【cEDH】織り手のティムナ+ルーデヴィックの名作、クラム("Blue farm")調整メモ

 黒井です。
 コロナ禍により対面でのEDHが難しい(執筆時点で黒井の居住地では緊急事態宣言の発出中です)ため、最近はdiscordでEDHを遊んでいます。

 去年の12月くらいに《三度の再誕、ジェスカ》+《オジュタイの龍語り、イーシャイ》という組み合わせでミッドレンジ~コントロール寄りのリストを組み上げました。
 最初の方は《三度の再誕、ジェスカ》の盤面を触りながら、処理できる生物が少ない=ブロッカーが排除出来たら0能力を《オジュタイの龍語り、イーシャイ》に付与して統率ダメージでワンパン、隙あらば有色無限マナから《三度の再誕、ジェスカ》を無限に投げつけて勝ち、というようなプランがまあまあの確率で通っていたのですが、次第にこれが通らなくなったので、色を足してガラっとデッキを変えてみるか、と手を出したのがこれです。

 いかんせんカードを集めるのが遅かったせいで多少の妥協が入っているものの、まあデッキパワーレベルで言えば8~9の代物じゃないかなと思うのでとりあえず、方針だけまとめて書いておこうかと思います。

1.デッキリスト
 Moxfieldにて公開しています(リンク先はすべて英語です)。
 デッキリスト
 上でも申し上げた通り、多少の妥協はあります。(デュアラン・Moxen・厳かなモノリス、など)

2.コンセプト
 《織り手のティムナ》+《ルーデヴィックの名作、クラム》(以下ティムクラ)にはいくつか構築のパターンがあるらしいです。
 ・コンボに特化し、短期決戦を目指す「Blue farm」
 ・《概念泥棒》+7ドロー系呪文を組み合わせたコンボを目指す、長期決戦への強さがウリの「Opus thief」
 ・「Blue farm」と「Opus thief」のいいとこどりを目指した、中間のデッキタイプ「Freeze thief」
 そのほかにもあるかもしれませんが、私が知っている限りはこれら3つなので、割愛。(他があればツイッターのリプ等で教えてください)

 今回紹介するのは、「Blue farm」型。性分に合ってるのがこれだったので、素直に好きなのを組むことにしました。
 搭載しているコンボの詳細は、次の項にて。

 《織り手のティムナ》にしろ、《ルーデヴィックの名作、クラム》にしろ、ドローにまつわる能力なのでとりあえず手札を溜めて、相手のカウンター体制が整う前にありとあらゆる手を使ってゲームエンドに持ち込むのがこのデッキの一番の強みだと思っています。
 《むかつき》《深淵での覗き込み》で大量の手札を獲得する手段も兼ね備えていますが、非土地のマナ基盤を甘えていることもあって若干つながりにくいのが課題。誤魔化そうとはしてますが、つながらない時はつながらないので、ダメそうなら相手の打消しを誘うのに使ってもいいかもしれません。

3.コンボ
 1~2枚からエンドまで持っていけるコンボが理想です。最終的なコンボ枚数はそれ以上になりますが、初動が1~2枚のコンボを中心に採用しています。

 (1)タッサの神託者(タッサ寿司)
  必要パーツ:《タッサの神託者》+《Demonic Consultation》または《汚れた契約》
  現状統率者に依存しない即死コンボで一番楽なコンボ。
  青黒絡みの統率者の嗜みとまで言っていい。
  これより後に掲載するコンボも、最終的にはこれにたどり付いてしまうので、《タッサの神託者》を《法務官の掌握》や《袖の下》などで拝借されるとそこそこつらい(つらいだけで勝ち手段が一つもなくなるわけではないので注意)

 (2)死の国からの脱出(ブリーチコンボ)
  必要パーツ:《直観》(+そこから持ってくる《死の国からの脱出》《ライオンの瞳のダイアモンド》《セヴィンの再利用》が追放領域以外のどこかにあること)
  要求される色の数が多いものの、これも色が合っていれば採用したい。
  《死の国からの脱出》+《ライオンの瞳のダイアモンド》だけでは墓地の枚数に応じたマナが出るだけなので、もう一度《直観》を撃って《思考停止》を持ってくるのがよくあるルート。
  《死の国からの脱出》が盤面に出るだけでも、ある程度墓地が整っていれば上記パーツがいくらか欠けていても無理矢理デッキを掘りに行くことが可能なので、通ったらだいたい負けと考えていい。
  ルートは無限にあるので、だいたい「墓地を肥やす手段(またはそれを探すためのサーチカード)+マナを出すために結果的に墓地に落ちるカード+それなりの墓地の枚数」があればざっくり死ぬと覚えていた方が割り切りが付く。
 終わり方は《思考停止》を自分に何度も撃ってデッキを丸ごと墓地に落としてからの《タッサの神託者》、またはストームを十分貯めた状態で相手に《思考停止》×3などなど。

 (3)呪文探求者
  必要パーツ:《呪文探求者》(+デッキにあるコンボ用パーツ)
  《呪文探求者》から《儚い存在》をサーチし、2コスト以下の呪文を2回サーチしてそこからタッサ寿司に派生するルートです。
  いくつかのサイトで同じようなデッキのリストを見ても《呪文探求者》は入っていないことが多かったので、少数派の部類にあたりそうです。
 a)《呪文探求者》で《儚い存在》をサーチ。
 b)自分のターンが来る直前のエンドフェイズに《儚い存在》を《呪文探求者》を対象に唱える。ブリンクして、《呪文探求者》の効果が誘発
 c)《Demonic Consultation》をサーチ
 d)自分のターン開始時に《儚い存在》が反復。《吸血の教示者》を手札に加える。
 e)ドローフェイズでドローする前に《吸血の教示者》で《タッサの神託者》をデッキトップへ。
 f)タッサ寿司一丁!!

 サーチするカードが手元にある場合はサーチするカードを変えて、《沈黙》で寿司を握るターンの打消しケアをする、《最後の賭け》で相手にターンを渡さずに寿司を握る、などの余裕もできます。

(4)アドグレイス
 必要パーツ:《天使の嗜み》+《むかつき》
 《むかつき》は《天使の嗜み》と合わせずとも大量の手札を獲得可能なのでそのまま撃つことも多いですが、《天使の嗜み》も含めるとすべてのカードを確定で手に入れることができるため、コンボの失敗がなくなる、というのはあります。
 あとは《天使の嗜み》は相手の《タッサの神託者》へのメタになる、横並びで殴ってきたときの延命になる、など小さいながらも役割があるので採用しています。ここはなくても問題ないかも。揃ったらラッキー程度で。

(5)概念泥棒+7ドロー
 必要パーツ:《概念泥棒》や《船殻破り》などのドローに対する置換効果を持っているカード+ドロー系呪文(相手の呪文でも可)
 申し訳程度に入っています。これも無理に狙うものではなく、ラッキーパンチくらいの感覚になりそうです。相手のドローは悪い文化なので止めたいですが、1ドロー程度なら見過ごして、確実に《概念泥棒》や《船殻破り》の着地を優先させたい。

4.方針
 《織り手のティムナ》と《ルーデヴィックの名作、クラム》で言えば、勝手にアドを稼いでくれる《ルーデヴィックの名作、クラム》に強さの軍配が上がるので、キャストの優先度は《ルーデヴィックの名作、クラム》が高いです。
 ただ《ルーデヴィックの名作、クラム》は5マナと重く、打ち消されたときの立て直しが難しいので、《織り手のティムナ》から入るパターンももちろんあり。こちらは殴った後の誘発ドローしかしないので、咎められる可能性としては低めですが、相手の動きは咎められないです。

 マナファクトを中心にマナを伸ばすので、アーティファクトの起動を止められると泣きます。

 ティムクラ両方を出そうとすると基本土地だけでは無理があるので、特殊地形を咎める《血染めの月》や《基本に帰れ》でも泣きます。採用してそうな統率者が居たら打消しを構えておくのはマスト。

 《ドラニスの判事》も統率者が出てさえいれば関係が無いのですが、特に《ルーデヴィックの名作、クラム》が出る前に出されるとろくにドローができないまま好き放題動かれるので、これもまあまあ危険。
 ついでのように《死の国からの脱出》絡みのコンボが潰されるわ、《儚い存在》の反復が出なくなるわで意外と厳しいです。

 とまあ、そこそこの頻度で死ぬカードが出てくることがありますが、除去も何枚かは採用していますし、そもそもこいつらよりも早くコンボを決めてしまえば何ら問題ありません。1~2/100に恐れていては何もできない。

 あと、これは上に書いたメタカードが出てくる以上に高い頻度で発生しそうですが、ロングゲーム前提で組んであるデッキにはもちろん長期戦は挑んでもボコられます。
《リスティックの研究》《息詰まる徴税》などもありますが、乗り越えられるときは普通に乗り越えたうえでコンボなりロックを決めてくるので、過信は禁物。

 上にも書いた通り、統率者のドロー能力を活かしてしっかり手札を回し、高速でコンボパーツを集めるのがこのデッキの本領なので、死なない立ち回りよりかは倒しに行く立ち回りのが適正かな、と。

 皆さんもタッサ寿司チェーン店に加入して、毎日寿司を握りましょう。
 何かあればTwitter:@Fai_ry_TeNKoまで。

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