櫻坂46「2nd TOUR 2022 "As you know?"」福岡公演レポ ~IQ低めに~

 去る10月25日と26日、私くろは西日本総合展示場新館で行われた櫻坂46の2nd TOURに参戦してまいりました。

 先日リリースされた1stアルバム「As you know?」を引っ提げてのツアー。そして、チケットを買ったケヤフェスに日程変更の影響で参戦できなかった筆者にとって、昨年10月のツアー大阪公演以来、1年ぶりの現地ライブ。ケヤフェス櫻坂公演の2日目は配信で視聴しましたが、私生活の多忙さもあり櫻坂コンテンツに触れる頻度がこの数か月減少気味だったこともあり、「久々」感がマシマシのライブとなりました。

 現在は東京ドームでのツアー締めくくりを待つ状況。今までになくセトリ等のネタバレを強く禁じ再三の注意喚起も行われている中、このnoteを世に出すわけにはいきません。よって、東京ドームでの公演終了後に公開することといたしました。

 福岡をはじめさほど大きくないキャパで行われた公演もあったことや、平日公演やアクセスの問題等もあってかチケットの売れ行きが芳しくない状況で、キャプテン菅井友香のラスト公演はさすがのチケット完売。東京ドームが埋まりました。現状では可能となるかが不明な配信での視聴を含め、地方公演に参戦せず東京公演を観る人はかなりの数になるはずです。その人たちにも私たちと同じような感動を味わってほしいという気持ちからです。

 今述べたチケットの売れ行きや会場といった話、これまでの櫻坂の歩みを踏まえたツアー全体としてのコンセプトやこれからの話など、「真面目」な話はまた別の投稿として書きます。ここではよりIQ低めに、「可愛かった」「すごかった」「感動した」中心に話をしたいと思います。

「神席」

 まず、ライブに臨むにあたり非常に重要な座席位置の話。ぼっち参戦も功を奏してか、2日間参戦して両日とも素晴らしい座席で観戦することができました。筆者概算で5000人分ほど座席が用意された今回の会場、他の場所でどのようになっているかはわかりませんが、バックステージやサイドステージなるものが存在せず、メインのステージの他には中央に通路が一本通っているだけでした。なので、メンバーが通路で左右を向いて留まる時間はかなり長かったです。

 縦方向にはちょうど真ん中くらいでしたがその中央通路最寄りのブロックで非常に見やすく、ほぼ全てのメンバーのお顔をかなり近い距離で拝むことができた1日目は、チケットの番号のみを見ての印象よりは良い席で観戦できました。

 そして2日目、「神席」だといって過言ではないでしょう。真ん中よりの最前から2列目、とんでもない場所でとんでもない経験ができました。

 FC先行とはいえ運はめちゃくちゃ良いはずです。言い方は良くないかもしれませんが、周りに迷惑をかけるような方も近くにはいませんでしたし、公演通じて私が認知できる範囲ではトラブルもなかったように思えたので、折角ゲットした席が「腐る」こともありませんでした。

 両日とも同じサイドからだったのは残念と言えば残念ですが、スタンドがそもそもなかったので見え方に大きな差異はなかったはず。メンバーと近い距離にいれたことのプラスの方が言うまでもなく大きかったです。

推しメン不在

 今思えば、だから「座席くらいは」と神様が施しを与えてくれたのかも。そうです、我が推しメン関有美子ちゃんは、体調不良で愛知公演に引き続き両日とも不参加でした。

 1年に1回あるかないかの地元凱旋のチャンスを逃した本人の思いとは比べものにならない大きさでしょうが、1年に1回あるかないかの推しメンとの直面チャンスを逃した私の悲しみ苦しみもそこそこのものでした。しかも座席は素晴らしい。表情がハッキリ見える距離で踊り歌い笑顔を見せるメンバーが「有美子ちゃんであれば」と思ったのも一度や二度ではありません。ごめん、他のメンバーの子たち。

 でも、菅井友香という偉大なキャプテンの卒業ライブin東京ドームは、誰にとっても人生で一度きり。そのライブでできるだけベストに近い櫻坂を見せたい、そして自分がその場にいたいという気持ちの方がより大きかったのでしょう。そらそうです。無理すれば福岡に出られる状態なのかもわかりませんし、今は東京公演に向け順調そうな現状に安心しつつ、東京ドームのステージに元気な彼女の姿が見えることを祈るしかありません。

 そして、ツアー前に休養に入った遠藤光莉ちゃんも不在。彼女のツアー通しての不在は決まっていたため、overtureの映像にも姿はありません。推しメン度がかなり上位な上にグループ屈指のダンスパフォーマーのひかりん、「ライブ映え」度や他の場とライブとのギャップの大きさがグループで一二を争うことに議論の余地はないので、ひかりんを観れないことの悲しさもそこそこの大きさでした。

 さらにさらに、上村莉菜ちゃんも階段でコケて骨折というアンラッキーな事故で欠場。元気そうにツアーには帯同していますがその可愛いお顔を拝むことはできません。

 3人に櫻エイト経験はなく、参加楽曲がそれほど多くなかったことはグループにとって不幸中の幸いなのかもしれません。エイトメンバーが有美子ちゃんやうえむーのように急遽欠場が決まれば、セトリにも影響が生じた可能性は否定できません。が、悲しいのは悲しいし残念なのは残念。一番悔しいのは本人たちなのでしょうが。

 思い返せば、ちょうど1年前から5人の1期生が卒業。去年のツアーは小林由依ちゃんが休業中だったので24人、今年の福岡公演では3人が不在で17人です。基本フォーメーションが3人5人6人の14人であったことを考えても非常に少ない人数でのライブでした。

 1期生に至っては参加メンバーはわずか5人。悲しい気持ちにはなりますが、それだけ個々のメンバーが歌う機会や自分の目の前に来る回数が多いことなど、少人数だからこその良い点ももちろんあります。キャプテンが卒業し3期生が入ってくるこれからを考えても、17人での現体制ライブを観れたことが貴重な体験であったことは間違いありません。

サイリウム禁止!

 サイリウム禁止の時間帯があることは参戦前から把握していました。面白い試み。非常に楽しみにしていました。ステージを広く使った演出から始まり、会場全体の色味を変えつつアルバムの新曲を披露。観る側としては、サイリウムなどに気を遣わずにじっくり集中してメンバーと曲に集中できることも悪くなかったです。

 アルバム収録曲でも特に好きな『条件反射で泣けてくる』と『タイムマシーンでYeah!』はここで披露されましたが、素晴らしかったです。特にタイムマシーンの1期生はこの曲限定の衣装、水色ドレスの小池美波ちゃんの可愛さが異次元だったことと、トロッコ的なので通路からこちらを向いていたイケメン土生瑞穂ちゃんのイケメンさにはビビりました。土生ちゃんはイケメン、大事なことなので3回言いました。

 そして既存曲もサイリウムなしで行われることでまた違う印象を受けました。特に『BAN』。激しさではなく静かなカッコよさというか、冒頭のサイリウムなしパートで表現したいものを纏った曲になりました。で、武元唯衣ちゃんが渡邉理佐ちゃんのポジションに入り、ゆいぽんとシンメで1列目を務めました。唯衣ちゃんのBANは至高です。彼女の激しくしなやかなダンスが活き、豊かな表情含めたカッコよさが一番出る曲だと思います。1回目のバックスライブでのラストの唯衣ちゃんセンターののBANの衝撃は、1年半近くが経った今でも忘れられません。表題選抜から外れオリジナルメンバーではないのにあれですよ。直後の昨年のツアーではゆいぽんポジには齋藤冬優花ちゃんが入ったこともあり、卒業した理佐ポジを彼女が埋めてくれることにはまた特別な思いがあります。素晴らしいものが見れました。

やっぱりすごい山﨑天

 MC後は普通にサイリウムOKのライブ。でも冒頭に作った世界観は継続しながら、ここ1年にリリースされた曲を中心に披露されていきました。

 真ん中の通路で私の真ん前に立って踊ってくれるメンバーがもちろんいて、それはもうみんなとてつもなく可愛かったです。ユニット曲『制服の人魚』は通路ど真ん中で4人が留まっている時間が長く、しなやかなダンスと可愛いお顔を堪能できました。生の守屋麗奈ちゃんは流石にえぐい。

 そして何と言っても山﨑天。アルバムリード曲『摩擦係数』のダブルセンターを森田ひかるちゃんと務める、いわば今回のツアーの主役の一人です。今のところ最新のシングル曲『五月雨よ』でもセンターとはいえ、1stアルバムのだいぶ挑戦的な曲の中心を絶対的エースのひかるちゃんと並び立つ形で担うのですから、プレッシャーと意気込みはこれまで以上のものを持っていたはずです。それこそ2日目のMCでも「ツアーの初日は緊張した」と話していて、そりゃそうだよな、と。

 でも流石の天ちゃん、ライブ中はその熱い思いをポジティブな形でしか見せません。前髪をセンターで分けおでこを出したことでその豊かな表情がより鮮明に映り、これまで以上のパフォーマンスを見せてくれました。目の前であの表情で歌ってくれる天ちゃんに惚れないわけがない。目が合った(気がしたからそう思い込む)ので最高でしたね。

 色々ありましたがライブと言えばやはりダンストラック。これまでの代表的な楽曲のイントロだったりサビだったりのメロディーを取り入れた終盤のトラックは圧巻。演出的に暗くてメンバーの表情はあまり映りませんが、それも逆にカッコよさを際立たせます。摩擦係数での演出も素晴らしく、序盤に作った空気感を壊すことなく最後まで乗り切りました。

ちゅけもんに惚れる

 ライブを通して私が最もときめいたのは他でもないちゅけもん、武元唯衣ちゃんです。

 私の最推しは有美子ちゃんで、二推しは藤吉夏鈴ちゃん。ここまではこの1年半ほど揺るがず、そこに続くメンバーは美波ちゃんひかりん唯衣ちゃんひかるちゃんれなぁ、あたりがだいぶ流動的に変わっていく感じなのですが、暗くなった髪色とショートカットでおでこを出すという幼さが見えるこの日の唯衣ちゃんに私は惚れてしまいました。

 それでBANを筆頭にグループ随一のキレキレダンスで魅せ、豊かな表情でBuddiesを落としにかかります。落ちないわけがない。普段は夏鈴ちゃんに目が行きがちなライブ中ですが、この日は唯衣ちゃんをかなりの時間追ってしまいました。

推しを裏切る

 アンコールで『思ったよりも寂しくない』。意外っちゃ意外ですが雰囲気にはピッタリ。曲の雰囲気とダンス、演出的に披露する場所として最もふさわしいであろうセンターステージがなかったことも原因ですかね?

 メンバーがファンサをたくさんしてくれる、『櫻坂の詩』含めたアンコールの二曲。素晴らしい、素晴らしいのですが、私の手元にあるのは有美子ちゃんの推しメンタオルと夏鈴ちゃんのサイリウム。そもそもその場にいない推しのグッズと、ただでさえファンが多いメンバーの究極に見にくいグッズです。

 そう、折角良い席なのにレスがもらえない。有美子ちゃんはいないとわかって来た上で彼女の推しメンタオル2枚を装備するという私の覚悟は、目の前に迫る可愛い他の17人のメンバーの前に揺らぎます。

 スーパーハッピーな満足感と少しの後悔を手に1日目は無事帰宅。2日目のわりかし早い時間、グッズの当日販売ブースの前に私は立ちます。そう、レスを貰うためのタオルの追加購入です。

 うちわなどにメッセージを記すことも考えましたが、ぼっち参戦ということもありそれらに気を取られすぎるわけにはいかない、あとやはりオタクは金を落として誠意を見せるべきだ!と考え推しメンタオル購入を決定。既にグッズは大量購入、2日間参戦の影響もあり金銭的猶予はありません。誰か一人、選ばなければならない。

 これまでなら二推しの夏鈴ちゃん即決でした。が、今回は違う。唯衣ちゃんの可愛いお顔とカッコよすぎるダンスが脳裏によぎります。2人とも私と同い年、同い年補正が全てにおいて強烈にかかる私にとって逆に決め手に欠ける展開に。

 迷った挙句、購入したのはちゅけもんタオル。有美子ちゃん以外のメンバータオルを買うことは初めてなのに、それ自体に戸惑いはなかった。ごめんね私の推しメン。

近すぎて…

 2列目はえぐい。表情まで丸見えです。今まで通路に来て運よくこっちを向いてくれたメンバーに対してだけ味わえた感情を、ほぼ全メンバーで堪能できる。誰が好きとかそんなこと関係なく、目の前に来たメンバーに全集中という時間がかなり長かったです。

 そして推しメンタオルを買った唯衣ちゃん。MCはこちら側サイドだったのでMC中は機会をうかがい推しメンタオルを掲げましたがおそらくレスなし。すぐ横の土生ちゃん推しの2人組へのファンサに夢中でゆっかーかな?のフリへの反応が遅れる土生ちゃんは流石のイケメンでした。

 レスはもらえずともメンバーはすぐ近く。セトリや演出を把握できていることもあり、前日よりクリアな頭で冷静に、前日より近いメンバーを観ました。観れました。最高というほかありません。

 アンコール1曲目は前日と異なり『美しきNervous』。なるほど選曲です。アップテンポな可愛らしい楽曲に会場のテンションは上がります。

 そして目の前に唯衣ちゃん登場。ここぞとばかりに推しメンタオルを掲げた私に、唯衣ちゃんは指をさしてくれました。

 あれは私へのレスに違いない。後ろは全く見てないので知りませんが、見える範囲で近くに唯衣ちゃんグッズはなかったので私のはず。いや、どうでもいい。私へのレスですあれは。

 やはり「見てくれている」とわかるレスは最高ですね。いくらかも忘れましたがタオル代なんて可愛く思えるし、そもそもあの一瞬だけでライブのチケット代の元も余裕で取れます。

 その後うえむーがサプライズ登場し櫻坂の詩に参加するという、推しでなくとも激アツな展開も最後で登場。前日の唯衣ちゃんとのアフター配信でも元気そうだったので心配はしていませんでしたが、やはり生で見られたことの格別さは他には代えがたいですね。

 うえむー推しの横の方の嬉しそうな感じを見て、「次こそ有美子ちゃんを生で見る」との決意がより固くなって、ゆっかーの挨拶、今回ラストお辞儀担当の大沼晶保ちゃんの笑顔とともに暗転して2日間のライブが終わりを告げました。

心揺さぶるサプライズ

 と思ったら、スクリーンに映像が。我らがキャプテン菅井友香の姿、東京ドーム公演へのつなぎの何かか、それとも何かの発表か。無言の数秒、会場はざわつきます。

 力強い「さよなら」という歌声から、誰も聴いたことのない曲が始まります。卒業ソング?的な立ち位置でしょう。その日の22時にYouTubeチャンネルでもプレミア公開された『その日まで』のMVのサプライズ披露でした。

 これまでの櫻坂、そして欅坂としての歩みを逆再生的に振り返るMV。その全てにゆっかーは映っていますが、紛れもないグループとしての歩みの全てがそこにはありました。

 びっくりしすぎて、時系列がひっくり返って遡っていることにも会場では気づきませんでした。『僕のジレンマ』ともまた違う、よりポジティブという表現が正しいかわかりませんが、そんな曲調。素晴らしいサプライズにみな心揺さぶられたのではないでしょうか。

 欅坂ラストライブの『コンセントレーション』前の尾関梨香ちゃんフォーカス映像もですが、私は振り返り的な映像での初々しい姿に弱いです。お見立て会?で自己紹介をする今では偉大なキャプテンの19歳当時の映像には笑っちゃいました。面白いとか愉快だとかではなく、すごいものを見ちゃったときに出てくる笑みです。とんでもないスーパーゴールが入った時に「笑うしかない」みたいな、そういうの。心を揺さぶりまくる演出、最高です。

 メンバーを生で見るとかそういうのとはやや質が異なりますが、同じ会場に来た同じグループのファンとか「ライブに行ってみよう」と思った方とかと、同じサプライズを同じ場で共有できる。これもライブならではでしょう。非常に良いものを最後に見させてもらいました。

おわりに

 現状ほぼライブオンリーに限られている、グループのメンバーとしての彼女たちを生で見る機会。地方在住で東京参戦が非常に困難な私にとってはより貴重なツアーというチャンスを逃さずに参戦してよかったなと、そう思える2日間でした。

 唯衣ちゃん筆頭に、やはりパフォーマンスに関してはトップオブトップの小林由依姐さん、表情が豊かでキラキラしすぎている増本綺良ちゃん、近くで見ると思ったよりだいぶ小さいひかるちゃんなど、ライブで観ないと気づけない色んな彼女たちに気づくことができました。

 いつになるかわかりませんが、また参戦します。その時には有美子ちゃんがいてくれたらいいなと思うし、新たなメンバーが新たな魅力を出してくれたらいいなと思うし、今回くらい、いや今回以上に、櫻坂46というグループがハッピーであればいいなと思います。

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