ケンタッキーの成長戦略とブランドイメージ改革

第一部:ケンタッキーの成長戦略

そうした中、ケンタッキーは2018年12月から全店の売り上げが前年同期を超え続け、コロナの影響を大きく受けた4月、5月も120%を超えていた。

6月は98%と前年割れとなってしまったものの、この状況下で、依然として好調といえる。

コロナの影響がある中、ケンタッキーは売上高を順調に伸ばしている。

ケンタッキー成長戦略の概論

背景:

コロナの影響
1.感染が気になる人にとってドライブスルーは安心できる、かつ心理的ハードルの低い購買方法の1つであった。

2.休校の影響が大きかった

3.リモートのお客さんが増える

お客様データよりわかったこと
ㆍ昼の売上が高かった。
スーパーやドラッグストアへ買い物へ行った帰りに寄り、テイクアウトするお客様層が多かった
かつ
家族全員分のまとめ買いが多かった

ここからの施策

スーパーや住宅街近く=郊外のケンタッキー店舗の

A.ドライブスルーに注力

理由:3.より都心部で以前ほど人が集まらなくなり、客数と売上が減少。

B.場所に寄る営業形態の特化
理由:都心部の繁華街のテナントは賃料が非常に高い。売り上げが少しでも減ると、商売にならない店舗が出てきている。

そういった店舗は、お持ち帰り専用の小型店に変える。

C.店舗の進出地域の見直し

全体としては、できるだけ店舗の立地を住宅地や駅のすぐ近くに移していくことを検討しています。

D:1より、店内で出来るだけ並ばないお店作り

──緊急事態宣言は解除されましたが、感染者数は増えています。なかなか先を見通せませんが、長期間にわたってコロナが収束しないという前提で出店計画を考えますか。

以前の状況に戻るといった発想は、もうやめたほうがいいと思います。そうしないと、思い切った施策は打てません。

このコロナによって、多くの人が感染症への危機意識を抱くようになりました。とりわけ警戒心の強い人は、外食を極力避け続けるでしょう。

警戒心の払拭は、そう簡単ではありません。そうした人々の危機意識に寄り添う形で、計画していきます。

第二部:ケンタッキーのブランドイメージ変革!!

実は2018年ごろまで、ケンタッキーのお客さんの数は少しずつ減っていました。

そこで減少を止めるべく原因を分析すると、多くのお客さんの来店頻度が極めて少ないことが分かりました。年に1回の方が全体のお客さんの4割、年に2回の方が2割といった具合です。

「たまにケンタッキーを無性に食べたくなる」という、ありがたいコメントをよく頂きますが、実際は、ほとんどの方が年に数回しか来店していませんでした。

一言で言えば、ケンタッキーはずっと敷居が高かった。ですから、まずはその敷居を下げることを目指しました。

背景:ケンタッキーはクリスマスに食べるもの。
単価が高い。

というイメージが出来ていた。

→特別な日に食べる高い食べ物。

解決策として。

🌟安価なランチメニューの開発。🌟

狙い:お店に入ってくれる敷居を下げる

ライフスタイルの多様化に伴い、ランチを食べる人の時間が遅くなっていることに注目し、

🌟ランチタイム終了時間を14:00~16:00に下げた🌟

「ケンタッキーでは一度にたくさんのチキンを買わなければならない」と不安になっていたけれど、500円のランチメニューのおかげで、そう思わなくてもよいと気付けたと。

導入前は、「500円のメニューしか売れなくなったら、どうするんだ」とフランチャイジーの方々から客単価の低下を心配する声も上がりました。

そういった意見なども踏まえ、全国展開する前に、一部の店舗でテストとして導入してみました。すると、客単価はほとんど下がらなかった。

セットは、「500円ランチ」だけでなく600円、700円のものも用意しています。

そのため、500円ランチを目当てで来店してくださったお客さんでも、その多くが600円、700円のセットを購入してくださった。500円ランチに、他の単品メニューを組み合わせる方もいました。

客単価を大きく減らすことなく客数を増やすことができ、「これはいける」と確信した上で全国へ展開しました。

また、低価格のセットを出す一方で、看板商品であるオリジナルチキンやビスケットなどは価格を下げませんでした。これを下げてしまうと、ブランドイメージが毀損(きそん)される危険がありますから。

それから、ランチメニューを充実させると同時に、ランチタイムも延ばしたことも、売り上げアップにつながっています。昔はランチタイムを14時ころまでにしており、14時から16時までの来客数が少なくなっていました。

しかし今は、ライフスタイルも変わり、仕事の都合などで遅めのランチを取る人もたくさんいらっしゃいます。

そこで16時まで引き伸ばしたところ、多くのお客さんに来ていただけるようになり、現場の生産性も上がりました。

ブランドイメージの守り方

🌟オリジナルチキンメニューやビスケットなどの値段は下げなかった🌟

看板商品の値段は変えないことでブランドイメージを守った

また、低価格のセットを出す一方で、看板商品であるオリジナルチキンやビスケットなどは価格を下げませんでした。これを下げてしまうと、ブランドイメージが毀損(きそん)される危険がありますから。

メニュー以外の施策

🌟CMでのキャッチコピーを変えた🌟

500円ランチを始めた時期に、コマーシャルのキャッチコピーを変えたことも良かったと思います。

これまでは、「やっぱり、ケンタッキー」でしたが、「今日、ケンタッキーにしない?」というコピーに変えました。

まとめ
ケンタッキーの売上向上理由

1.コロナの影響を踏まえた顧客同行をしっかり把握していたこと

2.データから自社のアセットで注力すべきサービスを特定したこと

3.店舗の地理的状況を踏まえた店舗進出や専門化を行っていること
どこにお店を出すか。どのような形態のお店にするか。

4.ブランドイメージの改革をメニューと広告の両面で行ったこと 
低価格メニューの考案とCMでのキャッチコピーを変えた   

クリスマスに食べる特別なごちそう→日常的に食べるもの

5.ライフスタイルに合わせたサービス時間帯の設定

うん、今日のお昼はケンタッキーだな😋

35分

出典:https://newspicks.com/news/5089738?invoker=np_urlshare_uid4971917&utm_source=newspicks&utm_medium=urlshare&utm_campaign=np_urlshare

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