989年に彗星のような動きをすることが判明したため、今日では小惑星と彗星の両方に分類されています。
カイロンは1996年に近日点(太陽に最も近い地点)にあり、2021年5月に遠日点にありました。何百万年後かには、太陽系から飛び去ってしまうだろうと言われています。
カイロンの影響について
カイロンの発見が1977年ということもあり、まだ西洋占星術界でも解釈が定まっていないのが実情です。日本では、ロマンチックなイメージが先行してしまっている気がします。
占星術ではカイロンを「傷ついたヒーラー」と呼び、心の傷を癒すと解釈していますが、ヒーリングのような穏やかなエネルギーではなく、作業療法士のように負荷を与えて改善していく感じです。
時と場合によっては、外科医のように病巣を切除するような厳しさがあるように思います。
ウィルス・スミスの平手打ち事件を覚えていますか?
ウィル・スミスのカイロンは牡羊座0度にあります。
ちょうどこの頃、トランシットの水星が、彼のカイロンにコンジャンクションしていました。
そして、彼のMC(水瓶座14度)には、トランシットの火星がコンジャンクションでした。つまり、ウィル・スミスのカイロンとトランシット火星がセミスクエア(45度)を形成していたわけです。
偶然、私はこの日のブログで、セミスクエアは「近いところから石が飛んでくるような感じ」と書いていたので、ウィル・スミスの平手打ちがとても印象に残っています。
牡羊座カイロンの性質については後のほうで書きますが、カイロンが刺激されると起きる例として紹介させていただきました。
カイロンと他の惑星がアスペクトを形成すると、秘密が解き放たれる、隠されていたことが明らかになると言われます。
月の感受点であるリリスも同様な作用がありますが、カイロンはそれを改善する方向へ持って行くと考えられています。
また、カイロンが明らかにするものには、隠れされていた良いものもあります。
金星とカイロン
さて、この記事では、2022年の金星とカイロンのサイクルについてお話します。
カイロンの公転周期は約50年。半世紀かけて軌道を一周します。ちなみに金星は、約224日です。
金星は、愛情や金運を司ります。
愛情は精神的なもの、金銭は物質という違いがありますが、どちらも人にとっては大切なものですね。愛情とお金は、人に生きる力を与えるんじゃないでしょうか。それゆえに争いの元にもなりますけどもね。
金星とカイロンのアスペクトでは、愛情や自尊心に関係した問題が出て来やすいと言われます。
現在は、ウィル・スミスと同じ牡羊座にカイロンを持っている人が多く(1968年4月以降に生まれた人)、牡羊座にカイロンを持つ人は、とくに自尊心に関係した問題を抱える傾向があると言われます。
親の愛情を得られなかったという思いや、極端な自己卑下、いじめやプライドを傷つけられる経験をするとか、「自分が悪いから、こんなことが起きてしまった」という罪悪感も強いと言われます。
逆に、他人を褒めることや持ち上げるのは得意だそうです。
牡羊座のマニフェストは「私は在る」なので、牡羊座のカイロンは、自分の存在証明に対するトラウマという解釈になるのでしょう。
(1960~1970年代は、ベトナム戦争や人種差別によるトラウマが集合意識で共有されています)
トランシットで金星とカイロンのアスペクトが出来る時は、誰もが愛情と人間関係について学ぶ時になります。
真の愛とはどういうものなのかを、考えさせられる時という気がします。
愛の定義って難しいですね。人は、自分以外の対象がいて愛することを学びますが、そもそも愛された経験がない場合は、愛の本質をわからないままで、自分の思いを他者に向けていることになります。
金星の愛はギブ&テイクと言われます。愛し過ぎてもいけないし、無関心でもいけない。送る愛と受け取る愛のバランスが大切ということなんでしょう。
では、真の愛とは何?それは真の愛ですか?ということを考えさせるのが、カイロンのエネルギーのように思います。
2022年は愛と調和がテーマの年ですので、金星とカイロンのアスペクトの影響は、個人の愛のみならず、広く人間の存在価値、生命の重さについても考えさせられることが多くなりました。
それと、残虐な戦争の記憶が呼び覚まされているようにも思います。
金星とカイロンがコンジャンクション(合)
今年、金星とカイロンがぴったりコンジャンクションしたのは5月14日頃。牡羊座16度の位置でした。
5月14日前後に日本で起きたことを調べてみると、5月は北の国から4回以上、計7発のミサイルが飛んできていました。
そして14日は、2019年に山梨のキャンプ場で行方不明になった女の子の死亡が確認された日でした。山梨キャンプ場女児失踪事件
最近起きていることと、奇妙な一致を感じる星の巡りです。
金星とカイロンがスクエア(90度)
金星とカイロンがタイトなスクエアになったのは、7月末から8月の初めでした。金星は蟹座16度まで進んでいました。カイロンは7月20日から逆行していました。
ちょうど、岸田首相の誕生日の付近ですね。岸田首相は、8月2日に第10回核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議に、日本の首相では初の出席をされました。また4日は、アメリカ合衆国下院議長のナンシー・ペロシ一氏が来日(翌5日帰国)し、中国を刺激しました。
日本以外のことでは、アルカーイダの第2代首長となったアイマン・ザワーヒリー氏が、CIAによる空爆で死亡したという事件がありました。
金星とカイロンがオポジション(180度)
そして今回の満月では、金星は天秤座16度になり、5月14日に金星がいた位置(牡羊座16度)に月がやってきて、まだ逆行中のカイロンとコンジャンクションになります。
星の巡りは興味深いです。何かが起きるかもしれません。
と書いていたら、タイ北東部の託児施設で銃乱射、子ども22人含む34人死亡という大変ショッキングニュースが・・・
犯人の男性は元警察官で、妻と自分の子どもも殺害し、自殺したそうです。事情はわかりませんが居たたまれない事件ですね・・・。
10日満月の星読みは、次の記事でします。
次の金星とカイロンのサイクル
今年の金星とカイロンの最後のスクエアは、12月18日頃です。カイロンはまだ逆行しています。
冬至が22日。翌日の23日は新月で、このタイミングでカイロンは逆行終了します。
7月20日から始まったカイロンの逆行が終わるまでに、政府の壺な宗教問題に進展があるかどうか・・・火星と天王星はまだ逆行しているので、国防に関する問題は紛糾が続く感じかな。
次の金星とカイロンの新サイクルは、2023年3月3日頃でしょう。
牡羊座13度~14度付近でぴったり重なると思います。
冥王星が春分頃に水瓶座に入るので、このあたりも要注意な感じですね。
牡羊座14度のサビアンシンボルは、「男と女のそばでとぐろを巻く蛇」
来年もまたアダムとエバですか。
私たちが「愛と調和」をどれぐらい取り戻せるかに、未来はかかっているようですね。
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