データを活かすということ

世間ではビッグデータだ機械学習だAIだと、大量の数値化された事象をコンピュータで処理して解を求める方法が流行りと聞いています。

かつては個人の経験によって支えられてきたモノが、技術の発達や複雑化によって、人の頭の中だけで処理するには規模が大きくなりすぎているのでしょう。

零細ながらCAE、コンピュータシミュレーションというものを生業としてやってきたもので、こうした新しい潮流に触れていかねばとは常に感じているものの、どうにも範囲が広すぎて取っ掛かりがわからないという状況で、学びは多数有ります。

ただ、コンピュータで処理可能なものは、数値化されたもの、数式で表現出来るものに限られます。数式化(モデル化)が出来なければ、どれほど高性能なコンピュータがあっても現実に即した解は得られません。

また、コンピュータは(今のところ)、人間の作り上げたプログラムというルールに従って計算の結果を出してくれますが、与えたルールそれ自体が正しいかどうかを判定してはくれないからです。

必然、AIによって導かれた結果が適切であるかどうかは、それを取り扱う人間が判断する必要があるという点は、今も変わらぬ要目であると感じています。

なればこそ、現象を数式モデル化し、世に溢れる種々のデータを上手く使ってよりよい解を見つけ出す感性が、ますます重要になっていくのでしょう。

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