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太陽金星Cazimi in Leo

2023年8月13日、獅子座20度の場所で金星の「カジミ」が起きます。

占星術で言う「カジミ」(Cazimi)とは、太陽と惑星の オーブ1度未満のコンジャンクションのことです。
Cazimi は、アラビア語のkaṣmīmī をラテン語に訳したもので、「心の中にあるかのように」という意味があります。この用語は、ヘレニズム時代のエジプトの占星術師レトリウスによって初めて使用されたそうです。

惑星は通常、太陽に近すぎるとコンバストする(惑星の良さが失われてしまうという意味)と言われますが、カジミの場合は浄化され、さらに強化されスーパーパワーが与えられると考えられています。


内合と外合

天体がコンジャンクションしていることを合(ごう)といいますが、外合、内合は、太陽と水星、太陽と金星の時にしか使われない言葉です。
太陽と地球の間に入っている天体は、水星と金星だけだからです。

【外合】
地球から見て、太陽の向こう側に水星、金星が見える時。
つまり、水星と金星が太陽と同じ方向にあるので「外合(がいごう)」。

外合の時は、水星と金星は太陽の後ろになるので、地球からは見えません。そして外合の時は、水星、金星は順行しています。

「宵の明星」
外合の後、しばらく経って金星が再び見える時(太陽から10度ほど離れると見えてきます)は、金星は太陽が沈んだ後の西の空に現れます。

【内合】
「内合(ないごう)」は、太陽と地球の間に、水星、金星が入っている時で、地球から見て、地球と太陽の内側で起こることを言います。
内合のときは、水星、金星は逆行しています

「明けの明星」
この記事を書き始めた8月11日現在、金星は日の出の後に昇ってくるため、太陽光が明るいので見ることが出来ません。

12日午前に内合が起きたので、金星が太陽から10度ほど離れた8月下旬(おそらく24日ごろ)に夜明け前の東の空に見えてきます。

「明けの明星」がもっとも明るく見えるのは、内合から約5週間後で、1等星の約220倍の明るさになるそうです。
今回は、9月中旬ぐらいが一番明るい「明けの明星」ということですね。

復活の物語と明けの明星

メソポタミア神話の「イナンナの冥界下り」は、金星が見えなくなって、また再び現れる動きに一致しています。

また、イエス・キリストの復活とも似ています。
聖書では、イエス自身が自分を「輝く明けの明星である」と宣言しています。(ヨハネ黙示録22章)

金星について

金星は太陽から最大48度以上は離れない。

上の図にある「最大離角」は、内惑星(水星、金星)がもっとも太陽から離れる角度のことです。
地球から見て内惑星が太陽の東側にあるときを東方最大離角、西側にあるときを西方最大離角と呼びます。

内惑星は、太陽光の影響で観察しにくい位置にあることがほとんどですが、東方最大離角のころは夕方西の空に、西方最大離角のころは明け方東の空に見ることができます。

水星の最大離角の最大値は、約28度。金星の最大離角は、約45度~47度の範囲と言われています。

私はよくこれを詳しい誕生日がわからない、〇座生まれとしかわからない有名人などの性質を見る時のヒントにしています。
例えば、獅子座生まれであれば、金星は双子座、蟹座、獅子座、乙女座、天秤座のどれかにあります。

金星の1日は地球の117日

金星の公転周期は224日。金星は地球よりも速い速度で公転しています。
しかし、自転周期は243日で、公転周期を比べると非常にゆっくりです。

金星の赤道傾斜角は177度で、自転軸がほぼ完全に倒立しているため、ほかの惑星と逆方向に自転しています。
金星以外の惑星では太陽が東から昇り西に沈みますが、金星では太陽は西から昇って東に沈みます。

自転と公転と回転方向が逆であるため、自転で一回転する前に金星表面上の同一地点が太陽に正中するので、金星は1年よりも一日のほうが長く、地球に置き換えると金星の1日は地球の117日ということになります。

金星の自転がなぜ逆回転をしているのかはわかっていないが、おそらく大きな星との衝突の結果と考えられている。

なお、金星と月では月の方が速く動いて見えます。月は1日約12度、金星は1日約1.6度公転しています。

地球と金星の会合

地球の公転周期365日と、金星の公転周期224日の比をとると(365.2425... : 224.701... )13 : 8 となり、金星が13回公転するとき、地球は8回公転するということを意味します。

金星の自転周期は、地球との会合周期とほぼ一致しているため、最接近の際に地球からはいつも金星の同じ側しか見ることができませんが、地球から見える金星は月のように満ち欠けしているように見えます。

これは内惑星共通の性質で、水星も同じです。
内合のときに「新金星」、外合のときに「満金星」と呼びます。

地球と金星の会合周期は、583.92日(約1年7か月)です。

内合のときに完全に太陽と同じ方向に見える場合、ヴィーナストランジット金星の太陽面通過)と呼ばれる現象がまれに起こります。

これが非常にまれな現象でして(8年、105.5年、8年、121.5年の間隔で発生する)、直近では2012年6月5日から6日にかけて起こりました。
楽しみにしていたので覚えています。私が住んでいる地域は、悪天候でした。

次回は、2117年12月10日から11日にかけて起こるそうです。
いま、この記事を読んでいる方はどなたも生きておられませんね。そもそも地球がどうなっているか(汗)

ヴィーナススターポイント*金星の薔薇

金星が13回公転し、地球が太陽を8回公転する間に、地球と金星は5回会合します。(会合周期は金星の5.001日にあたる)

その軌跡は、金星のダンスとか、金星の薔薇と呼ばれます。

地球を図の中心にし、曲線は金星の方向と距離を時間の関数として表しています。

惑星金星は、地球の8 周回の軌道につき 13 回強周回し、下位結合の五芒星パターンを作り出しています。
連続する各下合(コンジャンクション)は約 1.6 地球年後に発生するため、地球の公転運動とは反対の方向に約 144 度シフトします。
地球の 8 年周期ごとに、五芒星は地球の公転運動の方向に約 1.5 度歳差運動します。これは、地球と金星の公転比が完全な公転共鳴ではなく近似 (「近い」) であるという事実を反映しています。(テキスト執筆者: TomRuen、FelineAvenger、およびWolfmanSF )

五芒星が完成するまで約8年かかります。
約9.5カ月ごとに合(内合、外合)になり、4年後に同じポイントに戻り繰り返します。

ヴィーナス・スターポイントとは

外合内合のポイントを公転軌道上で順番に結んでいくと、five-pointed star五芒星の形になります。
その5つの支点を、はヴィーナス・スターポイント(VSP)と呼んでいます。

VSPが約9.5カ月の間隔で起きることから、金星の妊娠期間という表現もされています。VSPを受胎に相応しい時として勧めている占星術師さんもいるそうです。

西洋占星術では、会合周期、サイクルを常に意識しています。
今回は獅子座で起きるVSPですが、このサイクルが始まったのは、1987年8月だったそうです。直近の獅子座でのVSPは 4年前の2019年8月でした。

長くなりましたので、VSPについてはまた別の記事に書きます。

8月12日金星のカジミ

つまり金星のカジミはVSPで、今回は内合なので、明けの明星に変わって行きます。

カジミが起きる場所は獅子座20度。サビアンシンボルは「中毒したニワトリ」(限界を突破する)。

獅子座の金星は、私たちの願望を実現するように促します。
金星のエネルギーは、「自分が人生の主役なんだから、楽しまなくちゃ損よ」という感じです。その結果がどうなるかは考えていません。

8月16日新月図

8月16日の獅子座新月では、金星は天王星とスクエア。
変化を望んでいる人は、このエネルギーを使って、今までにない大胆な行動を取ってみるといいかもしれません。
たとえば・・・カミングアウトとか電撃婚とか(笑)
ただし、自己責任のもとで。

2023年8月は「パリスの審判」

現在、金星は獅子座で逆行しています(~9月4日まで逆行中)。
逆行のピークは、8月9日~8月22日

人間関係や愛情問題の過不足に意識が向かいますが、不足を他者に埋めてもらうのではなく、自分自身を愛する(ご自愛作戦)ようにするといいでしょう。
ご自愛は自分を甘やかす、自堕落になるのとは違います。自分の心に寄り添って、
野望や理想よりも小さな、日常的な願望を聞き届けることが大切です。
すぐに叶えられない願いも、心にとめておいてください。いつか叶えられた時、自分自身との約束が果たさせられ、小さなことでも自己信頼に繋がります。

でも、金星は欲望の星なので、くれぐれも食べ過ぎ飲み過ぎ買い過ぎにはご注意くださいね。

今日はこのへんで。お読みくださりありがとうございました。

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