「時を超えて】~始まり~
「誰と話してるんだろう・・。」
仕事終わりの駐車場でそんなことを思った。
まだ、一度も話したことのないあの人に。
誰かと、ガラケーで話しながら笑う横顔。
ガラケーの先の人に嫉妬を覚えた。
不思議な気持ちだった。
「なぜそんなことを思うんだろう、わたし。」
だって、相手は同性なのだから。
「好きだけでは、一緒になれない。」と言って、
最後はキスして、離れたあなたとわたし。
そんなあなたとの始まりはこんなだった。
世の中には、前世を信じる人とそうでない人がいる。
わたしは、間違いなく前者だ。
時と性別を超えて、出逢えた感覚。
選ぶことはできなかったけれど。
あなたと過ごした日々は、夢だったような不思議な感覚。
時を超えた、出逢いにどんな意味があったのかはわからない。
けれど、わたしの記憶に刻まれた想い。
時を超えて、また出逢うのだろう。
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