気になる「日本の総理大臣の決め方」を改めて調べてみた
2020年8月28日、安倍首相の突然の辞任宣言には衝撃を受けました。
前回の辞任の時と同様に、難病にも指定される病の体調不良ということで、個人的にも「お疲れさまでした。体を大切に治療に専念してください。」という気持ちがある反面、
「コロナ禍で次の日本の総理大臣は誰になるのか?」
というのが気になります。
そんな中で、「日本の総理大臣の決め方ってどうやって決めるんだろう」と30代半ばにして改めて気になりました。
自分の何となくこうだろうというのをハッキリさせるべく、
自分なりに分かりやすかった内容をもとにまとめてみました。
自民党総裁の決め方はこうなっている
自民党党則は、総裁の公選について、以下のように定めている。
六条
総裁は、別に定める総裁公選規程により公選する。
2 総裁が任期中に欠けた場合には、原則として、前項の規定により後任の総裁を公選する。ただし、特に緊急を要するときは、党大会に代わる両院議員総会においてその後任を選任することができる。
3 前項ただし書の規定により総裁を選任する際の選挙人は、両院議員及び都道府県支部連合会代表各三名によるものとする。
総裁公選規程に従えば、国会議員394票と党員票394票の合計788票で争われ、全国100万人の自民党員が投票することになる。しかし、2項ただし書きの両院議員総会でやるとなると、国会議員394票と都道府県連割当票の141票の合計535票での戦いとなる。
大きな違いは、党員の投票があるかないか、国会議員票の割合がどの程度高くなるか、だ。両院議員総会を採用すれば、都道府県連割当票が141票あるとはいっても、事実上は国会議員の意向で次期総裁を選出することになる。
長期安定政権を望む国民が多いとみられる中、総裁の選出を簡便な「ただし書き」方式で行ってしまっていいのだろうか
出典:東洋経済「両院議員総会で総裁選出」は筋が悪すぎる理由」
総裁の決め方は「党員投票」と「両院議員総会の投票」がある。
今回の総裁を選ぶ方法として「両院議員総会の投票」に決定されたため、全国100万人の投票ではなく、535人からの限られた投票数であることから物議が醸し出されている。
元衆議院議員 豊田真由子さんの分かりやすい解説
newspics 『元厚労省官僚、元衆議院議員 豊田真由子』の書いていたコメントが分かりやすかったです。
「自民党総裁選の投票権は、そもそも自民党所属の国会議員と党員・党友にしかなく、かつ、今回は党員・党友投票は行われない見通しです。
さらには、国会議員は、自分の所属する派閥が推薦する候補に投票することになっており、基本、自由意思は働きません。
そうなると「自民党所属の国会議員の派閥の力学で選出された総裁」=「日本国民の民意を反映した総理、あるいは、日本国と日本国民にとってベストな総理」というわけでは必ずしもない、ということになります。
<一部抜粋>
いずれにしても、どなたであっても、民意と大きく乖離した、永田町の論理で選ばれた総理、と受け止められないよう、大局観を持って、真摯に誠実に国家運営にご尽力いただきたいなあと思います。」
(※念のためですが、現在の日本国の総理に、どなたがふさわしい、あるいはふさわしくないとわたくしが考えているか、という観点のコメントではなく、あくまでも、我が国の総理って結局どうやって決まるの?という点についてのご説明であります。)
newspics 2020年8月30日 「9月17日に首相指名選挙 自民方針」コメント欄より
豊田さんは国会議員経験者であるが故に、完全にこれが答えで明確に理解できました。
でも、この中で出てくる「党員」と「党友」とは何なのか分からなかったので調べました。
党員・党友とは何か
党員
政党に所属する者、政党の構成員である。 政党に対して入党申請を行い、認められれば党員としての資格を発生する。
総裁選挙の前2年継続して党費を納めた党員の方は、総裁選挙の有権者になる。
入党資格
①わが党の綱領、主義、政策等に賛同される方
②満18歳以上で日本国籍を有する方
③他の政党の党籍を持たない方
入党方法
・「入党申込書」に氏名、住所、電話番号などを記入し、党費を添えて、最寄りの支部に持参
・ 党費:一般党員 年額4,000円、家族党員 年額2,000円、特別党員 年額20,000円以上
・ お申込みには、紹介党員が必要です。お知り合いに党員がいない場合、ご地元の支部に連絡が必要
・家族党員として入党するには、同一世帯に同一性の一般党員1名が必要です。
党友
政党の構成員(党員)ではないが、党の政策に賛同する政党の外部の支援者あるいは政党と友好関係にある個人
自民党では、「自由社会を守る国民会議」や「政治資金団体・国民政治協会の会員が党友資格」を持っている。
これ以外にも、その他政治団体は2,920団体もある。
参考:総務省「その他政治団体一覧」
先ほどにも書きましたが、党員投票を執行部に要求し反発が生まれている。
そりゃあ、お金を払って資格を得ているのでその権利が失効するとなると反発するのは当たり前です。
このような状況だと、「どうせ私の1票なんて意味がない」と感じる人も増えて政治への関心が薄れていくのも当然です。
けれど、このような政党に投票したのは有権者なので結局は、
「みんな選挙の日は必ず投票に行こう」
という気持ちになりました。
あとがき
「総理」は内閣総理大臣の略称
「首相」は各国の行政庁の長の通称
古代中国では君主を助ける大臣を「相」と呼び、トップ=「首」という訳です。
学校では教えてくれないことはいっぱいあるので、何歳になっても自分で調べてアウトプットすることの重要性を改めて実感しました。
ほなまた。。
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